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怖くても、平和でも、天使でも、普遍の題材なんだとしみじみした

名作映画100本ノック。
本日は日曜日、予定もなかったので朝からぶっ通しの4本だて。

本日のお品書きは

1本目 素晴らしき哉、人生!
2本目 東京物語
3本目 雨月物語
4本目 麦秋

の4本!
2と4は先日大人の映画すぎてよくわからんといっていた(ごめんなさい)小津安二郎監督の作品。

1本目はアメリカのファンタジードラマ映画。
3本目は小説の雨月物語とは少し違ったあらすじの怪奇もの。

自分なりにログラインと面白いと感じたポイントをそれぞれまとめてみました。

1.素晴らしき哉、人生!

ログライン
貧乏くじばかりの人生に絶望した男が、天使に出会い自分のいない世界に連れて行かれ自分の人生の素晴らしさに気づく

おもしろポイント
頑固者だけど、優しくて憎めない主人公がとにかく理不尽な目に遭わされるところ。誰でも一度は「もし違う人生があったら」と考えたことがあるだろうことを体験させて、今の素晴らしさを再確認させてくれるところ。ラストシーンが大団円すぎて、いい!好き!

2.東京物語

ログライン
年老いた夫婦が東京の子供たちの家に厄介になるも、戦死した息子の妻が一番親身になって世話を焼いてくれる話。


おもしろポイント
実子たちの「口には出さないけど、ちょっと迷惑している」様子がリアルすぎる。時間割くの面倒だからちょっとお金出してゆっくりしてきてもらいましょ、とか、高い茶菓子なんてもったいないからせんべいでいいのよとか。亡くなった側から形見にあれが欲しいとか。近すぎる実子より他人である義理の娘の方が優しくできるのはよ〜くわかる。わかるけどもう少し優しくして。

3.雨月物語

ログライン
貧しい陶工の男が家族にいい着物を買ってやるため行商に出かけるも、美しい死霊に心奪われちちくりあっている間に妻は殺されてしまう。


おもしろポイント
はじめは「家族のために」お金を稼ぐのが目的だったのが、たくさん稼ぐことに執着した結果、死霊に惑わされ大切な妻を失ってしまったところ。皮肉!
あと死霊役の京マチ子さんが、はじめて登場したとき能面?ってくらい無で怖すぎたんだけど、源十郎を誘惑するときは妖艶でこの世のものとは思えないほど美しい。これは骨抜きにされてしまうわ。


4.麦秋

ログライン
結婚適齢期を過ぎた主人公が子持ちの男に嫁ぐと1人で決め、家族に心配されながらも嫁いで行く話。

おもしろポイント
この時代からお嫁にいった人と行ってない人が感覚の違いから言い合いになることってあったんですね。夫と喧嘩して家を出てきた友人が言いたいこと愚痴って、今日は帰らないとか言ってたのに夫が迎えにきてるときくやいなや、さっさと帰って行ってしまうくだりなんか今でもよくある光景じゃないか、と笑ってしまいました。
私、小津監督の世界観がいまいちようわからんと思ってたんだけど、今日『東京物語』と『麦秋』観て少しだけ「なんかこの感覚はわかる」って思った。

あと原節子さんの「お父様、お母様」呼びの世界観を楽しめるようになったらなんか慣れてきたぞ。品がすごいのよね、普通の家の娘さんの役なのになんか上品というか、話し方も立ち振る舞いも。昭和の女優さん本当にきれい。

結局のところ、みんな家族のことを描いてる

4本観て思った。みんな家族の話じゃん!
天使が出てきても、怪奇話でも、普通の家庭の話でも、普遍のテーマなんだなあ。
一番好きだったのは『素晴らしき哉、人生!』雰囲気が好きなのは『雨月物語』。怪奇もの大好きなので。

あとの2本で、小津安二郎監督作品をはじめて面白いと感じた!まだ100本ノックの中にあと2本くらい観てないのあったかな?
今日で19本。あと81本。3時間超えの大作も結構残ってるからマイペースに進めていきます。
自分ではチョイスしないだろう映画が多い(そもそも知らなかった)ので新しい扉を開いた感あって楽しい〜!モノクロ映画の雰囲気好きだ。

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