見出し画像

1:『タクシードライバー』(吹替)1976年公開アメリカ映画

監督 マーティン・スコセッシ、脚本 ポール・シュレイダー
製作 マイケル・フィリップス、ジュリア・フィリップス
出演 ロバート・デ・ニーロ、シビル・シェパード、ジョディ・フォスター

当時の映画の始まり方が好み。
今のもの凄く動きのある緻密なデジタル画像もカッコよくて斬新で、カラフルでスピーディで好みだけど、あの当時のアナログ感はひどく味がある。
ひどく好み。

大きな感想は「不思議な感覚になる映画」
前半と後半で主人公の性格というか行動が変わり、それに伴いストーリーも段々と異様な方向へ変わっていく。
ラストに向かうにつれ残忍なシーンや激しい戦闘とも言える様な描写が増し、主人公の豹変ぶりにも驚かされる内容。

作中に、何度も何度も流れていたJAZZYで色気のあるあの音楽
そんな色気のある展開に、主演のロバート・デ・ニーロ演ずるトラヴィスがなるのかと思いきや、、、
本当にしつこい位流れるけど、どういう意図なんだろうか?
ただ単に流していた訳ではないと思うのだけど、、、

そして、冒頭映像と共に映し出される演者等の名前。
!?ジョディー・フォスターだと!!(好きな女優さん)
この作品は初見だったので、出演していると知らなかったので少しテンション↑
すごく可愛らしかったが、当時13歳だったとのこと。
その歳であの役とは、、、しかし、それが現実世界でもあったということなんだろうな…

内容的には、トラヴィスの不安定な精神を主に描いていたと思うのだけど、冒頭〜中盤辺りまでは、不眠症等の後遺症のせいなのか?少し変わった性格の持ち主かと思っていた。
けど、観れば観るほどよく分からん。
けど、観れば観るほどデニーロの表情や演技に惹き込まれた。


(ここら辺りから 後半〜終盤 に向かうので、ネタバレ感想含みますよ。)
(気にされない方は、ご興味あれば是非ご覧くだされ。)


浮気妻の元へ、金持ち怒り心頭男性を乗せてアパート近くで停車している時のデニーロの演技。
何ですか?あの間は。
ほぼ喋りなし。
そして、よく映し出される[バックミラー越しの目と相手]
何かあるんじゃないか?何か動き出すんじゃないか?と、ザワザワ感。

急な、というか、金持ち男性から影響を受けたのか?突然の武器調達と訓練。
とにかく、ベラベラ喋るキャラではなく、表情や目線・動きでの間が印象的だった。

そして、ついにジョディー演ずるアイリスと接触。
どう展開するのか、どうラストに繋がるのか?想像しながら観ていたけど、いや、あのモヒカンは反則でしょ?

その後も、予想がどうも上手くいかない。というよりか観れば観るほど「?」な思考になっていったんですよね。


(はい、ここからEND感想ですよ。しつこいですが、一応お知らせです。)


happy end「的」な感じで幕は閉じました。
自分も観終わった直後は、
「トラヴィスはヒーローになりたかったんだな、きっと。ヒーローになって信頼を得たかったのかな。なかなか上手くいかなかったけど、最後は自分の思う様に事が運び安心できた感じかな。」と。

そして、鑑賞後しばらくして、、、「待て!いや、違うんじゃないか!?」

いやいや、、、アイリスの親からの感謝の手紙を飾り、確かにヒーロー気分かも知らんが、ラストのベッツィーからお金を受け取らず颯爽と車を出しバックミラー越しのあの目
『もうあんたに未練はないよ。』かと思ったけど、いや、まって、、、
『今度は必ずパランタイン議員をやるよ。』の、目だったのではないかい!?
そして、親から感謝はあったもののアイリス本人は出てくるどころか、アイリスからの手紙はない!?(なかったと記憶している)

ということは、親からは現在アイリスはとっても幸せに暮らしてるよ感満載の文面のみで、実際のアイリスは全然違うのでは?
あんな凄惨な現場を目の当たりにした12歳という若さと、アイリスの言っていた事が本当であれば、両親からは愛されていないはず…
また、逃げ出したい様な辛い生活に逆戻りしたのではなかろうか…

ヒーローなんかではなかった。

ただ、トラヴィスにとっては気持ちよく上手い具合に事が運び、自身はヒーロー気分で人助けをしたと思っているし、今後もそのつもりで行動するのみ。と推測。
なんか、少しずつ事がズレて掛け違えて進んで行った結果が今。という感じ。

何だか不思議な感覚になった映画でした。
そして、しばらく覚えていたあのリピート曲も、今は思い出せません。
もしかして、あの音楽が流れる時が “ ズレ “ が発生した時なんではないだろうか、、、


興味が湧いた方は、

それでは、また!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?