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色香は肌身離さずに✨お洒落なミニチュアボトルで携帯しましょ!

「香りの器」って何だろう? 企画展のタイトルにそんなことを思いながら、つあおとまいこはパナソニック汐留美術館を訪れました。古代ギリシャから現代日本までの器がずらり。「香り」を入れておく器の数々だったのです。

一歩足を踏み入れると、そこは宝石のような香水瓶の世界。香水好きのまいこは無我夢中に!

つあお このピンクの瓶、すっっっっごくちっちゃいですね。

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「香りの器 高砂コレクション展」展示風景(パナソニック汐留美術館)

まいこ ほんとだ! 最初に会場を回ったときに撮った写真には、この ピンクさんは写ってなかったです。あまりに小さくてほかの瓶に隠れてました。

つあお それは仕方がない。

まいこ 同じガラスケースの中に、デコラティブな瓶がけっこうたくさん入ってるじゃないですか。その中でも、もうありえないくらい、小さい!

つあお でもよく見ると、すごく面白くないですか?

まいこ どの辺が?

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《被(き)せガラス水玉文香水瓶》(19世紀、高さ5.5cm、ボヘミア)

つあお まずは全体の形。ちょっとひょうたんっぽい。

まいこ ひょうたんとしては、バランスがイマイチ~? 下の部分がふっくらしていない。。。

つあお 人の体みたいな感じもしますよ。

まいこ そうですね! くびれがあって女性的。

つあお 見つめれば見つめるほどそんな気がしてくる。曲線美がとてもいい。

まいこ 透明の水玉の部分、覗いてみると、中に小さな丸がいくつも見えますね。これ、面白くないですか。もともとそんなデザインなのか。それとも自然にこう見えるのですかねぇ。昆虫の複眼にも見える!

IMG_0355のコピー

つあお 多分、自然にこういう風に見えるようになったんじゃないかな。瓶が曲面だから、丸い透明な部分がレンズの役割を果たして、反対側の透明な丸のいくつかが小さく集まって映っているんでしょう。いやぁ、「こだま」みたいだ。

まいこ 何ですか? 「こだま」って?

つあお え゛っ? 今回も世代のギャップが! ジブリ映画の『もののけ姫』知らないですか?

まいこ 知ってますよ! むしろ世代的には私の方に近そうですよ。笑。

つあお 「こだま」はあの映画に出てくる謎のキャラクターです。まんまるの頭の中に丸い2つの目と丸い口。子ども顔してる。木の精だろうと思うんだけど、正体はよくわからない。その不思議な感じが妙に魅力的なんですよね。

まいこ 思い出しました! 丸窓の中に目と口があるみたいなのもある。この香水瓶には「こだま」がたくさんいるんですね。そうやって見るとかわいい!

つあお それにしても、この瓶はホントに小さい。そもそも香水の瓶だからでしょうね。大きい必要がない。小ささの必然性がある。

まいこ そうですよね。持ち運ぶためには、なるべく小さくてかつお洒落なのがいいですよね。私もミニアトマイザーを持ち歩いていますが、ルーツは昔からあったのですね。香油や香水の器をテーマにしたこの展覧会にミニチュアっぽく見えるものが多く並んでいるのは、そういうわけなんですね。

つあお 香水類は一度に使う量が少ないから、瓶は小さくても平気。ハンドバッグからこの香水瓶を出したらオシャレじゃないですか?

まいこ ステキなピンクだし! 私はピンクが大好きなんです。こういうポルカドット柄のこのピンクのワンピースを着てみたいですねー。

つあお 美しそう!

まいこ ありがとうございます(^^♪ この展覧会には古代ギリシャの香油壺もあれば日本の香道用の箱もありましたよね。

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紀元前10〜5世紀のギリシャやキプロスの香油壺が並んだコーナー

つあお 日本のものにもミニチュアみたいなのがあった。

まいこ ヨーロッパも日本も香りを持ち運んでいたので小さな器も必ずあるんだ! これは、ちょっとした発見じゃないですか?

つあお 日本の職人は、いかにも小さいものを作るのが得意だったんだろうとは思うんですが、西洋でもそういう傾向のあるジャンルがあったというのは、ちょっと新鮮な情報でした。

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江戸時代の日本の蒔絵の沈箱(香木の一種である沈香の容れ物)が並んだコーナー

まいこ でも、違いもあった。

つあお どんな?

まいこ 西洋には丸いものが多くて、日本には四角いものが多い。

つあお をを、確かに。きっと日本人は性格が四角いんだ! かどうかはわからないけど、日本の場合は瓶じゃなくて箱が多い。中に入れるのが液体かどうかにもよりそうですね。

まいこ 西洋は香油や香水だけど、日本の場合は香木から作る練香(ねりこう)、要するに固体だからなのでしょうね。

つあお 器の素材も違いますね。吹きガラスだと丸いものは作りやすいのでしょう。日本の場合は箱だから四角く作るのは自然です。

まいこ 今回は、オリエント、ヨーロッパ、日本と比較できたおかげで発見できましたね。ちなみに、私がここ10年気に入ってつけているのが、PRADAの「インフュージョン ディリス」🌸アイリスの香りがエレガントで濃厚なのですが、長時間経っても飽きてこない(私の中の)大ヒットアイテムです。ガラスのボトルだけど、これは「四角い」!笑。

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そして、やはりステキな香水をまとっている男性にはフラリと惹かれますね~💛

つあお およよ! 出直しますデス^^;

まいこ おあとがよろしいようで。


ひょうたんドレスの麻衣子

そんなわけで、まいこさんにひょうたんドレスを着せたイラストを描いてみました。by Gyoemon(つあおの雅号)

※掲載した写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影したものです。

飾り罫色点

「香りの器 高砂コレクション展」は、高砂香料工業のコレクションを展示した企画展。監修は東京ステーションギャラリー館長の冨田章さんと、美術史家の森谷美保さん。(パナソニック汐留美術館での開催期間:2021年1月9日〜3月21日)

ちょっとウンチク:高砂香料工業の創業者、甲斐荘楠香(かいのしょう・ただか)は、主に大正時代に日本画の世界に革新をもたらした画家、甲斐庄楠音(かいのしょう・ただおと)の兄。感性にすぐれた兄弟だったことが推し量られる。 byつあお


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