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つあおとまいこのゆるふわアート記

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みなさん、こんにちは! 浮世離れマスターズのつあお&まいこです。ゆるゆるふわふわのアートツアーに参加しませんか。
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#アート

つあおとまいこのゆるふわアート記とは?

浮世離れマスターズのつあおとまいこがアート作品を実際に見ながら語るゆるゆるふわふわのトーク記です。読者の皆様と一緒に浮世離れできれば本望です。「和樂web」(小学館)にもたくさんのトーク記事を掲載しています。 ※つあお/小川敦生と「アートでハッピー」こと菊池麻衣子、それぞれの記事も時折こちらで配信しております。 えっ? つあおとまいこって誰だって? 年間美術展訪問数は、2人合わせて年間300件以上。 アートを前に、スーパー浮世離れな会話を繰り広げては、ハッピーワールドに

異才は出会うべくして出会ったに違いないと思わせる、青木繁と坂本繁二郎の2人展

東京・京橋のアーティゾン美術館で開催中の「生誕140年 ふたつの旅 青木繁×坂本繁二郎」展(10月16日まで)、素晴らしく充実した内容でした。青木繁(1882〜1911年)と坂本繁二郎(1882〜1969年)の2人はともに福岡県久留米市出身、地元の高等小学校で同級生でした。よくもまあ、この名だたる異才2人が地方の高等小学校で同級生だったなあとも思いますが、展覧会を見渡すと、出会うことは運命だったとも思える内容でした。 ここでは、簡単に比べながら見ていきたいと思います。 洋

「異性装の日本史」に見る変身願望

浮世離れマスターズのつあおとまいこが、渋谷区立松濤美術館で開催中の「装いの力 異性装の日本史」展を鑑賞、「変身願望」についてゆるふわアートトークを展開した記事が、和樂webに掲載されました。 ひょっとしたら男装や女装、さらには変身の願望は誰にでもあるのかもしれません。ぜひ記事をお読みください。 【TOPICS】渋谷駅前にも大きな看板が! 渋谷区立松濤美術館の気合いが感じられました。 公式サイトはこちらです!

李禹煥作品は「禅」的な「インタラクティブアート」だ!最新の回顧展より

李禹煥の作品には境界がない。 どこまでが作品で、どこからが作品でないのかが、あまりはっきりしないのです。 それは、屋内でも屋外でも同様。 李禹煥の作品がある場所はみな、壁も床も天井も、空も木も建物も、作品と無関係ではいられなくなります。 そしてその効果は、「人」にも例外なく及ぶのです。 国立新美術館で始まった、李禹煥の大規模な回顧展に足を踏み入れる人々は、次々と出現する作品と何かしら関係を持つことになります。 意識的にそうなる作品もあるのですが、無意識にそうなる場合もありま

珠玉の藤田嗣治コレクション! 軽井沢安東美術館がまもなく開館

10月2日に開かれた軽井沢安東美術館開館記念展のプレス内覧会に参加した。(開館は10月8日13:00) 藤田嗣治(レオナール・フジタ)の作品ばかり150点を展示。珠玉のコレクションとはこのことではないだろうか。個人コレクションなので小ぶりな作品が多いが、逆に親しみが湧く。「自宅にお招きするような空間に!」というのがコンセプト。代表理事の安東泰志さんによると、さまざまに旅を重ねながらも戦後はフランスに帰化せざるをえなくなった藤田の紆余曲折の人生を自らの人生に重ね合わせて共感し

アーティゾン美術館独自のセンスが光る新収蔵品展✨ポロックらの奥さん達の作品など女性パワーも全開!

アーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)で新収蔵作品が多数展示されると聞いて出かけた「STEPS AHEAD」展。青木繁やルノワールの名品の所蔵で知られるこの美術館のイメージを一新するような作品の数々から、たくさんのエネルギーをもらいました。 つあお カンディンスキーの《3本の菩提樹》という作品、どう思われましたか? まいこ 一瞬見て好きな絵だなと思いました。この鮮やかな色彩と庭園のような風景が素敵だと思います。 ヴァシリー・カンディンスキー《3本の菩提樹》(1908

螺鈿から広がる恋文考💌大事な手紙はきらきらの箱から出てくる!

美しく光る貝殻を漆の箱などに巧みに貼ったり、埋め込んだ螺鈿細工(らでんざいく)のきらきら。つあおとまいこは、その美しさに吸い寄せられるかのように、根津美術館で開かれている「きらきらでん」展を訪ねました。 つあお きらきら好きって、よくわかる。カラスと人間は光り物が好きなんです。 まいこ 螺鈿細工はホントにきらきら。玉虫色に輝くのもステキですね! つあお 緻密で華やか! 貝殻をこういう風にはめ込む形で漆の工芸品に使おうと最初に思った人は素晴らしい。 まいこ これ、結構い

「鍋島」に描かれた7つの壺の謎。勝手に推理!そしてお皿からは食べ物が?!

サントリー美術館の「美を結ぶ。美をひらく。」展を訪ねた2人。つあおは1枚のお皿の前で立ち止まり、じっと眺め始めました。 つあお このお皿、なんで壺が描いてあるんだろう? まいこ ????? きれいなお花とかならわかるけど、謎ですね。 つあお しかも7つも。よく見ると背景が面白い。 まいこ 波々になってる。もしかして、「墨弾き」(すみはじき)の技法が出てるのは、この波のところなんですかね。 《青磁染付七壺文皿》(18世紀、径20cm、鍋島藩窯、サントリー美術館蔵)展示

銀座だよ! 彫刻家絹谷幸太と画家ルオーの「奇跡」のコラボ

みなさん、こんにちは。「つあおとまいこのゆるふわアート記」の記念すべき第1回。『絹谷 幸太、ルオー「Georges Rouault Inspire Kota Kinutani ~時代を超えた2人展~」』が開かれている東京・銀座の吉井画廊を訪ねました。彫刻家の絹谷幸太さんと19世紀後半から20世紀前半にかけて、フランスで孤高の境地を切り開いた画家ジョルジュ・ルオーのコラボ展。あるときいつも作業をしているアトリエで優しい光を放つ石があり、作業場に運んで無心に手を動かすと十字架が浮