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アートライター✨小学館『和樂web』、読売新聞『美術展ナビ』等に執筆✨著書『アート×ビ…

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アートライター✨小学館『和樂web』、読売新聞『美術展ナビ』等に執筆✨著書『アート×ビジネスの交差点』amazon.co.jp/dp/B0BCTPB344/✨美術評論家連盟会員✨浮世離れマスターズ✨PRプランナー✨東京大学文学部卒✨ウォーリック大学修士号👑パトロンプロジェクト主宰

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    現代版のアートサロンパトロンプロジェクトの活動レポートです。

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ゴッホの静物画からは彼の五感があふれ出てくる!きっと生きるのが好きだったんだ~SOMPO美術館「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展(~2024年1月21日)レビュー~

日本でもたくさんのゴッホ展が開催されてきましたが、今回のように静物画だけを集めた展覧会は珍しい!そして想像以上に見ごたえがありました。なぜなら、花や食器や果物といったゴッホの一番身近にあったものたちを描いているので、彼の日常が生き生きとあふれ出てくるからです。きれいな色、良い香り、ささやかな音、はたまた痛みや寒さなど、ゴッホが五感で感じたことが今ここにあるような新鮮さを感じます。 今展では、ゴッホの同時代前後(17世紀から20世紀初頭まで)の静物画の中にゴッホの静物画を織り交

    • アートウィーク東京のバスルートからシャンパンメゾン・ルイナールのブランチを体験@バンクギャラリー🍸サステナブルなほうれん草詰めのソーセージが絶品!

      1729年に世界で初めてシャンパーニュメゾンを開いたルイナール(RUI NART)は、設立当初よりアートのサポートに熱心であったことでも知られています。そのルイナールの物語に触れながら、テイスティングセッション、ブランチ、ディナーを通して味の魅力にも浸れる期間限定エキシビジョンに行ってみました。10月28日(土)〜11月5日(日)の期間だけ神宮前原宿に出現したエキシビションの名は「RUINART MAISON 1729」です。このことを知ったのは、ART WEEK TOKYO

      • キュビスムの全体像をつかめるぞ!ピカソ&ブラック発、ダイバーシティに満ちたキュビスムの物語が国立西洋美術館にて展開

        キュビスムと言えば?ピカソ! ピカソと言えば?キュビスム! このように、お互いがお互いの代名詞になるほどこの2者は切っても切り離せない関係にあります。ということで、2023年10月3日から国立西洋美術館で始まった50年ぶりの大型「キュビズム展―美の革命」の見どころの一つは、ピカソによるキュビスム作品12点です。中でも、パリポンピドゥーセンターから来日した「輪を持つ少女」は、マル・サンカク・シカクを巧みに組み合わせたカラフルなキュビスム少女が浮かび上がってきて、イチオシです 

        • 横尾忠則版「寒山拾得」102枚に囲まれて元気も102倍😃常識吹っ飛び爽快だ!

          明治末期の洋風建築を代表する建物「表慶館」と横尾忠則の超現代版・令和の「寒山拾得」102点が絶妙なハーモニーを奏でる展覧会が今日9月12日からスタート😃 そのタイトルは「横尾忠則 寒山百得」展☜この「百得」にご注目👀 新型コロナウィルス感染症の流行の下、横尾さんは、寒山拾得が達した脱俗の境地のように、俗世から離れたアトリエで創作活動に勤しみ、100本ノックさながらに、新作102点の大作を描き上げました! カラフルでエネルギッシュな大作の中を、(現代的に変身した)和経巻(横

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          7歳のARちゃんと美術館巡り②「フィンランド・グラスアート」展で100点満点とっちゃった@東京都庭園美術館

          7歳のARちゃんと大人のまいちゃんは、2人ともアートが好きで仲良しです。今日は、2人だけで目黒の東京都庭園美術館に「フィンランド・グラスアート展」を見に行きました。ARちゃんがぜひとも見に行きたいと選んだ展覧会です。 会場の入り口ですぐに見つけたのが、この「キッズ向けワークシート」。 なんだかとても面白そう。 「ARちゃん、これをやってみようよ」とまいちゃんが言うと、ARちゃんもノリノリで「うん!」。 まずは「作品の名前を調べよう」ということで、7つの作品の写真と作品名を

          7歳のARちゃんと美術館巡り②「フィンランド・グラスアート」展で100点満点とっちゃった@東京都庭園美術館

          7歳のARちゃんと美術館巡り①「荒木珠奈展」で家を光らせたりドアを開けたり🏡@東京都美術館

          7歳のARちゃんと大人のまいちゃんは、2人ともアートが好きで仲良しです。 今日は、初めて2人だけで上野の東京都美術館に、「荒木珠奈展」を見に行きました。 ポスターで、光る家の写真や、人が中に入れる黒い球根の骨のようなオブジェが気になっていたからです。 気温35°cくらいある暑い夏。 ARちゃんとまいちゃんは、山手線に乗って出かけました。 上野は行ったことあるARちゃんですが、東京都美術館ははじめて。 まいちゃんが、「こっちだよ」と階段を降りて行きます。 2人ともロッカーにリ

          7歳のARちゃんと美術館巡り①「荒木珠奈展」で家を光らせたりドアを開けたり🏡@東京都美術館

          7月22日開催シンワオークション レポート~佐伯祐三の『街角』がぶっちぎり!2700万円で落札~

          7月22日に、銀座(東京・中央区)のシンワオークションにて「近代美術/コンテンポラリーアート/近代美術PartⅡ」が開催されました。前日までの3日間に開催されていた下見会の様子も含めてレポートします。 オークション当日は、出品される作品の実物を見ることができないので、作品実物の状態に興味がある場合は、下見会でも見ておくことがおすすめです。下見会は、期間中どなたでも予約なしで入ることができます。 下見会場でまず目に入ったのは、川合玉堂の屏風「松籟潮聲秋山遊鹿」です。川合玉堂

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          テート美術館展で「光」を「アート」として体験☀️「光」の意外な姿に知覚が揺さぶられる!

          形はないけれど明るい現象として目に見える「光」。また、「形」や「色」を私たちに見えるようにしてくれる「光」。視覚で楽しむアートは、この「光」なくして存在することはできないと言えるでしょう。 私たちが生きるためにも、アートを楽しむためにも必要不可欠なこの「光」という現象を、芸術家たちはどのように表現してきたのでしょうか?その過去約200年間の軌跡を、傑出した120点の作品とともに体感できるのが「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」です。 まずはテート美術館の代

          テート美術館展で「光」を「アート」として体験☀️「光」の意外な姿に知覚が揺さぶられる!

          サグラダ・ファミリア聖堂にガウディの「発見」を多数「発見」!天才の創造の源とは?

          140年の長きにわたり、常に設計中・建築中であり続けた「未完の聖堂」サグラダ・ファミリア。当初から、存命中に完成不可能であることを知りつつもその聖堂の建設に全生涯をかけた男こそが、建築家のアントニ・カウディ(1852-1926)です。 ガウディは、スペイン、カタルーニャ地方のレウス生まれで、サグラダ・ファミリア聖堂をはじめとして、グエル公園、カサ・ミラなど手がけた7点が世界遺産に登録されています。約20年ほど前にバルセロナを訪れた筆者は、街に点在するガウディの建物が、カラフル

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          高額落札されたのは日本美術!金茶道具一式3億円、加山又造の屏風2億円など 〜Shinwa Auctionレポート~

          Shinwa Auction株式会社(代表取締役 倉田陽一郎)が2023年5月27日に東京・丸の内にて開催した特別オークションの落札総額は、約10億8000万円でした。ここ5~6年のShinwaAuctionの落札総額と比較しても、かなり高い出来高です。内訳を詳しく見てみると、落札額1000万円を超えた作品が15点で、そのうち2点が1億円を超えました。15点中、海外の作家による作品は、約3300万円で落札されたベルナール・ビュッフェの作品のみ。この結果からは、日本美術の勢いが

          高額落札されたのは日本美術!金茶道具一式3億円、加山又造の屏風2億円など 〜Shinwa Auctionレポート~

          マティスがマティスになったのはいつ?上機嫌な色彩あふれる「マティス展」から探る

          東京都美術館で始まった「マティス展」は、日本では約20年ぶりの大回顧展ということで注目されている方も多いのではないでしょうか。世界最大級のマティスコレクションで有名なポンピドゥー・センターの所蔵品を中心に初期から最晩年までの約150点が集結しています。 今回特に印象的だったのは、マティスならではの明るい色彩とその調和が輝く作品が多いことです。おかげで、展覧会を一巡してミュージアムグッズコーナーに到達する頃には、みんなの顔がとても明るい!会話も弾み、すっかり上機嫌になっていまし

          マティスがマティスになったのはいつ?上機嫌な色彩あふれる「マティス展」から探る

          レストランガイド「ゴ・エ・ミヨ」は卓越した料理がアートであることを教えてくれる

          「ゴ・エ・ミヨ(Gault & Millau)」は、「ミシュラン」と並び称されるフランスの本格レストランガイドですが、 日本ではまだあまり知られていないかもしれません。フランスで創刊されてから50年以上経っていますが、 日本版は『ゴ・エ・ミヨ 2023』が第7号です。このユニークなネーミングは、1972 年にこの本を刊行した2人のフランス人ジャーナリスト、 アンリ・ゴ(Gault) とクリスチャン・ミヨ (Millau) から来ています。 かくいう筆者も、2023年版からは

          レストランガイド「ゴ・エ・ミヨ」は卓越した料理がアートであることを教えてくれる

          ぜんぶ重要文化財!指定プロセス秘話も楽しめる東京国立近代美術館70周年記念展「重要文化財の秘密」@東京国立近代美術館

          展示作品すべてが重要文化財という史上初の展覧会が東京国立近代美術館にて始まりました。東京国立近代美術館70周年記念展「重要文化財の秘密」です(2023年5月14日まで)。 その見た目の豪華さもさることながら、なかなか通常は明かされることのない、重要文化財に指定されるまでの秘密も解き明かされているのでのめり込ませてくれる展覧会です。 それにしても、ぜんぶ重要文化財って、何がすごいのでしょうか? 重要文化財の75%が集結(明治時代以降の絵画・彫刻・工芸作品に限る)そもそも、

          ぜんぶ重要文化財!指定プロセス秘話も楽しめる東京国立近代美術館70周年記念展「重要文化財の秘密」@東京国立近代美術館

          愛≒はだか?!「ルーヴル美術館展 愛を描く」にあふれる美しい裸体と愛の関係は?

          「愛」の名画、73点が一堂に集結! しかも、かのルーヴル美術館から厳選されてやってきました。 16世紀から19世紀半ばにかけて、ヨーロッパ各国の主要の画家たちがとらえた「愛」から、私たちはどんなメッセージを受け取れるでしょうか。 「愛」と聞くと、やはり恋愛が真っ先に頭に浮かんでくるのは私だけでしょうか?「ルーヴル美術館展 愛を描く」のテーマカラーもピンクで可愛らしく、だからこそより一層ウキウキしてしまうのですが! ところが、西洋社会における「愛」は、とてもバリエーション豊か

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          アートフェア東京2023開幕!バーラウンジもあり♪屈託なく楽しめるアートが集合

          3月10日(金)〜12日(日)に、143のギャラリーが有楽町の東京国際フォーラムに集合!ここ数年は、 感染症対策最優先で会話も遠慮がちとなっていましたが、今年はついに交流の場としてのVIPラウンジが復活。屋外バーラウンジも出現して、 久しぶりにアートについて屈託なく語らえる雰囲気が嬉しいアートフェア東京2023です。 出品作品の全体的な様子も、 長い冬を乗り越えてむくむくと芽吹いてきた新芽たちのような感じで、気張らず楽しめる 作品が多かった印象でした。  20代から40代の

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          伯爵夫人も夢中になった!マリー・ローランサンの肖像画は美肌モード

          パリで活躍した画家マリー・ローランサンといえば肖像画。 肖像画のほとんどが女性を描いたものですが、夢の中で出会った女神のように柔らかくて優雅な美をたたえています。 そのマリー・ローランサンが最盛期だった1920年代の作品を中心として、当時のパリ・モードの世界も堪能できるという展覧会が、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで始まりました。「これは是非、ひたりたい世界!」ということでいち早く会場へ向かいました。 展覧会会場で、最初に目が合ったのが、ゴージャスこの上ないグー

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