見出し画像

学部生が行く、海外リサーチインターンシップのお話

こんにちは、日本の大学に通うつぶ貝といいます。題名のとおり今回は、私がこの1~4月のあいだ参加したリサーチインターンプログラムの話をしようと思います。後述しますが、私は Carnegie Mellon University(CMU)という大学のプログラムに参加しました。

この「リサーチインターン/研究プログラム」という言葉、単語だけ聞くことはあっても  ①学部生(Undergraduates)の参加体験 ②海外大学での参加体験 について、日本語での情報がかなり不足していると思います。

実際に、私自身が応募する際にはかなり苦労しました。
それゆえ、将来これが誰かの役に立つことを願いつつ、ブログとして書き残そうと思います。

私にとって文字通り Life-Changing な経験を与えてくれたプログラムだったので、より多くの人(特に学部生)に知ってもらえたらいいなと思ってます。想像をかなり超える文字数になって申し訳ないのですが、関心のある部分だけでも読んで頂き、少しでもCMUでの体験、ひいては"研究インターン"という体験そのものに、興味を持ってもらえると嬉しいです。

はじめに

 他の留学系ブログに倣い、まずは 5W1H から:

・いつ: 2020年1月20日〜2020年5月31日(3月中旬より完全オンライン)
コロナによって学校が閉鎖される直前で、ソワソワが止まりませんでした。現地時間3/3に開催された Super Tuesday という選挙イベントも、私のソワソワをより強くしました。)

・どこへ:  Human-Computer Interaction Institute , School of Computer Science, Carnegie Mellon University(米国, ペンシルベニア州)の、Kenneth R. Koedinger研究室

・なにを: Cognitive modelingLearning Science and TechnologyRecommendation Systems
(※  敢えてまとめると、「わかる」「理解する」とは何かについて考察し、その結果として、実際の子供に与える教材 / 教育資源を開発・実装します。メソッドとしては機械学習、脳神経科学、因果推論などの知識を活用します。実は、教育だけでなく神経内科(認知症など)の臨床現場への応用研究も試みられており、これがたいへん興味深かったのですが、細かい話なので触れません。)

・どうやって応募したか: 個人での応募(ある特定の教授に対して事前コンタクトを取りました。これは一般的な留学や公募プログラムと比べてかなり邪道であり、だいぶ泥臭い方法だったと思います。詳細は後ほど書きますが、推薦状だけは所属大学の先生にお願いしました。)

そもそも「研究インターン」とは?

そもそも「研究インターン」の仕組みが、学部生にとって馴染みのないものなので、一言加えておきます。

研究インターンは英語で「Research Experience」とか「Research Internship」と呼ばれ、国籍/専攻を問わず採用された学生がそれぞれ、各分野の研究をリードするリサーチャーの指導のもと最先端のプロジェクトに共に取り組み、最後にその成果を発表します。

CMUを含む多くの大学では、毎夏 2~10週間のインターンの募集をしていますが、私は諸事情により例外的に春季に渡航しました。ここは正直、ラボの教員とのコミュニケーションが全てだと思います。

しかし、もし読者のあなたの都合が合うならば、公募されている夏のインターンへの応募を強く勧めます。理由は、①個人応募と比べて選考プロセスが明確な上  ②プログラム用に独自にアレンジされた教育的なイベントが多数発生する からです。

リサーチのサポート(日々のディスカッションや実験など)はもちろんのこと、学会への参加やワークショップ/セミナーへの参加、キャンパス見学にアウトリーチ活動まで、研究に”深く・広く”浸かる機会が豊富に存在するのが特徴です。まさに "Ask, and it shall be given you"(求めよさらば与えられん)という感じで、最先端の研究に思うがまま触れることが出来ますし、世界トップクラスの教授に、最も近い所からなんでも質問することが出来ます。 
ほんの少しでも「研究の世界」に興味のある学生にとって、こうした環境はとても良いモチベーションになりますし、特に学部生という早い段階でこれを体験出来ることは、意義深いんじゃないかなと思っています。

※ 特に米国の大学は、最後に書いたアウトリーチ活動(:研究室の外の市民などに、自分の研究を紹介したり、その反応を頂いたりすること)に非常に積極的なようです。
私自身、ピッツバーグ市の地元高校 / 小学校に訪問する、貴重な機会をいただきました。(これは個人の主観ですが)米国では専門知を大衆とシェアすることに対する意志・態度が、日本と比べて強いように見え、非常に印象的でした。

CMU-HCII とは?

CMU(カーネギーメロン大学)は、計算機科学(CS: Computer Science)分野ではそれなりに高い評価を受けている大学です。
そんなCMUの計算機科学学部には幾つか下部組織が存在し、そのうちの一つに "HCII: Human-Computer Interaction Institute" があります。

研究室の中はこんな感じ

正直「HCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)」というと、多くの人にとって聞き覚えのない言葉だと思います。半年前の僕もそうでした。新しすぎる分野であるがゆえに教科書さえないと言われているほどです。

よく言えば、今まさに現在進行形で開拓中の、非常にチャレンジングな学術領域だと言えます。
(追記:最近の日本人の方々の成果には、声を変換する(お化粧する)技術を開発した論文や、アイドルの握手会についての論文があります。)

HCI のプロの方々にはたいへん失礼なのですが、ほんとうに簡単な説明をしますと、人間とコンピュータの間の関係の仕方を、より円滑に・より便利にするために、インターフェイスを研究・デザインしよう!という学問です。

「インターフェイス」の1番わかりやすい例は iPhoneでしょう。従来のキーボード付属型スマートフォンから一線を画し、”手の指先”という人間の本来の機能を利用したタッチパネルを全画面に導入したことは、当時のインターフェイス界の革命と言って差し支えないと思います。このように、人間とコンピュータの間の関係を考えるのがHCIです。私は、この枠組みを主に教育(たまに: 認知症)に応用し、デジタル教材(たまに: 認知の歪みを矯正するVR)と人間の関係を考える研究に携わりました。

手厚いリサーチ環境

個人で応募したとはいえ、大大大前提として、私が学部生(当時2年/19歳でした)であるという事実はラボ中に知れ渡っていました。

というわけでショボいひよっこ(の更にひよっこ)の私のような人でも、「はじめての研究」ができる優しい世界が整っていました。これには感謝が尽きません。具体的には、

・学生ひとりひとりに対し、Ph.D学生のメンターがつく場合がある
・実際に動いている(or 動こうとしている)プロジェクトに参加できる(個人応募なのでここは当たり前でした)
・成果発表の場、進捗報告の場が用意されている(上で述べたように、私には地元の高等学校/小学校で実験する機会が設けられました。その他にも教員の前で何度か発表する機会が設けられ、やりっ放しを防止できます。大きすぎず小さすぎないプレッシャーは大事だなと思います)
・とにかく”学生の”研究をサポートする体制が手厚すぎる
ラボ内にある巨大パンダ

メンタル面、勉強面、それに何と言ってもプロフェッショナリズムの面、これら全てにおいて想像を超えたサポートが与えられたことは驚きでした。

まずはじめに、個人的にはメンター/アドバイザーの支えがとてつもなく大きかったです。私は、先述したDr. Ken の元で研究をしているPh.D学生のXu Wang(現在はミシガン大学助教) にお世話になりました。年齢的にも近く、同じアジア出身である彼女の存在に、どれほど支えられたか計り知れません。
(余談:日本では「研究=男性社会」という印象が強いですが、この研究室は男女比も5:5に近く、いろいろ日本と違うな〜と実感しました。)

巷で聞く他のインターン話と比べてみて思うのは、CMUでは、直接院生や教員と関わる機会が多いということです。私のラボでは、週1回の全体会議・週1回のグループ毎会議があり、最低2回は、ラボのボス(室長)であるDr.Kenとディスカッションする機会がありました(実際はもっと話していましたが)。これに加えて、Ph.D学生によるアドバイス・お悩み相談(論文の書き方だけでなく将来のキャリアなど)・個人ミーティング等があり、右も左も分からぬ私はとても助けられました。

また、実際のプロジェクトに参加できることは研究インターンの最大の魅力です。一般的な日本の大企業の◯day-インターンのように「インターン専用課題」が与えられることはありません。それに、ただ手足となって院生/教員の研究を手伝うだけでなく、ひとりひとりのインターン生に研究課題が与えられることだってあります。
夏の数ヶ月のインターンだと、その成果をトップカンファレンスで発表するツワモノもいるようです。トップカンファでなくとも勿論、学内で多くの学者を前に発表する機会があり、これだけでも十二分に貴重です。何より成果の大小に関わらず研究に区切りをつけることができますし、上に書きましたがやりっぱなしを防止できるのでモチベーション管理にも良いと思います。

さらに素晴らしいこととして、プログラム終了後、CMU滞在期間を延長したり、帰国後リモートで研究を継続したりすることも可能です。実は、僕が春季滞在を選んだのもこうした支援の存在が理由で、帰国した今でも教授とやり取りして(本当に本当に微力ですが)研究に携わらせて頂いています。(※ 2020年春は、北半球ほぼ全域を襲ったCOVID-19の影響で、むしろリモートでの研究が推奨されたため、日本に居ながら研究環境はすこぶる良好です。)

そのほか国際支援センターでのペーパー添削・ピッチ(≒プレゼン)の練習など、、挙げればキリがないのですが、CMUはとにかく学生想いであることがヒシヒシと伝わってきました。

楽しいイベント

まず前提として、インターンは基本、楽しいものではないです(個人の見解です)。
主にラボにこもって勉強と研究に勤しむ生活なので、単純にしんどくてつらいことが多かったです。特にすごい結果も出ず、教科書に書いてあることすら理解できない日々で、皆さんが想像するほど華やかな雰囲気はなく、精進していたという感じでした。

しかし、院生を対象としたハッカソン的ワークショップ(WS)がいくつか開かれ、その時間はとてもエンジョイしました。
私はあるWSで、たまたまメンバーのくじ運がよかったこともあり、3等を取ってドローンをゲットしちゃいました。

画像1
謎のドローン

これで、日本円で44,000円するそうです。Miniとはいえ大きいので大阪の実家に送りました。

ピッツバーグ / CMUの雰囲気

CMUは、分野の偏りこそあるものの、世界的に見てもそれなりに名が知れた大学、という感じです。コンピュータサイエンスを中心に、日本の大学と似た学部を備えつつ、音楽(School of Music)や演劇(School of Play)といったプログラムも提供しています。

大学のあるピッツバーグは、ペンシルベニア州の南西部に位置します。市街の真ん中をオハイオ川が流れ、 綺麗な夜景で知られています。冬はびびるくらい寒いですが、治安も良く住みやすい方だと思います。
人口は30万人で、秋田市や那覇市と同程度です。MITなどのある東海岸や、Stanfordなどのある西海岸と違い、きらびやかな雰囲気はそんなになく、中規模で住みやすい都市という感じです。

ピッツバーグの夜景

そんなピッツバーグの、ダウンタウンから少し離れた場所にCMUはあります。荘厳な西洋建築の建物が立ち並んでおり、キャンパスはとても綺麗です。

キャンパス以上に驚きだったのは、CMU内の食堂で、中華料理とインド料理のメニューが非常に多かったことです。2019年秋現在、5597人の留学生のうち2907人が中国人、1357人がインド人であるというデータは、食堂メニューに少なくない影響を与えていそうです。

実際に中国系の学生は、学部・大学院を問わず多くいました。韓国人も多かったと記憶しています。日本人も数人いるのですが、中韓と比較すると存在感は薄めです。

CMUの食堂で食べられる中華料理

学生全体の印象としては、国籍を問わずいわゆるギフテッドみたいな人が多く、芸術やら勉強やらスポーツやら、何かしらで全国的な成果を残している人ばかりでした。

金銭的・文化的に恵まれた家庭に生まれ、色んな経験(典型例は中高時代の中長期の留学)をしながら育ちました、的な人が割と多く、正直に言えばその意味での劣等感が少しだけありました。

一方で少なくとも勉強面のみを見ると、日本にいる優秀な学部生の進捗度合いは世界的に見てもトップクラスなのでは?と思い、微かな希望も生まれました(日本の学部生同士で開催する自主的な読書会などを見る限り)。
しかし、(よく言われることですが)アウトプットの機会が日本では少なく、もったいないなとも思いました。

Tips

応募方法は?

正直「各大学/各カレッジのサイトをご覧下さい」というのが1番適切な回答なのですが、一応私の所属だったHCIIの、サマーインターンの公式サイトだけ貼っておきます。

「研究インターンにはじめて応募してみようかな」と思っている学生が、まず注意すべきことは2つです。

1つは〆切がとても早いこと。
もう1つは、海外のプログラム期間は日本の大学暦と日程のギャップがあることです。

例えば上のURLを開くとわかるように、プログラムの開催時期は5〜7月となっており、その応募/選考は11月から1月にかけて行われ、合格者の確定は2〜3月頃となっています。

まず、〆切がプログラム開始の4ヶ月前で、これは多くの日本企業の実施するサマーインターンよりも早いでしょう。

次に、プログラム期間は明らかに日本の授業期間と丸かぶりです。
なので、CMU以外のプログラム(例えば日本国内だと沖縄のOISTが、年2回の研究プログラムを用意しています)についても調べてみる、などといったより早い情報収集と、何よりも思い切った決断。この2つが重要だと思います。

応募に必要な書類は、

・所属大学の成績 (英語で提出)
・Curriculum Vitae(CV) (履歴書)
・Statement of Purpose (志望理由書)
・英文推薦状 (2〜3通が必要)

です。変更の可能性が大いにあるので、必ず各々のサイトをチェックして下さい。

個人応募でも必要書類の数は変わりません。しかし、やはり教授との直接のやり取りが不可欠ですから、メール・Web面談ではとにかく熱意を見せ、その大学でやりたいこと/得たいこと などを簡明に説明できないといけません。
この辺りの「受かるための戦略」系の話は、(リサーチインターンではなくPh.D進学の話ですが)別のブログに参考となるものがあるので、それを貼っておきます。

結論めいたことを言うと、研究の業界で最も重要なのは、試験のスコアではなく「人との繋がり・信頼・信用」だと私は思っています。
アカデミアという一見孤立した個人の集団のようなコミュニティにおいてこそ、論理的に意思疎通をする「コミュ力」が問われるのです(そしてこの「コミュ力」とは、必ずしも宴会で周囲を盛り上げる能力を意味しません。)。

戦略的に、諦めずに動くことが重要です。

…と、綺麗にまとめた風を醸し出してますが、個人応募/プログラム応募を問わず、道中はとても泥臭いです。メールの返信が全く来なかったりします。当然、前提知識や実績の不足に絶望することもあると思います。そんな時は、とにかく大量の時間を費やしてでも、めげずに頑張ることです。

最後に、推薦状についてひとこと。
「自分のことをよく知ってらっしゃる先生にしろ」とはよく言われますが、当時の私にそんな先生は1人もいなかったので、自分の通ってる所とは違うキャンパスの先生にわざわざ頼み込んで、頭ペコペコ下げてお願いをしました。
振り返ると、右も左もわからない状況にしてはうまくいったのかなと感じる一方、もう少し戦略的に、特に早めに動けばよかったのかもしれません。

基本的に先生は皆お忙しいです。そして、英文での推薦が初めてという先生も多くいらっしゃるそうです。
なので、応募を迷っているとしても、締め切に余裕を持って、早めにお願いに伺うことを強くお勧めします。

滞在中のお金は?

出資元・支給形態・支給額は各々異なるとは思いますが、なんらかの形で、十分な生活を送れる Financial Supportを受けることができます。

私は運よく(というか志望研究室に民間資本が関わっており潤沢な資金があった)大学からほぼ全額の助成を受けることに成功しましたが、他のインターン経験者やCMUのPh.D学生の話を聞く限り、なにかしらの奨学金を既に獲得できている方が採用率が高まるかもしれません。
例えば、CMUインターンの先輩には「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の奨学金を自分で獲得している方がいらっしゃいました。

ちなみに、US/International のプログラムのサラリーは、日本ではありえないほど高額で、正直かなり驚きました。「Carnegie Mellon University Intern Salaries」などとGoogle検索をすればどなたでも分かりますが、CMUの時給は大体 13~20ドルです。私もそのあたりの給与でした。これは、日本のなかで最もホワイトな研究インターンプログラムの1つを提供するOISTと比べてもかなり高水準だと言っていいでしょう(応募前は、単純に沖縄に行きたくてOISTのサイトもよく見ていました)。

「学生にこんなお金出してくれてるなら、流石にそれなりの成果を出さないと…」というプレッシャーにもなった一方で、「こんなに期待してくれてるんだ、頑張ろう」というモチベーションにもなったので、なんだかんだお金を頂けるのは有り難く良いことだと思います。ただもちろんお金は単なるひとつの指標に過ぎません。

宿泊先は?

指導教員やプログラム運営者に、メールないしは電話で聞いてみたり、CMU公式サイトを訪問してみましょう。

滞在期間にもよりますが、ピッツバーグにはCMUの他にUniversity of Pittsburgh もあるため、学生用住居は比較的多いと思います。私は、CMU-HCII 内のSlackや学生の運営するFacebookグループなどでシェアハウスの情報や一人暮らしの情報を探したり、大学のラボから、春にインターンや留学で家を空けている学生のサブリース情報を得ることができました。
夏期休暇中の渡航となると、おそらく私より多くの住まい候補が得られると思うので、特に心配しなくていいと思います。私のように学生の授業期間とかぶる渡航の場合は、早め早めの行動を心がけるよう注意して下さい。

またCMUには、Shuttle & Escort Services  なるものが存在し、非常に心強いです。(18時半~翌6時半の間30分おきに走る、学内の指定の場所から家の近くの交差点まで送迎してくれるバスサービス。) 
特に女子学生のほとんどは、このエスコートサービスを利用している印象でした。なので、このサービスに対応するエリア内で住まい探しをされるのが良いと思います。

参加して良かったこと

第1に、早い時期から海外で研究を体験できたことは、他にない貴重な経験でした。ありきたりですが。

意外な分野(「はじめに」では認知症の話をしましたが、他にも色々ありました)に惹かれたり、逆に好きだったけどその道をこれ以上掘り下げたくないなと気付けたり…。
やはり、実際に手を動かしたり話を聞いてみたりしないと気付けないことが、たくさんありました。

第2に、(これは日本国内のリサーチインターンでも言えると思いますが)世界をリードする研究をしている皆さんのプロフェッショナリズムというか、思想みたいなものに、少しでも触れることができたことが何より光栄だったな、と思います。

分かりやすい例を挙げると、とにかく仕事をするのが早すぎることです。
具体的に言うと、論文のパブリッシュ2週間前には、”誤字脱字の確認を待つのみ”という状態(その後の2週間で5度にもわたるRevise を行い、Paperの質を上げます)に仕上げておく」「序盤でアイデアを徹底的に議論し、研ぎ澄ますことで、研究の最終的な成果(社会へのインパクトなど)を最大化する」などに現れる圧倒的な生産性の高さです。

日本の研究室でもなかなか聞かない上、締め切り日まで大学の学期末レポートを書いてる私などには想像もつかないような、確立されたカルチャーがそこにはありました。

おかげで、進路の選択肢がいろいろ広がったり、思っていたのと違う道が見えたりして、少し(だいぶ)迷子気味になってしまいました……
が、ふわふわと適当にキャリアを選択するよりは、絶対によかったと信じています。(今は迷子だけど、なんとかなると信じてます…笑)

最後に

私の志望理由は、決して具体的な研究目標に基づいたものではなく、「研究の雰囲気を知りたい」「世界トップクラスの CS(コンピュータサイエンス) / 認知科学 / 教育科学 の研究を自分の目で見てみたい」といったものでした。

しかし今こうして振り返ると、想像以上に自分に「合っていた」プログラムだったと思います(研究トピック、ラボの環境、地理的環境、人間関係など)。

学部生の読者の皆さんは特に、”研究経験”や”開発経験”、”Publication”といった業績が、ない方が当たり前なので、臆することなく応募して欲しいと思います。

面白そうかな?と思ったらとりあえずノリで応募してみることが大切です。これは、留学を経験した友人/先輩も異口同音に言っておられることなので、冗談抜きで、重要なのはノリなんだと思います。


他にも話したいことはいっぱいあるのですが、文字数が9000を超えてしまっているので、ここではザックリとした紹介に留めておこうと思います。

拙い文章ではありますが、この文章が少しでも研究インターンについて多くを伝えられていたら、この上ない喜びです。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

※一応、私のTwitterを貼っておくので、もしなにかあれば気軽に連絡&相談してください!(こちら)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?