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お前らこっちこい!!


皆さまのnoteで叱られたことのお話しを読んでいた時に、自分の怒られた記憶がビカッと脳裏に映写されました。

その思い出を認めてみましょう。


あれは、20代後半。

セクスウィ(敢えて読みにくくしてみました)映像会社に就職した時のことです。

事務職として入社し半年経たずに退社しましたが「そういう業界」だったので、なかなか刺激的な職場でした。

自分は事務職で入社していたのに、2か月程経過した頃、気付くと商品発注やら在庫管理やら広報誌の発送やら通販やら手広く仕事を任されていました。

人数の少ない会社でしたが、危うくモザイク作業までやらされそうでした。

今思うと、技術や知識としてやっても良かったかなぁっと(笑)

まあ、映像が映像なので、頭が煮える予感がありますから逃げ切って良かったですが。


そして・・・

ハタチそこそこの女の子・Aちゃんが広報として入社して来ました。

初めての就職がこの業界!!

パソコン作業や仕事の業務内容を覚えることで一杯一杯。

エグイ仕事量の自分でしたが、そんなAちゃんのフォローに入ることがしばしばありました。


ある日、DVDとVHSのジャケットの整理整頓をしていたAちゃん。

ジャケットの量が多すぎて、どうにもならなくなったようで自分が手伝うことになりました。

しばらくはグチャグチャに混ざっていたジャケットを作品毎に揃え、型番順に棚に並び変えをする作業に二人で没頭していました。


するとAちゃんがふいに「私はKさん(女優)が一番良いと思うんです。」と言って来ました。

自分は「サンプルを持って帰って(見て)良いよ」と言われていましたが、途中でカバンから落ちたら・・、急に倒れて身元確認でカバンを開けられて見られたら・・と思うと気が気じゃないので、ジャケットしか見たことがありませんでした。

そのジャケットしか見ていない中で、自分はSさんが色っぽくて良いと思っていました。

Aちゃんは「Kさんは年の割に可愛らしい」と言って来ます。

確かにそうだねぇと思いつつ、自分は作業をコツコツと。

Aちゃんは続けて「Kさんは声も良い」と言って来ます。

そして・・・

「TSNさんは誰が良いですか?」っと。

ジャケットでしかわかりませんが「Sさんが良いかなぁ」っと。

すると「え~、Sさん~? どこが?」っと、挑発的に。

だいぶ年下ですがタメ口のAちゃん。

タメ口は気になりませんが、挑発的な物言いに対して急に「負けられない」気持ちが芽生えました。

「Kさんは可愛らしいけど、Sさんはとても色っぽい。」っと返答。

「え~? Sさん、身体のラインがぜ~んぜんっダメ! Kさんはすっごいスタイルが良い!!」っと、Aちゃん。

何を言うかね??っと、唐突に熱烈ファンの気持ちになる自分。

「いんや、Sさんの黒髪ロングは素晴らしい。本人の雰囲気に合っている!」っと対抗。

「雰囲気だけじゃん、全然ダメ、Kさんは・・」っと、気が付かない内にヒートアップしていたAちゃんと自分。

すると、棚の向こうから社長が「お前らこっちこい!!!」っと怒鳴っている声が聞こえました。


社長の机の前に立たされるAちゃんと自分。

「お前らは何を揉めているんだ? 声が大きくてうるさい!! 静かに仕事が出来ないのか??」

子どもの頃でもこんな怒られ方はしたことがありませんでした。

まさか、ジャケットでしか知らない、ファンでも大して好きでも無い方の肩を持ちまくったばかりに・・・。

ひとしきり怒られ、しゅんとしてジャケット作業へ二人で戻りました。

しばらく黙って作業をしていましたが、ふいにAちゃんが「Kさんは演技が凄いんだよ!」っと小声で。

「Sさんもこのジャケットでは、こんなに良いポーズを取っている!!」っと、また小競り合い勃発。

遠くから・・・


「お前ら、いい加減にしろ!!!!」



懐かしい思い出を綴ってみました。

瞬間的に推しましたが、未だにSさんの作品は見たことがありません。

あんなに怒られるなら、1回位見とけば良かったなぁ。

そしたら、Aちゃんにもっと対抗出来たのに!!


そこ? by 奥さん





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