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住まいは、暮らしをつくる。

「住まいは、暮らしを作るものなんだ」

リノベーション住宅の仲介の仕事を初めて4ヶ月。まだまだ短い期間ですが、心から実感したことの一つがこれです。

言葉にすると、すごく当たり前な気もします。「そりゃ、みんな自分の住まいで暮らしているんだから。住まいが暮らしを作るよね」と。

この仕事を始まる前のぼくも、頭ではわかっていたつもりだったし、だからこそ不動産の仕事を始めた面もあります。

でも、最近ようやく「住まいは暮らしを作るものなんだ」「理想の暮らしを実現する手段として、住まいがあるんだ」という実感を得つつあるのです。

(ちなみに、ぼくが関わっているのはcowcamo(カウカモ)というサービスです。名前の通り、「買うかも?」な人も見て楽しいサービスですので、よければ覗いてみてください。)

ソフトとハードが結びついていなかった

元々、「暮らすこと」への関心は強かったように思います。

自分の部屋に、好きなアートを飾ること
時間がある日の夜には、筋トレをして、ゆっくり湯船に浸かること
読書を、自分の習慣の中に取り入れること

いわゆる「丁寧な暮らし」かどうかはわかりませんが、日常を大切に過ごすこと、自分のやりたい暮らしをすることは、ぼくにとって大事なことの一つです。

ここでいう「暮らし」をぼくは、ソフト的なものだと捉えていました。

一方で住まい、あるいは間取りや物件といった要素は、ハード的なものです。

ソフト的な「暮らし」とハード的な「住まい」は、入社当初、ぼくの中ではうまく結びついてはいませんでした。

「理想の暮らし」と「理想の間取り」は繋がっていた

そんなぼくが、暮らしと住まいが繋がっていることに気づいたきっかけは、入社直後に研修の一環でやった「理想の間取りワークショップ」でした。

その内容は、一人一人の「理想の暮らし」から「理想の間取り」を考えてみよう、というもの。

まずはそれぞれ、自分の理想の暮らしのイメージを膨らませました。そのとき考えたぼくの理想の暮らしは、こんな風でした。(同居人がいるシミュレーションで考えています)

「同居人と一緒に料理を楽しみたい」
「夜には大画面でゆっくり映画を見たい」
「同居人と一緒に過ごす時間も、1人の時間も大切にしたい」

妄想全開なぼくの理想の暮らしに対して、ワークショップを開催してくれた先輩が、こんな言葉を添えてくれました。

「じゃあキッチンはオープンな方がいいかもね」
「リビングはゆったりソファがおけて、プロジェクターがおけるくらいの壁があると楽しいかも」
「それぞれの個室がしっかりあると、プライベートな時間も確保できるよね」

その言葉で、ハッと気付いたんです。

「理想の暮らしを実現するためには、それが叶う住まいが必要じゃん!」

そういえば、模様替えしたら暮らしが変わったことがあったぞ

そのとき同時に思い出したのは、留学して大学の寮で暮らしていたときのこと。

ぼくが住んでいたのは、ワンルームの小さい部屋。大きな窓があった一方で、ダイニングテーブル兼勉強机は、キッチンに背を向ける形で、真っ白な壁向きに設置されていました。

1年という期限つきの住まいだったこともあり、最初は特段レイアウトを気に止めることはありませんでした。

でもその部屋で暮らす中で、ご飯を食べる時も勉強をしている時も、なんだかテンションが上がらないというか、気分が乗らない感覚がずっとあって。

4ヶ月ほど経ったある日、ふと思い立って家具のレイアウトを変えてみたんです。

とはいえ変えたことは、ダイニングテーブルを窓に向かい合う形で部屋の真ん中に設置しただけ。キッチンとの距離も近くしました。

たったそれだけで、ぼくの日常は少しだけ生き生きとしたものに変わりました。

朝ごはんを食べながら、「今日はいい天気だな」と考えたり。勉強に飽きて、窓の外の気に止まる鳥をボーッと見つめたり。ダイニングがオープンになったことで、友達を呼んで一緒にご飯を食べる機会も増えました。

それらは些細な日々の変化ですが、積み重なるととても大きなものになります。

ぼくの場合は家具のレイアウトでしたが、住まいによって暮らしが変わる体験をしたことを思い出したのです。

「この家に住んでから、家で料理する機会が増えたんです」

「住まいは暮らしを作る」という実感は、実際にお客様と接する中でも得られました。

転勤に伴い、リノベーションした住まいを売却したいとおっしゃるご家族を訪問したときのこと。

そのお住まいには、収納がたっぷり充実している、素敵なオープンキッチンがあって。

思わず「キッチン、とっても素敵ですね!」とお声がけしたところ、お客様は嬉しそうにこう言ってくれました。

「そうなんです!キッチンはリノベーションの時に、すごくこだわったところで。この家に住むようになってから、外食が減って、家で料理をして家族でご飯を食べる機会が増えたんです!」

ぼくはこの言葉を聞いて、なんだかとても幸せな気持ちになりました。

住まいを変えたことで日々の暮らしが変わり、それがお客様の幸せになっているんだと実感できたからです。

「不動産」というと無機質に聞こえてしまいますが、そこには一人一人の暮らしがある。それを忘れないようにしたいと思います。

暮らしを変えるために、住まいを変える

誰しもが、自分にとっての「理想の暮らし」を持っているはずです。

その理想を叶える手段の一つとして、「住まいを変える」ことを考えてみて欲しいな、と思います。

「住まいを変える」とは言っても、家を購入したり、引っ越しをすることは、なかなかハードルが高いかもしれません。

でも、少しだけリノベーションしたり、あるいはぼくのように、家具のレイアウトを変えたりすることは、割とチャレンジしやすいのではないかと思います。

これを読んで、日々の暮らしを豊かにするために、今の住まいを見つめ直し、住まいを少しでも変えてみようと思う方がいたら、嬉しいなと思います。

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