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読書の考察メモ集②知的生産の技術、ロジカル・シンキング、新しい文章力の教室

社内のslackにシェアしている、読書の考察メモを少し形整えてnoteにも転載していきます。第2弾。

それぞれの本について、amazonリンク・要約(ないしは気になった部分の抜粋)・考察、の順番で書いています。

文脈などわかりづらいところなどあるかもしれませんが、悪しからず。不定期で3~4冊溜まったら更新するくらいのペースで考えています。

『知的生産の技術』梅棹忠夫

【要約】

メモの取り方・まとめ方、文章の書き方など、創造的な知的生産をするための技術をまとめた一冊。ビジネスマンだけじゃなく、生活の中でも知的生産が求められるけど、その技術を体系的に教育することってできていないよね、という問題意識から書かれた本。

以下、頭に残ったところを抜粋。

・カード(メモ)に書くのは、忘れるため。記憶する代わりに記録する。
・整理は機能の秩序の問題で、整頓は形式の秩序の問題。
・ここで述べられている整理の手法は、効率性の問題ではない。むしろ精神衛生の問題で、人間を人間らしい状態に置いておくには、いかにして「いらつき」を減らすかが大切。欲しいのは効率ではなく秩序と静けさである。

【考察】

・抜粋の3点目がめちゃくちゃ刺さった。効率的にやる・整理するとかは好きな方だと思うけど、それは時間を節約したい目的ももちろんあるけど、余計なことに頭や心のエネルギーを割きたくない、なるべくやること自体に集中したいという目的も多分にある。

・本の根底には、「人間に過度な期待をしすぎない」という思想が流れているような気がした。共感できる。

・人間は知的生産をするポテンシャルを持っているけど、全てを記憶したり、気をそらすものがあったり、何も道具がない状態で知的生産ができるほどすごくない。人間の可能性を最大限に活かすために、道具や環境を整える必要があるんだと思う。

・(内容には関係ないけど)50年前に書かれた本で、世間の状況も使っているツールも全然違うのに、生かせるところがたくさんあるのがすごい。本の中に「個体発生は系統発生と同じルートを辿る」という話もあったけど、まさにそう。時代の淘汰に耐えている本はやっぱりいいなあ。

『ロジカル・シンキング』照屋華子・岡田恵子

【要約】

ビジネスにおける書く・話すといったコミュニケーションの際に必要なロジカル・シンキングの技術についての本。

・まず「自分が今相手に答えるべき『課題(テーマ)』」「相手に期待する反応」を考えることが大切

・その上でMECEに要素を分解すること(=ピラミッド構造における横方向のロジック)、So what? / Why so?で論理を組み立てること(=ピラミッド構造における縦方向のロジック)を意識して構成することが大事

・「観察」のSo what? / Why so?、「洞察」のSo what? / Why so?がある

【考察】

・4月の研修でsetsuさん、yutaroさんから学んだロジカル・シンキングや構造化のめちゃくちゃいい復習になった。改めて基本を徹底しよう。

・この辺はほんと、話としては理解できるし大事なのもわかるけど、実践するのが難しいかつ一番大事なので、定期的に立ち返る。

・少し派生すると、「『人は記事をちゃんと読まない』からはじまる意識改革」というnoteを思い出した。議事録とかもそうだけど、みんな忙しくて文章なんか読まないという前提で、結論をシャープに、ロジックを明確にするコミュニケーションは大切。

『新しい文章力の教室』唐木元

【要約】

ポップカルチャーニュースサイト「ナタリー」で教えられている、文章を書く技術が77項目にわたって解説されている本。

大切そうなのは以下の3点かな〜。

・書く前の準備で文章は決まる。その文章で伝えたいテーマ、何を言うための文章なのか(=主眼)と、主眼を達成するための骨子が必要。骨子はさらに、要素・順番・軽重という3つの要素に分化できる。

要は、書き始める前にまず「テーマ」を決め、そのテーマのために「何を」「どれから」「どのくらい」書くかを決める、ということ。

・表現については、とにかく「重複をなくしていくこと」が大切。重複は単語・文節・文型・段落・記事レベルと、様々なスケールでチェックすべき。

・同時に必要なのは、誰にでも正確に伝わる表現にすること。専門用語や指示語もそうだし、主語・目的語の省略などにも同様に注意を払うべき。

【考察】

・普段noteを書いていて気をつけていることもあったし、もっと意識できる点もたくさんあった。普段から文章を書く機会は割と多いので、具体的なTipsが書いてあるのはとても役に立つ。

・コロナ以降、「書く」技術が今まで以上に大事になってきているという記事をいくつか読んだ。リモートワークによるテキストのコミュニケーションが増えたこともあるし、今まではなんとなくの雰囲気で作れていた信頼感を、具体的なアウトプットで築く必要がある、ということもある。

・「書く」技術は「考える」技術と同様に人間として標準装備すべきスキルだと思うので、議事録を中心にして引き続き磨いていく。

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