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バックオフィスはセル生産方式?

こんにちは、BYARDの武内です。

花粉症の季節ですね。リモートワークが主になってから外にでる機会がかなり減ったことで、ここ数年はだいぶマシだったのですが、今年は飛散量がヤバイことになっているようで、ちょっと散歩するだけでも大変なことになりますね。

弊社はフルリモートで、どこに住んでもいいことになっているので、「この季節だけ沖縄か北海道に移住したい」というメンバーもいますw

さて、今回のnoteでは、バックオフィス業務の性質について書いていきます。

1.バックオフィスは単純作業という誤解

バックオフィスの仕事をやったことがない人にありがちな誤解が「バックオフィスは単純作業」「マニュアルがあれば誰でもできる簡単な仕事」というものです。

業務管理の観点から、マニュアルやチェックリストが準備されている仕事が多いことは事実ですが、それに沿って進めるだけで完結するような仕事というものは実はそんなに多くありません。また、誰でもできるレベルのマニュアルなどというものは、大手のチェーン店が相当のコストをかけて作り込んでやっと実現できるものであって、一般的なマニュアルはそこまで精緻なものではありません。

バックオフィスの仕事は、定期・不定期で同じような業務を繰り返す性質のものではありますが、スポーツにおけるフォーメーションのように、全く同じ状況というのはほぼ発生せず、ある程度の型を定めた上で、その範囲内で担当者の柔軟な判断や調整が求められるタイプのものなのです。

経理の伝票入力のように、「早く・正確に」が求められるタイプの仕事もありますが、それは仕事のほんの一部であり、かつ、このタイプの仕事は今後はどんどんシステムに置き換えられていくはずです。

大量の単純作業はどんどんシステム化が進んでいくと思いますが、本当の意味でのバックオフィスの業務はそれだけで完結するほど単純ではありません。AIに仕事が奪われる日は、そういう意味ではいつまで経ってもこないのではないでしょうか。

2.セル生産方式という観点

バックオフィスの業務プロセスは、ベルトコンベアに例えられることがありますが、これも前述の単純作業だけという誤解の上にあるものだと思います。

ベルトコンベアは大量生産には必要不可欠な仕組みです。完成までに複数の工程が必要な生産プロセスにおいて、担当者は同じ作業を流れてくるものに対してひたすら繰り返します。

この工程において、各工程の担当者の創意工夫や調整、判断は求められていません。そのようなことをされると、逆に品質にバラツキがでてしまうからです。同じモノを同じ品質で、大量につくるための仕組みです。

では、バックオフィス業務について考えてみましょう。例えば、入社対応です。何十人という新入社員の入社対応をする場合、同じような業務プロセスで対応を行っていくのですが、入社する人はそれぞれ個性をもった人間ですので、すべてがまったく同じというわけにはいきません。

外国籍の場合はビザの申請が必要になりますし、所属する部門によって支給するパソコンのスペックを変えたり、携帯電話が必要になったり、と個別対応が必要なのです。ベルトコンベアでの大量生産、というよりも、オーダーメイドのパソコンを製造するセル生産方式、といった方が適切かもしれません。

私自身も、ベルトコンベアのように「これが正しい業務プロセスだ」という流れを決めて、その通りに対応することが正しいと考えていた時期がありましたが、実際に現場に落とし込んで運用しようとすると、「正しい業務プロセス」はあっという間に形骸化し、現場の創意工夫や調整によって、たくさんの例外処理を生み出すことになります。

また、ある時点では正しい業務プロセスであっても、状況やタイミングに応じて最適解は常に変わっていくため、ベルトコンベアのように硬直的に業務プロセスを構築してしまうと、むしろ負債を抱えることになってしまいます。

この観点に気付いた時、私の中での大きなテーマとして「改善し続ける業務プロセスをどうやって管理するか」というものが生まれました。マニュアルやチェックリストは業務を行う上で必要不可欠なのですが、問題はそれらが業務プロセスの変化に合わせて適切に見直されないことなのです。

3.改善し続けられるBYARD上の業務プロセス

そこでBYARDは「テンプレート」という型を持ちつつも、そこから作成する個別の「案件」の中ではチャットをしたり、時にはタスクを追加・修正したりしながら、柔軟に業務プロセスを改善して運用することができるようにしています。重要なのはチェックをつけることではなく、適切に業務を進めていくことだからです。

点と点の自動化ではなく、業務プロセス全体を俯瞰して見ながら、個別の調整や判断が可能になる業務管理システム。ありそうでなかったこの観点が、BYARDをユニークなものにしています。

マニュアル作成や業務フローは、どうしても作ることがゴールになってしまいがちです。BYARDは「ストリーム」という形式で、業務プロセスの組み立てからタスク管理、手順の記載までをスムーズに行える上に、デジタルの良さを活かしていつでも改善ができるようにしています。

バックオフィスはベルトコンベア式ではなく、セル生産方式である。

こういう風に観点を変えてみると、必要なツールの機能も変わってきます。「正確に大量のタスクをこなすだけ」という仕事はこれからはシステムに代替されていくため、人間に求められていくのは全体を俯瞰し、判断し、調整していくことです。

テクノロジーが進化することで、仕事のやり方も求められるスキルも変わっていくからこそ、BYARDはこれまでのタスク管理/プロジェクト管理ツールとはひと味違う業務管理ツールを作っているのです。

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