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余計な見栄を捨てて 人材の流動性を高め 困っているなら迷わず他人に頼ってみよう

流動性の意味は?

固定しないで流れ動く性質
不定形に変化する性質

人材の流動化政策とは?

人材が企業間、地域間をスムーズに、そして活動的に流動することを目標にする政策

労働者が企業を移りやすくし、労働市場の流動化によって、事業のさらなる進展と発展が起こり、雇用市場が活性化するという考え方なのだろう。


しかしながら現在の日本において、企業側(特に大企業)が派遣労働者や非正規雇用を都合よく使うということだけで、人材の流動化が進んでいるとも思えないし、イノベーションの活性化に寄与しているとはとても思えない。




最大の元凶は?


日本的経営の“三種の神器”『終身雇用』『年功序列』『企業内組合』

こそが“正しい働き方”であるという前提で作られている日本社会の仕組み。


企業が人を正社員として雇用したら、整理解雇の4要件に該当しなければ、基本的には解雇されない。


新卒一括採用した人材を終身雇用して会社へのロイヤルティを高め
年功序列で下世代に抜かれる心配をせず社員は安心して会社に居続ける。

勤め上げると満額の退職金(給料の後払い)を手にすることが出来る。

賃上げ交渉のための“なんちゃって労働組合”なので安定した労使交渉が行われる。


企業内での“三種の神器”『前例踏襲主義』 『問題先送り』 「責任回避~転嫁」

これを遵守しなければ、社内で生き残っていけないという企業というムラ社会の仕組み。


忖度や根回しが足りない言動は“諸刃の剣”

ヒエラルキー型組織に求められるのは、支配に従う従順さ

既得権益は“甘いささやき”


昨今は「終身雇用」「年功序列」が徐々に壊れてきたが、この悪しき仕組みで恩恵を受けた世代が経営陣なので、得意の「問題先送り」で改革のスピードは 緩やか。



『権力は人を堕落させる』と言われるが、【権力】には人間の心理を変える作用がある


【権力】=社会的な地位の高さ、経済的優位性(高収入)、階層社会における高い地位。


人は自分には【権力】があると認知すればするほど、自分が他者に及ぼす影響力の強さに酔いしれ、無礼な言動をしたり、不正を働いたりする傾向が強くなり、『下』の人には高圧的な態度をとるようになる。


絶大な【権力】を持つと、「自分」が法律になる。


意思決定の特権(人事権含む)は一部の権力者に占有化され、【権力者】がどんなに愚かな振る舞いや決断をしようとも、周りはそれに黙従せざるを得なくなる。

部下たちは【権力者】に服従的な態度を取る傾向が強まり、依存度を高める。


組織全体が権力者に「依存」する構図になったとき、【権力】は圧倒的な「悪」に変化する。

【権力者】は、ますます自分の欲望を無節操に繰り返す「自由」を与えられ、 “ワガママ”度合がエスカレートしていく。

【権力者】は、組織内でもつ【権力】を、組織のためではなく「自分のため」に使い、自己正当化する。


【権力】を手に入れた人は、今のポジションに居座る。



組織には『派閥』が存在する


派閥の鉄則は【絶対に浮気しないこと】【命令には絶対服従】だ。

派閥のボスは、自分に対して“媚びる”人と、縁の下の力持ちになる人に何らかのご褒美を与える。


派閥で“ヨイショ”を繰り返す中間管理職が、各部門・チームではボスとなって、同じ鉄則を部下に強いる。

部下は、『自分に何かをもたらしてもらえる?』という期待感から、不祥事の実質的な主犯格”となることも厭わない。


ここにも人材が流動化しない理由が見えてくる。


「権力に溺れる欲」と「権力にすり寄る欲」という【権力という呪い】が人の心理までも変えてしまう。




日本型経営企業は、動くのが遅いくせに、いったん動き出すと今度は止まれない


【失望を最小化しようと考える人】 という“リスクゼロ症候群”信仰者は多い。

リスクがゼロでない限り、ベネフィットを考えられないのだろう。

現状維持の“チームワーク・仲良しごっこ”が大好き。

“どこを切っても金太郎飴”という「みんな同じ」が居心地の良い環境。

異分子が入り込むと“イジメ”という同調圧力攻撃で潰す。


【権力】を持った人は、自分の【権力】と“既得権益”を失うリスクが少しでもある案件は承認しない。

偉そうなもっともらしい発言はするが、実行を伴わない【失望を最小化しようと考える人】の筆頭格だ。



ヒエラルキー型組織というものは


石橋をたたいても渡らないで、石橋を壊れるまで叩くこともある。

しかし、派閥のボスの根拠もない「渡れ」という指示が出ると、誰もが石橋を叩くことなく走り出す。


走り出した後に石橋が崩壊すると

対岸に辿りつけていない人々は、どんな手段を使っても対岸に渡らないと出世レースからも脱落してしまう。

他の石橋を見つけたら、人を押しのけてでも、我先に対岸に渡って組織への合流を目指す。


対岸に渡りついた人は

「不測の事態が起こった。想定外だった。」と言って、崩壊した原因を深く追求しない。

「上司の指示が間違っていた」と口が裂けても言ってはいけない。


『義務』である【責任】を後回しにして、『権利』である【権限】ばかりを振りかざして、【責任】逃れを行う。



“危機管理”を改めて考える


【希望を最大化しようと考える人】 は “多少のリスクがあるのは当たり前”と考えている。

全ての物事は、リスク(危険)とベネフィット(利益)があって、この両者の“ほどよい塩梅”によってベストな結果を求める。

この石橋は壊れるというリスクがあっても、そのリスクを最小限にして渡る方法を考えて、臨機応変に手段変えながら渡る。

橋が崩壊した場合の対応方法も事前に検討している。


【レジリエンス】とは?

『困難で脅威を与える状況にもかかわらず,うまく適応する過程や能力,および適応の結果のこと』

日本語に訳すなら、“復元力”、“回復力” “精神的回復力”、“困難に負けない力” といったところだろう。


① 現実をしっかり受け止める力

厳しい現実に向き合わずに逃げるのではなく、自分が置かれている現状を真正面から受け止めることから始まる。

冷静に現状を見つめるようにする。

② 困難な状況でも『前向きな意味』を見出す

自分を犠牲者と考えて、「何でこんなことが自分に降りかかってきたのか?」と嘆き、諦めてしまうようではダメ。

自分自身や他者にとっての“意味”を見つけ、困難な状況の構造を捉えるようにする。

③ 個人的な即興力

本来の使用方法にとらわれることなく、手近にあるものを最大限に活用にて創意工夫する。


この“危機管理”に適した組織には

前例踏襲主義・官僚主義・政治主義といった形式に拘る考え方は全く不要




日本型経営企業の経営陣に聞き入れて欲しいこと


経営者は自分自身で社内における立場を

『批判されたり、注意されたり、指示・命令されたりすることがない立場』

にしてしまった。社内内部からの提言を待っていても“時間の無駄”。

自分よりも目線もパフォーマンスも高い人達と交流すること(オープンイノベーション)によって、組織変革するしかない。


「既存の知識、スキルを深めること (知の深化)」と「新たな知識、スキルを探索すること (知の探索)」の両方をバランス良く行う“両利きの経営”が必要ということは感じているはず。


多様性を認め、流動性を高める施策を柱に据えるべきだ。



権力者が率先して “自己変革” をやろうとすれば、部下もやる。

初心に帰る気持ちで、就活生や新入社員に対して使用している『自己分析ツール』を使って、自分を見つめ直すこともいいのでは?



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