『ジャズ&ヒップホップ・イン・ビジネス・プログラム』の補足記事
この ⇓ ⇓ 記事で 数名の方から照会がありましたので補足です
ジャズ&ヒップホップ・イン・ビジネス・プログラム(【J-Hip】と略す)の概要
『イノベーションは 新しい価値を創造して 顧客の行動変容を起すこと』
という解釈に異論を唱える人は少ないと思います
では なぜ 日本型経営企業で イノベーションを起せないのか?
多くのアイデアやヒントをビジネスに昇華させない【潜在意識】
が阻害要因となっているからです
経営陣やリーダー陣の『固定観念』『既成概念』『先入観』といった【潜在意識】がアップデートされない限り
『若者』『よそ者』『変わり者』の意見は排除されるだけ
顧客の行動変容を起すことには結びつかないでしょう
そんな ちょっと頭が硬くなってしまったオジサン世代に向けて
① 即興性と融合性を創造する発想力
② 個人~組織~事業そして異業種間の垣根を越える行動力
③ 固定観念・既成概念をいとも簡単に覆す想像力
を身に付けることを目指して
『比較的に聴きなれているジャズ』『とっつき難いヒップホップ』そして『ブルース』『ロック』を題材にした
あらゆるビジネス・シーンで【即興性】【融合性】【協調性】を発揮して『問題解決』できるリーダー人材を育成するプログラム
それが 【J-Hip】
では【J-Hip】のカリキュラムの一部を紹介します
ブラック・ミュージックの歴史に学ぶ
ダイバーシティによって創造された音楽と言えば聞こえはいいですが
人種差別によって創造された音楽が【ブルース】【ジャズ】そして【ヒップホップ】と言ってもいいでしょう
【ブルース】と【ジャズ】のルーツは
● 労働の時に歌うワークソングとフィールドハラー
● 1人の呼びかけに大勢が答えるというコールアンドレスポンス
● 宗教的な内容を持つ黒人霊歌
1865年の奴隷解放によって 黒人たちは多少の自由は得たはずですが 経済的にはそれ以前よりも厳しくなり 再び小作農として雇われていました
しかし 奴隷時代とは違う 仕事を終えた後に個別の自由時間ができたことと 南軍楽隊の楽器が安価で手に入るようになったことで
✅【ブルース】は ギターで伴奏された 歌が主役
✅【ジャズ】は 楽器演奏が主役
として進化していくことになります
黒人音楽研究家のリロイ・ジョーンズは 著書「ブルース・ピープル」で 次の3つの特徴を挙げています
【ブルース】は 黒人が初めて完璧なアメリカ語で作った音楽
【ブルース】は 黒人が初めてソロで歌った歌だった
【ブルース】は 黒人が初めて伴奏を伴って歌った歌であった
黒人が 自らのおかれた理不尽な境遇を『歌(歌詞)』に託した【ブルース】を 白人が受け入れるには時間がかかりました
1950年後半からのロック・ムーブメントとともに【ブルース】はメジャー・シーンに浮上していきます
皮肉にも
1960年代は【アコースティック・ジャズ】は衰退していき【ロック旋風】によって【ブルースは浮上】して立場が逆転した10年間となりました
その後 マルコム・X そしてキング牧師が主導した『黒人の権利意識の向上』『公民権運動』の流れ
1970年代になり ブロック・パーティーがルーツとされている『音楽』『ダンス』『ファッション』を中心とする黒人の【反抗の文化】【ヒップホップ】は ニューヨークのブロンクス地区で産声をあげます
テクノロジーの進化も相まって【ヒップホップ】音楽のサンプリングや打ち込みのバックトラックには 古い【ジャズ】【ブルース】の楽曲が使わていて 黒人の魂は 確実に引き継がれています
【J-Hip】では
『ダイバーシティ&インクルージョン&ビロンギング』の概念を学ぶには?
【ブルース】【ジャズ】そして【ヒップホップ】などのブラック・ミュージックを中心とする音楽の歴史を学ぶだけで得るモノは大きいと考えています
『創造的摩擦』~『協調』を学べる【ジャズ】
多くのジャズ演奏は 概ね次のような構成ルールです
✅ 曲には「テーマ」と「コード進行」が決まっている
✅ 曲の「コード進行」は繰り返される
✅ 曲の流れは「テーマ」→「インプロヴィゼーション」→「テーマ」
このルールの下で ジャズマンは自分のソロ演奏部分でオリジナリティを最大限に発揮する【部分最適】と 他メンバーとの相互作用(インタープレイ)も含めての コンボ全体としての演奏完成度【全体最適】を高めていきます
それぞれのジャズマンには クリエイティビティを発揮することが求められ 楽譜通りの演奏を求められてはいませんが
各ソロ演奏が 曲全体とかけ離れた雰囲気で【全体最適】にならない『不慣れ感』を求めていません
マイルス・デイヴィス曰く
音楽は競争じゃない。協調だ。
一緒に演奏して、互いに作り上げていくものなんだ。
【ジャズ】を学ぶことで
『即興性』『創造性』そして『協調性』 を体感的に理解できます
『対立』~『融合性』を学べる【ヒップホップ】
【ヒップホップ】文化は 「DJ」「MC」「ブレイクダンス」「グラフィティ」が四大要素で 『対立』の中で磨き上げられたので 怒りの攻撃のようなパフォーマンス様式を産み出しました
テクノロジーの発展もあって 様々な異なる分野を『融合』することによる『新結合』が可能になったことで 世界中に広がり
✅ フリースタイル(ラップ)で 韻を踏む 頭の回転の速さ
✅ どこから探してくるんだ?サンプリング元ネタの情報収集力
✅ 誰に学んだ?リズム感と間の取り方に外し方
【ヒップホップ】は
他人を認め 他人を尊重し 他人に敬意を払う
“対立を平和に終わらせる精神” “団結と平和を願う心”
『両義性』を認めて受け入れる大切さ
世の中には 自分ではどうすることも出来ないモノゴトが存在します
「自分ではどうしようもできないことが理由で その道を諦めなければならなかった」という経験をされたこと人もいらっしゃるでしょう
今は「諦めなければならない環境」だとしても 来年になったらOKになるかもしれない そんな可能性が数パーセントでもあるのなら 諦める必要はない時代です
【ジャズ】【ブルース】も【ヒップホップ】も 自分ではどうすることも出来ない『差別』と戦いながらも 自分たちが「やりたいこと」をやり続けたことで 道が開けていったことを証明してくれています
『両義性』とは
一つの事柄が相反する二つの意味を持っていること。対立する二つの解釈が、その事柄についてともに成り立つこと。(精選版 日本国語大辞典)
それぞれの「正義」を主張するだけで 自分サイドの偏った「在るべき論」を押し付け合っていては 絶対に解決しません
そこは リーダーが 何らかの組織としての方向性・方法論を示さなければなりませんが「一つの事象の視点が一つである必要性はない」と考えておかなければならないでしょう
『両義性』を認めて受け入れることの大切さ
ブラック・ミュージックから多くのことを学ぶことができます
【J-Hip】は発展途上
一人でも多くの方に【J-Hip】の考え方に共感してもらうにあたって【Talking Live】と称する新しいリアル・ライブ・イベントを開催したいのですが
残念ながら 今のご時世 リアル・ライヴは 簡単には開催できません
もちろん【Talking Live】は適宜万全の体制で開催していきますが
当面は オンライン形式を中心にして Step by Step で順次拡大していきたいと準備しています
【The TAKUMI】で対談・座談会を行い 【J-Hip】のアップデートした内容は【GAVI's Gig】で順次説明して配信していきます
同志を募る
偉そうに 書いてきましたが
【潜在意識】のアップデートなんて 簡単に出来る訳がありません
【J-Hip】だけで実現できるとは考えていません
多くの方々の知識・知恵・工夫を教えて頂きながら
協調・協働した【オープン・イノベーション】によってこそ実現出来るもの
と考えています
つきましては 興味があり「何か一緒にコラボしたい」とお考えの方は是非お声かけください
『挫折』『葛藤』『創造的摩擦』がイノベーションの源泉です
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?