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暑さに対する日独の温度差

6月だというのに、このところドイツでも30℃を超える真夏日が続きます。先々週末は記録的な猛暑でしたが週明けは落ち着きました。子供たちとしては平日も真夏日を期待していたところ。というのも、ドイツの学校は暑いと休校になるからです。

その敷値は教室内温度27℃(NRW州基準値)なので、日本ならありふれた「夏日」なのに学校はお休みです。

そこで、日本とドイツで異なる「暑さに対する温度感」を気象用語から探ってみました。
 
日本の夏の気象用語:
炎天 空が燃えるというイメージが詩的だと思ったら、晩夏の季語でもあるらしいです。
猛暑日 気温35℃を超える日
真夏日 気温30℃を超える日
夏日  気温25℃を超える日
フェーン現象(ドイツでも聞かないことはないですが)
 
ドイツの夏の気象用語:
Hitzefrei
冒頭に述べたように、暑い日に学校がお休みになったり早退扱いになったりすること

Wüstentag                  日本語の猛暑日に相当。
気温35℃以上は、ドイツ語だと砂漠(Wüste)のイメージなのですね。
Heißer Tag (Hitzetag) 日本語の真夏日に相当。
Sommertag                  日本語の夏日に相当。

Große Hitze/Extreme Hitze
厳格な定義はないようですが、語感としては「酷暑」。

Hitzewelle
いわゆる「熱波」のことですが、日本ではあまり聞かない表現です。
南北に長い日本列島では、熱波も欧州大陸のように幅を利かせられないのでは、というのが素人の読みです。
山の多い日本なので、「熱波」の代わりに「フェーン現象」を耳にする機会が多いように思います。
 
両国で聞くお天気関連用語:
熱中症 Hitzeschlag
熱波が押し寄せるような局面では、ドイツでも「Hitzeschlag」がよくニュースになります。
Schlagの単語自体には「打撃」や「卒中」の意味もあり、暑さで身体が「ノックダウン」されるイメージです。
熱帯夜 Tropennacht
ドイツでは夜間の最低気温が20℃以上のことを指しますが、日本の気象庁の定義では25℃。
蒸し暑い schwülheiß
からっとした高原の天気がドイツ夏だったはずなのに、最近はドイツでも「蒸し暑い」日がぐっと増えたように思います。

さて私事ですが、今年の夏は久しぶりに日本に一時帰国します(但し、同僚は引き続き出勤しますので、事務所は通常営業となります)。

日本に飛ぶので避暑休暇(Hitzefrei)ならぬ、「飛んで火に入る夏の虫」の気分です。それでも3年ぶりの帰省なので本当に嬉しいです。

皆さんも熱中症に気を付けて、よい夏季休暇をお過ごしください

#翻訳者 #夏季休暇 #気象用語 #ドイツ語 #日本語  

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