見出し画像

展示会…って行ったことある?

「展示会」ってどんなイメージ?行ったことある?
家だったらハウス展示場やマンションのモデルルーム、車ならディーラー、普通に服を買いにアパレルショップに行くこともある意味では、
「展示品を見に行く」ことには変わらない。
でもこれらはBtoCで、消費者が直接購入するものを見に行く。
我々が行くのはBtoB。すなわち業務用

食品業界以外で有名な展示会は耳にしたことがあると思う。
例えば東京モーターショー(デトロイトやフランクフルト、北京でもいいけど)。ここでは最新の車関連の技術、新車がお披露目される。
例えばE3。Electronic Entertainment Expoの略だけど、これはゲーム関連の最新製品、技術の展示会。

でもコロナ環境下だと、こうした展示会はなかなか開催するのは難しい。

日本の展示会

一番規模が大きい食品の展示会、FOODEX、国際食品飲料展。

幕張メッセで開催されて、2019年は世界94カ国・地域から3316社/4554ブースが出展、80426名の来場者(主催者発表)。幕張メッセの展示予定面積は72,000平方メートルという規模。
これがどれくらい凄いかというと、一般人が来場できる同じ2019年の「東京おもちゃショー」だと一般人合わせて15万人来場したので大したことがなく見えるけど、商談見本市の最初2日間では1万7千人なので、見本市で8万人はかなりの数字だろう。

世界の展示場会場

世界の食品展示会の話をする前に、そもそも展示場の規模について。日本展示会協会に資料がある。
(https://www.nittenkyo.ne.jp/shr/document/20_07_venue_ranking.pdf)
Top10の9位ケルンメッセですら展示会場面積が284,000平方メートル
10位のデュッセルドルフメッセで261,800平方メートル。
11位のパリ・ノール・ヴィルパント246,300平方メートル
日本は青海展示場を作って拡張したビッグサイトが37位で141,800平方メートル。とはいえビッグサイト全域を使っての展示会はなかなか聞いたことがない。
次に幕張メッセが117位で72,000平方メートル
ちなみに東京ドーム換算すると、ケルンメッセが約6個パリで約5個ビッグサイトで約3個幕張メッセが約1個半(東京ドーム1個分=約46,700平方メートル)。
そう、FOODEXの規模は展示会場面積で117位の規模。
コロナ前は展示会というのは凄く大きくて魅力的なコンテンツだったのだ。

世界の大規模食品展示会

いくつか海外の食品展示会に行ったけれども、中でも大きいのがドイツAnuga(アヌーガ)とフランスのSIAL(シアル)。
Anugaは奇数年に世界9位の規模であるケルンメッセで、SIALは偶数年に世界11位であるパリ・ノール・ヴィルパントで開催される。写真は18年のSIAL会場の入口。

↑19年Anugaの様子。世界中の食品業界関係者が集まると言っても過言ではない。

Anuga

初めて行ったのは2017年。マジで規模に驚いた。
自分が井の中の蛙であることを知らされた。

https://www.koelnmesse.jp/anuga/

2017年実績で、来場者数 : 165008人、出展社数 : 7405社。
FOODEXの面積で4倍、来場者数で2倍、出展社で2倍。
足が棒になるまで回り尽くしても、まだ足りないという気になる。

SIAL

Anugaと被らない偶数年に開催される。
2018年に行ったが、こちらはこちらでさすがの規模。
https://www.sialparis.com/
2018年、来場者数 : 310,000人、 出展社数 : 7,200社。
パリ(といってもパリ市内ではなく、シャルル・ド・ゴール空港のほうが近い)で開催されるだけあって交通の便もよく、沢山の人が来ていた。
「グルメ」「美食」のイメージもケルンよりあると確かに思う。

Biofach/Vivaness

この展示会は少し変わっていて、場所はニュルンベルク。
31位のニュルンベルクメッセ(170,000平方メートル)で毎年開催される。
https://www.biofach.de/en
Organic専門の展示会で、食品がBiofach、化粧品がVIVANESS。
日本ではOrganicは食品ではそんなに広まっていないし、化粧品の方がこだわっている気がする。ヨーロッパではOrganicは1つの購買判断基準だし、重要なファクター。
そんな世界の最先端の潮流や商品を間近に見て取れるとともに、Discussionやセミナーに参加すればOrganicの直面する課題にも触れられる。

世界と日本

消費者の拘る「価値」が違うから、欧米で流行るものが日本で流行るか?と言われれば、それはマーケティング次第というのが事実だろう。とはいえマーケットとして遥かに大きいEUの展示会を観ることは、我々にとって「価値」があるし、時として日本のほうが進んでいると自信が持てることもある。
コロナ環境下でこうした展示会が開催されず、情報が仮想空間で飛び交っているが、やはり「モノ」を消費者に届ける業界なので、直接行って見聞きしたいものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?