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取材ライター奮闘記〜クライアントに対面で挨拶してみた件〜

「あれ?思ったよりも暇だなぁ...」

渡辺まりこさんが主催する取材ライターを目指す方のための個別サポート通称「ゼロフラ」を卒業してから1ヶ月が経過。僕の予想では、だんだんと忙しくなるはずでした。

ゼロフラで積み上げた経験と自主制作記事のおかげで、ずっと一緒に仕事をしたいと思っていた方とつながりました。さらには、Xでつながっていたライター仲間からも「仕事を手伝ってほしい」と言われるまでになったのです。

しかし、途切れなく仕事がある状態には至らず...。ゼロフラを卒業した同期の活躍を尻目に僕は焦っていました。

「このままだと、ゼロフラに入る前のダメよダメダメェ人間に戻ってしまう。もっと行動量を上げなきゃ」


突然のDMは必然の出来事だった

不甲斐ない自分に焦り出した矢先、X 経由でDMが届きました。送り主は同じ滋賀在住のライターSさん。Xでつながってはいましたが、交流したことは一度もありませんでした。

「二ツ矢さんの取材の範囲について、お聞きしたくDMいたしました」

おそるおそる続きを読むと、Sさんがお世話になっている クライアント(以下A社)が取材ができるライターを探しているとのこと。

「A社が求める条件と二ツ矢さんの条件が合うなら、私から二ツ矢さんをご紹介してもいいですか」

まさに晴天の霹靂。一瞬ビビりました。僕は紹介されるほどのスキルや経験なんてないのに(汗)。

そのとき、前日に見ていたYouTube「しゃべくり社長」の言葉が頭の中に蘇りました。

「仕事なんて9割がハッタリ」

やったことないけどできるかもしれない。しゃべくり社長が言うには、ハッタリをかませば基準値を上げようと必死に頑張るから成長できるというのです。

これはチャンスに違いない。僕はSさんに即レスしました。

「取材可能な範囲は滋賀県内全域です」

僕がハッタリをかませたのには根拠があります。なぜなら、取材ライターとして実績を積み上げたゼロフラでの経験を応用すればいいと思ったからです。

そこからトントン拍子でSさんが僕のことをA 社に紹介してくれました。

ここまでの流れを一旦整理すると...。

  • A社が滋賀在住のライターを探している

  • 特に取材ができるライターを求めている

  • 今後の備えとして、取材ライターを確保したい

  • Sさんが僕のことを紹介したいと打診する

ここで一点だけ不思議に思うことがあります。なぜSさんは、今まで交流がなかった僕をA社に紹介してくれたのか。それが知りたくて、Sさんに尋ねてみました。

Sさんからの回答は以下の通り。

  •  X の肩書きで滋賀のライターと書いてあった

  • アイコンが実写で信頼度が上がった

  • 渡辺さんが引用ポストで僕を褒めていた

  • Sさんが渡辺さんのことが大好きな「まり恋」だった

つまり僕がゼロフラで学んできたことや、Xの運用方法が正しかったことが証明されたのです。地域名ライター、アイコン実写化の効果についてはこちらのnoteをご覧ください。

クライアントと対面の挨拶へ…?

話はまだ続きます。Sさんの粋な計らいによりクライアントの連絡先を共有していただけました。

「直接やりとりされる方がお互いに連絡を取りやすいと思います」

本当にあったクライアントの紹介。これぞまさにご縁の力なのです。

すぐさま担当の制作部長にメールを送ります。数時間後...、返事が届きました。

「ご連絡ありがとうございます。ぜひお力を貸していただければと思います。こちら方面にいらっしゃることがあれば、対面で挨拶できれば幸いです」

なんと!!クライアントの方から僕に会ってみたいと言ってるではありませんか!?ヨダレがこぼれそうになるのを押さえながら、即レスしました。

「ありがとうございます。そちら方面に行くことがありましたら、ご挨拶に伺いたいと思います。よろしくお願いします」

あまりにもできすぎた話。夢じゃないかしら?まぼろしぃぃぃぃぃぃぃぃぃ🎵🎵🎵

いいえ、現実に起きてることです。ここからどういう展開になるのでしょうか。

しかしここで僕が思ったことは...、

「平日って、会社で仕事してるし、A 社がある方面に行く用事もないなぁ」


くそ真面目か

チャンスの神様の前髪はほんの少しだけ

クライアントとメールのやりとりをしてから2週間経ったある日。僕はライター仲間のMさんとzoomで仕事の打ち合わせをしていました。仕事の話が終わってからMさんと雑談をしていました。むしろ雑談の方が長かったくらいですww。

その際に、僕はSさんからクライアントを紹介してもらったこと、クライアントから対面で挨拶したいと言われたことを話しました。

するとMさんは、マスオさんのようなリアクションで勢い余って椅子から転げ落ちそうになりました。

Mさん「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?なっ、何ですぐに挨拶に行かなかったんですか??」

たつき「いやあの…、A 社の方面に行く用事がなかったので...」

Mさん「用事がなくても行くの!!私だったら有給使って!!もちろんクライアントにはそんなこと言いませんけど。『用事のついでに挨拶に伺います』でいいんですよ」

たつき「何の用事?って探られませんかね」

Mさん「このバカチンがぁぁぁぁぁぁ!!いま流れは、たつきさんに向いているんですよ?チャンスの神様の前髪はほんの少ししかないんです!!掴まないなんて、もったいない」

Mさんの金八先生的な説教により、僕のお尻に火がつきます。

師匠である渡辺さんにも、挨拶案件の流れを報告しました。

渡辺さんからの返事です。

「挨拶に行くべきかどうかに正解はなくて、たつきさんがクライアントとどういう関係を築きたいかによりますよ」

まるで、お釈迦様のような教え。渡辺さんに後光が差していました。ナンマンダブ、ナンマンダブ...。

引用元:となりのトトロ

準備!準備!!準備!!!

その後、クライアントとメールでやりとりして挨拶の日程を決めました。どうやら、僕の挨拶のために担当の制作部長と営業部長そして制作ディレクターも同席されるとのこと。

ダブル部長!!?※ダブル浅野の間違いではないでしょうか?(※浅野温子・浅野ゆう子。90年代を代表する二大女優)

とにかく決戦の日まで、10日ほど時間があります。その間に僕がするべきことは...。

  • A社のリサーチ

  • 訪問時の服装

  • 名刺交換のマナー

  • 手土産


ただの挨拶回りなのに何でそんなに焦ってるの?と思いませんか。

実はね…。

まったく自慢になりませんが、僕は20年の社会人経験の中で取引先への挨拶回りをしたことがありません。エッヘン!(ホント自慢じゃないし)。

転職を3回経験して、いずれも製造業。工場内でただひたすら製品の組み立てをしている凡人工場作業員です。役職も付いてないため、名刺すら持っていません。つまり何者でもないのです。

それが今、いち取材ライターとしてクライアントの元へ挨拶に伺おうとしているんですからね。そりゃ、気合いも入りますよ。

あっ、すみません。本題に戻りますね。

リサーチは超重要です。

「挨拶に伺いました。でも御社のことは何も知りません。今からプレゼンしてください。さぁ、どんな案件で僕を楽しませてくれるかな

引用元:ドラゴンボール

「宇宙の帝王」みたいな態度はダメゼッタイ!そんなバカな話は通用しません。どのような事業内容か大体把握しておく必要があります。

服装はどうでしょう?実はここが悩みどころでした。なぜなら、師匠である渡辺さんを含め交流のあるライター仲間の多くは女性だからです。女性の服装を参考にするわけにも行きません。

スカートって、スースーするから苦手なんだよね(そこかい!!?)。

少なくとも麦わら帽子をかぶり、半袖に短パン姿の虫取り少年の格好ではないことはわかります。

引用元:いらすとや

やはりここは無難にスーツ一択でしょう。

名刺は用意していました。ジャジャーーーーン!!

とうとう活躍する日がやってきたのです。名刺交換の方法は...。つい最近、会社に出入りしている修理屋さんと上司が名刺交換をしているのを思い出しました。

あのときの修理屋さんのように、ビシッと胸に構えて差し出せばいいんだ。クーーーッ!カッコ良かったなぁ、修理屋さん♪( ´▽`)。

手土産に関しては、あって困るものではないので用意します。平和堂でひこにゃんのベイクドクッキーを買いました(細かすぎて伝わらない滋賀県民ネタ)。

キレイは足元から

そして迎えた挨拶当日、僕はクライアントを紹介してくださったSさんにDMしました。Sさんからの返事には「応援していますよ」というありがたい励ましのメッセージと共に大事なことが書かれていたのです。

「これ!大事なところです!A 社は靴を脱いで上がるので、靴下の穴あきには注意ですよ!!あと、変な柄の靴下にも注意です!!!」

完全に盲点でした。前日まで時間を戻すと、「靴下は見えないから問題ないっしょww」と疎かにしていたのです。

穴あきの靴下を選んだわけではありませんが、普段から履いている靴下を用意していました。Sさんからのアドバイスを受け、0秒で新品の靴下に履き替えます。「キレイは足元から」といいますからね(偉そうにいうな)。

伝家の宝刀「皇族スマイル」

Sさんのアドバイスには続きがあります。

「それから笑顔も大事ですよ!忘れないでくださいね」

それな!!どこへ行っても笑顔は大事ですよね。ここはもう、皇族スマイルの出番しかありません。今回は「愛子さまが赤十字社に就職を内定され、天皇皇后両陛下にご挨拶に向かわれたときの笑顔」でいくとしましょう。

遅刻ダメゼッタイ

電車の時刻と会社訪問する時間にも余裕を持たせました。ギリギリのスケジュールだと、何かしらの事故が起きたら確実に遅刻します。

無事に最寄りの駅に着いたときには、約束の1時間前でした。事前情報によると駅から徒歩20分でA 社に着くことになっています。ですが、ここでは手堅くタクシーを利用します。約束の時間は何があっても死守せねばねばなりません。遅刻してしまっては第一印象から最悪です。

えっ?本当に印象悪くなるかなぁ?!

「ヒーローは遅れてやってくる」

…って、言うじゃな〜い?

それはマンガだけで通じる話ですし、アンタはまだヒーローでも何者でもないですから!!

ざんねーーーーーーーーーーーーーっん!!

取材ライター斬り!!

ということで、遅刻ダメゼッタイですからね。

タクシーでA社の目の前に止めてもらいました。約束の40分前。近くのコンビニで待機して、約束の15分前に来社しました。

異例のお出迎え。どんだけぇぇぇ!!

しばらくすると、担当の制作部長がやってきて会議室に通していただきました。会議室に入るやいなや、続々とA社の方も入ってきて...。

1、2、3、4…。あれれ!?5人!!?事前のメールで聞いていた人数よりも増えてるぅぅぅぅぅぅ!!?緊張のあまり一気にワキ汗が分泌されました。

心を落ち着かせてまずは名刺交換。イメージトレーニングを思い出すんだ。はじめての名刺交換だと悟られてはいけません。差し出す位置は相手より低く...!!

ふぅ、なんとか無事に名刺交換をクリア。

忍者ハットリ君ならぬ「ライターハッタリ君」

少し雑談をした後に、僕の経歴紹介と事前に提出していたポートフォリオの話題になりました。一通り紹介を終えると、矢継ぎ早に僕への質問タイムです。

「弊社と取材相手の間に立って、取材協力の依頼や記事の進捗状況の管理はできますか?」

「企画の立案はできますか?」

「取材相手への質問内容を一緒に考えていただきますか?」

質問に対して僕はただひたすらに、「できます!大丈夫です!可能です!」と答えました。

質問は得意ジャンルの話に移ります。

「どういったジャンルのライティングが得意ですか?」

えっ?どうしよう、得意なジャンルってあるかな?

ゼロフラでの経験をパッと思い出しました。やってきたことといえば、自主制作記事や活動レポートをnoteで書いたことです。なので僕の出した答えは...。

「企業noteを書くのが得意ですね。単に情報の羅列をするのではなく、感情を込めてストーリー仕立てに書けます」

正直な話、企業noteを書いたことはありません。ハッタリをかましました。ここでも、しゃべくり社長の言葉を思い出したのです。

「仕事なんて9割がハッタリ」

得意だと思われることに関して、ハッタリをかましまくってやったぜ。ワイルドだろ?

「コラムですか?書けますよ♪( ´▽`)」

やったことないけど、多分できるだろう。そう思えた根拠は、ゼロフラで積み上げてきた経験があるからです。ゼロフラの経験を応用すればきっとできるはず。

もし案件を受注すれば必死になってやればいい。基準値が上がるチャンスになるはずです。ハッタリをかましてる最中、僕のワキ汗はMAXレベルに達していました。これを機に、ライター芸人を改めワキ汗芸人と名乗ることにしましょう。


もはやライターですらない?(泣笑)。


えぇぇぇい!!そんなことは今はどうでもいい!!目の前のクライアントに集中するんだ!!!

ライターは「聴く仕事」

続けてお話を聞いていると、制作部長がポロッと悩みを打ち明けました。A社の最大の悩みは外注ライターがいないことです。厳密に言うと、ライターはいるのですが、ご高齢のため後釜を探すことが急がれていました。現時点でさえ、社内のWebデザイナーが執筆も兼任しているのだとか。

「なんとか私が執筆しているんですけど、いつもワンパターンなテイストになってしまうんです(T . T)」

と、Webデザイナーの方が泣く泣く話されていました。だからこそ、僕の力が必要とされている。なんとかして A 社のお力になりたいと思いました。

ご縁と行動力がモノを言う

そんなこんなで、あっという間に1時間が過ぎました。製作部長に玄関まで送っていただき至れり尽くせりです。

「仕事に関係なく、こちら方面に立ち寄られたらぜひ来社してください」と帰り際にお声がけいただきました。

人間力どんだけぇぇぇぇぇぇ!!こんなにもすばらしい会社が世の中にあるなんて!!しかも、ライターがいなくて困っておられる。どうにかして貢献したいですね。

A社のようなステキなクライアントにめぐり逢えたこと。Sさんからご紹介もすべては「ご縁と行動力」の一言につきます。

次のnoteを公開するときは、A 社の案件を受注した活動レポートになるかもしれませんね。

これから先も

  • 自分のやりたいこと

  • 正しい方向性へ向かうこと

  • 進んだ分だけ振り返ること

を大事にしていきたいと思います。僕の経験が、あなたのお役に立てれば幸いです。次はあなたが行動を起こす番です。あなたのご活躍をnoteで拝見できる日を楽しみにしています。

さいごに

この記事を読んでくださったあなたへ。もしかしたら、僕が行動しまくって何もかも順調に進んでいるように思われたかもしれません。実際はそんなことないです。目標が定まらずに彷徨い、苦しみもがいています。

仲間たちのキラキラした活躍を目にするたびに、自分の無力さに落ち込むこともあります。彼らの活動を応援したい反面、モヤモヤとした感情が拭えないときもあるのです。そんな自分を最悪だと思うこともしばしば...。

だけど、やるしかないんです。目標が定まらなくてもいい。苦しみもがき続けても、みっともない姿をさらし続けても、前に進み続けることが大切だと。人生は一度きり、後悔はしたくないです。

僕の座右の銘は「人生1日1ミリ」です。たとえゆっくりでも、日々前進していきたいと思っています。だから、あなたに問いかけます。ほんの少しだけ勇気を出してみませんか。

人生の終わりに、「良い人生だった」と思えたら優勝です。

完璧な人間なんて、一人もいません。だからこそ、お互いに支え合い励まし合うことで、自分のやりたいことを見つけて突き進んでいけるのだと思います。

この記事が、あなたの行動を変えるキッカケになることを願って。


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