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"Keep Weird"
山形県。年間の日照時間ランキングでは、堂々の全国43位。その中でも47位の秋田県にほど近い庄内という田舎町。私が生まれ、高校卒業まで育った街でした。
なんとなく、曇天は人々の心を憂鬱にさせ、冬は空の広さより足元の轍の安定性を気にしながら過ごしていた日々を思い出します。
高校卒業後、大学進学を機に埼玉に上京。(上京と言って良いものかは不明。)
「なんなんだ!関東はなんでこんなに冬も晴れ渡っているんだ!なぜ1月に自転車に乗っている人がいるんだ!」と、驚嘆の声を東武伊勢崎線の満員電車の中で心ひそかに叫んでいました。
しかしですね、曇天の庄内平野だろうが、快晴の関東平野だろうが、
なぜか、働く人たちは下を向いている方が多い気がしたのです。
東北の人々が轍を見れば、関東の人々、特に満員電車のサラリーマンは、自らのビジネスバッグを大事そうに抱え、眉間に皺を寄せながら眠りこけるのが朝の通例行事。
なぜか寂しさを覚えました。
大学2年の夏、夏季休暇を利用し、アメリカのオレゴン州ポートランドに渡米。
約2ヶ月ほどホームステイをしておりましたが、そんなポートランドという小さな田舎まちで見かけたある一言が、私の脊柱立筋に電流を流しました。
(実際にそんな医学的療法を行なったわけではありません。私の中に大きなダメージを残したことを日々のトレーニングに寄せてかく表現いたしました。)
”Keep Oregon Weird”
訳すに、「オレゴンよ、変わり者のままであれ」という意味。
確かに、オレゴンの街中には変わった?(純ジャパニーズの私から見ると)人々がたくさんいるんですね。
例えば
・大学に向かうバスの中で急にバンドライブが始まる。
・と思いきや、授業の始まりのギリギリのバスの運転手が休憩で勝手にコンビニに寄る。
・ホームステイ先の地下から全く知らない人が朝ちょこちょこ冷蔵庫を漁りにくる。それも1日ごとに違う人。
(いや、Good morningじゃねえ〜(千鳥ノブ風))
思い返すとやはりちょっと変わっている。
しかしですね、なんていうんでしょう、この、
自分の欲や、あり方に純朴に、忠実に生きている人びと。
周りの人の目もよくも悪くも気にしない生き方や、過ごし方。
(実際にオレゴン州ポートランドはあの広大なアメリカの中でも、「2011年 住みたい街ランキング」、「2012年 最も環境に優しい都市ランキング」1位と、全米でも憧れの州なのです。FYI。)
これが、知らず知らずのうちに日々の仕事や人間関係の捕虜になっている日本人である私たちが求めていたものだったのかもしれません。
帰国から1年が経ち、気づけば私も周囲の就活生と同様、一人暮らしの家と東京のビジネス街を行き来する生活を送っていました。
しかし、一つだけ就活をする上でどうしても外せなかった私のコアバリューが、
「全ての人が、自分の生きたいように、輝ける場所を提供したい」という想いでした。
いいんじゃないでしょうか。”Keep Japan Weird"でも。
「やるべきこと」は自分で決めるものであり、他人が決めることではありません。
現在はそんな私の想いを形にするため、大学生以下(語弊があるとあれなので、大学生〜小学生)の若者向けに支援をしている会社に勤めております。
若者の多様な未来を創造するために、まずは自分自身から変えていこう。
そう思った年末の帰省でございました。
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