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【大学化学への梯】ベクトルの絶対値??

みなさんこんにちは やまたくです。

本日は化学とは直接的には関係ないことなのですが、ベクトルの表し方について紹介したいことがあって記事を書いています。


ベクトルの大きさ

ベクトルの大きさを表す時に使う下記の表記、みなさんはなんて読みますか?



aベクトルの絶対値」と読んだ方、残念ながら違います。


ベクトルの大きさを表す際、絶対値と同じ記号を使っていますが、これは絶対値記号ではありません。絶対値記号は、実数や複素数の大きさを表すときに利用される記号のことで、ベクトルの大きさを表す記号は「ノルム」と言い、下記のように表記されます。

省略のために絶対値記号が用いられる場合が多いですが、読み方が絶対値になるわけではありません。あくまで「ノルム」です。

高校生のみなさんは、将来ベクトルを深く学ぶときに、「ベクトルの絶対値」という言葉を口にしないでください。正しくは「ベクトルのノルム」です。


ベクトルを学ぶ意味

最後に、ベクトルが化学の何の役に立つのかコメントしておこうと思います。高校生の皆さんに読んでいただいて、少しでも勉強の意欲を高めていただけたら幸いです。

高校の化学では、気体や液体の流れを考えることはまずありません。ましてや、分子1つ1つの熱運動なんて気にもしません。しかし、大学の化学では大きな研究対象の1つです。

どうして二重窓にすると部屋は暖かいのか?
コップの水が蒸発するのはなぜなのか?
コンタクトをしていると目が乾くのはどうしてなのか?

そういった日常の当たり前をベクトルを含んだ数式で解くことができるようになります。また、もっと大きなスケールでは

水道管の中を通る水と水道管との摩擦、化学製品を作る工程で起こる現象を理解するためにベクトルは大きな役割を果たします。

高校で学ぶ多くのことは、何の役に立つかわからないことが多いと思います。

でもいまはじっくり、将来、何かを発見・解決するための「鍵」を集めているのだと思って勉強して見ませんか?

ご愛読いただきありがとうございます