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祖母の着物

年明けに今年の抱負は着付け!自装!と胸に抱いて半年ほどが経ったわけですが。
あれよあれよという間に袷の着物が着られるシーズンは過ぎ去り、単や夏物着物の季節になってしまい、いかんせん単も夏物着物もないので、どうしようかと悩んでいるところです。

最近は概念コーデを取り入れたく、肩身替わりの着物を探していたりします。ちょうど、いい感じのものをネットで見かけて、ポチろうか悩んでいたりします。
まあ待て……まだ待て……私にそんな金銭的な余裕はまだないだろう……。

そんなこんなの煩悩に苛まれながら、今回は祖母の着物のまとめと紹介をします。
着付けの自装を習得するからこれを機に、といってはなんだが、長年祖母の箪笥の肥やしになっていた着物を譲り受けました。祖母のとは別に母のもあと何着かあるそうですが、それはまだ届く様子がありません。いつ来ることやら。

祖母の着物はもうかれこれ30年ほど、箪笥に眠っていました。
訪問着は何度か、私が友人の結婚式に参列する時に着させてもらったのですが、なんとなんと、仕付け糸がついたままの大島紬も眠っていてびっくり仰天。マ?

GWにやってきた段ボール

段ボール2箱分がやってきました。

いざ、開封!


祖母の着物

着物

黒留袖

まずは一番豪華!見た目がっょぃ!黒留袖です。
これは私の兄の結婚式のときに母が着ていました。
「もう着ないから〜」と一言添えられていましたが、私(未婚・予定なし)の結婚のときに着ないんかい?と思いつつ、まとめて一緒に送られてきたのでうちに保管です。

既婚女性の第一礼装・黒留袖。
未婚の私には着られないのですが、これはあれかな、私が結婚する時(未定)には私が用意準備して母に着させればいいってことかな……?
眺める分には目の保養。はい。

喪服・大島紬

喪服(袷・単)と、大島紬のアンサンブル。
この喪服は母用に仕立てたものだったそうですが、結局30年一度も着る機会はなく、ということだったよう。

大島紬にいたっては注文時の伝票もついていて、日付は昭和60年。平成ぶっとばしてやっと令和で袖を通すことになる数奇な運命。いっぱい着てやるからな、もうちょっと待ってろ。

幸い保存状態はよかったのでシミ一つなくです。田舎の桐箪笥の信頼感はすごいよ。

訪問着

私が過去に着たのは右の薄桃色の訪問着。
友人の結婚式のときと、兄の結婚式のとき、二回。

左の二着に関しては今回初めて目にしたのですけど、なかなかシックでいい感じ。
左の水緑色は冬によさそうな色合いですが、果たしてイエベ代表の私に着こなせるのか問題。

中央のは、色味が伝わりにくいのですけど渋めの濃い緑です。私がわりと童顔なので着られてる感な印象になりそうだけど、それでも色味が好きなので着たい。

小紋

左の小紋は、多分一度だけ私が目にしたことがあるもの。
「これは可愛すぎるから若いうちじゃないと着られない」とかそんな会話をしたのを覚えていて、祖母の着物全部もらう計画を企て始めたのも実はこの小紋を見かけた時から。多分友人の結婚式のときだから23歳くらいのときかな?
よくよく見たらこれも仕付け糸がついたままだったので、この秋冬は着倒してやるからな!と思っています。

中は絞りのアンサンブルです。
いや……あっか……
柄模様的には嫌いじゃないけど赤すぎる…
染め替えして藍色とか深い紫にならないかな、と画策中です。

右も絞りで、こちらは羽織りです。

どうやらこの辺り、祖母の母、私から見て曾祖母が祖母のために作ったシリーズらしいんですよね(母談)。
曾祖母は大正時代の人ですけど、その時代の人にしてはファンキーというか、洒落というか、とにかくはっちゃけた人だったそうです。

かわいい

これは絶対秋に着たい!という柄。
でも最近は温暖化だから10月でも暑い日が続くし、いつ着られるかな~という心配もある。
着物は季節先取り柄が粋とされるけど、昨今は温暖化のせいでそれもなかなか難しいですね。

曾祖母のファンキー小紋

これがかのファンキーな曾祖母チョイスと思われる小紋です。
この二着は恐らく普段着として結構着られていたのか、胴裏がシミだらけだし表もシミだらけだったのでさよならしましたが、記録で写真は残しました。

右の、薔薇の部分にラメついてるんですよ。すごくないですか。
平成ギャルと言われても納得するテイストですが、しかし、これは大正の曾祖母のものだというのが確定しています。
いや、ファンキー!!

枝垂れに蝶

枝垂れ……なんだ?ていう感じですけどぽわぽわとしていてかわいいはかわいい。
しかし絞りの蝶のレインボーは、これ如何に。
正直な話、蝶がなければこれはこれで私の好きな雰囲気でした。蝶がなければ……。

続きまして、帯です。
着物一枚に帯三枚というよく言うように、帯は何本あってもいいですからね!

袋帯
袋帯ズーム

左、写真写り悪いですけど結構金糸たっぷりです。花車。

右は私が着た訪問着に合わせた帯です。銀っぽく見えるのですがうっすい金糸です。おしどりですね。よくわかってなかったけど、結婚式にこの帯合わせてたの、粋では?(母・祖母ありがとう)

名古屋帯

豪華めな名古屋帯たちです。

左の名古屋帯、はちゃめちゃ豪華です。たしか黒留袖に合わせていたような……?(というかそれ以外に豪華さ加減の合う着物がない)
これ、リバーシブルになってて表は鶴、裏は鷹になってます。

リバーシブル
裏は鷹

鷹の方が断然かっこいい!!
私が着るときは絶対鷹のほうだして結びたいです。

花札?

比較的シンプルですが金糸できらびやかさはあります。
おとなしめな印象です。

画面中央の赤×金の帯は結構柔らかくて結びやすく、使用感もあったのでおそらく祖母が使っていたのかな~と。詩吟やら銭太鼓やらをしていて、なにかしらの発表会で着物を着ると言ってたことがあります。
私も普段使いしやすいので秋口から使っていこうかなと思います。

名古屋・名古屋・洒落袋帯

左は麻の名古屋なので夏場に使えそうです。
さが美の紙帯ついてたので新品です。

中央、金糸もはいっている、シンプルめですが華やかさがあります。
でもこのピンクの帯、どの着物に合わせるの……?謎です。

柄出し絶妙に難しい

右のこれは洒落袋帯。

洒落袋帯・刺繍

かわいいんだが!?!??!!?!
一番すきですこれ。薄い軽い生地なので着心地もよさそう。
多色使いなのでどんな色の着物にも相性よさそう。帯の細かい柄とのバランスを考えたら色無地のほうがいいのかな…とか考えるの楽しい。

私、名古屋帯より洒落袋帯が一番扱いやすいと思ってます。もちろん柔らかめの生地であるものに限るのだけど。
名古屋帯の開きの部分が固定されているのがどうも扱いにくくて、なおかつ生地が重厚だった時のもたつきはすごいです。

初めての着付けの練習に選んだのも実は洒落袋帯だったのですが(その時は帯の種類も分からず直感的にこれかわいい!という理由で購入した)、それで慣れたのもあってか、洒落袋帯が推しです。

黒喪帯・源氏香

これは祖母の喪服の帯。源氏香の柄入ってるのツボです。
源氏香柄のものは個人的に欲しい柄なので探してるんですよね。
というか祖母の喪服あった?なかったくない?

黒喪帯・揚羽蝶

こちらは母の喪服に合わせた帯。
母の喪服には揚羽蝶紋が入っていて、それにあわせた揚羽蝶ですね。
新品未使用!

コーディネート案

着物と帯の格を合わせるうんぬんかんぬんは耳だこなのでこの話は割愛しますが、祖母の着物で普段着として着られそうなもの少なくて内心しょんぼりしている私です。

大島紬×名古屋帯

これは普段着にいける、となったのは大島紬。
中に赤が入っているので帯も赤を持ってくると相性がよろしい。
格とか考えたら染めの帯のほうがいいのだろうけど、染めの帯ってあったっけ…?

黒留袖×リバーシブル名古屋帯

多分こういう組み合わせで着てたんだろうなって探り探りで並べてみてるんですけど、まって鶴被り。豪華だけども。

訪問着×おしどり袋帯
上前は牛車

牛車というか御所車というかは個人の好みでいいと思うんですが、平安オタクの私には牛車という呼び方の方が馴染みがあるんです。
ぱっと見ピンクか~~と思うけど、着ると一番肌馴染みのいい色なんですよね。絶対的イエベじゃん私。

訪問着×名古屋帯

清涼感ある組み合わせ。
このお着物で雪景色背景で立っている姿がすごくイメージ浮かぶ。

訪問着×袋帯

松×松って感じに見えるのは私だけ?

上前にささやか金刺繍

渋めの緑でおとなしめだけど、シックに華やかという雰囲気かな~

訪問着三銃士

だいたいこの三着にどの帯合わせるかな~と組み合わせて遊んでます。
その日の気分によってこの組み合わせよくない?!これなんか微妙だな、ていうのが変わるので一人遊びに最適。

雨コート

おまけに雨コート。番傘柄なのかわいすぎ。
しかしこれも仕付け糸ついたまま30年眠っていたので、果たして撥水効果はあるのか…?

着物楽しい!!!
この一言に尽きます。

最近はアンティーク着物屋さんをのぞいてみたりしつつ、仕立ての着物も買ってみようかななんて考えています。
先述した通り、肩身替わりのものが欲しくて購入悩み中です。片身替わりはなかなか古着で出回っているのを見かけないので、新たに仕立てるしかないのかな〜と…

散らかる我が家

着物収納のために衣装ケース買いました。無印良品のものなんですけど、これに帯用たとう紙がぴったりです。

着物収納お困りのかたいたら、オススメです。

おまけ

七五三

私が七五三の時に着た着物も一緒に送られてきました。めっちゃ小さくてもはや感動。大きくなったね、私…。
私が娘を生まないともう誰も着ることがない着物です。そもそも母から私に受け継がれているものだと思うんですけど、これもしかしれ祖母も着たのかな?だったらなかなかの継承リレー。

ところでなんでここにも蝶いるの。蝶そんなに好き?

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