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〜金管楽器のツボをつかむ〜②ツボと息

さて、前回は①ツボの話についての説明でしたが、第2話では「楽器のツボで吹くには」をテーマに話したいと思います。

1、息の流れ

「ツボで吹くため」の条件として【息が流れている】ことが大切になってきます。

息を押したり、詰め込むような吹き方ですと、どうしても音色が力づくだったり、荒かったりする音が鳴ってしまうため、"楽に響くツボ"で吹くことから遠くなってしまいます。
また、ツボで鳴っているのかそうでないのか判断しにくい事もあるので、まずは【息の流れ】を大事にしましょうという事です。

2、息の流れがある状態

息の流れとはどういったものでしょう。
ここで2パターンの吐き方を試してみましょう。

(マウスピースを楽器に装着した状態で行います)

A、息をゆっくり吸って満タンになったら、音は鳴らさずに楽器の中に息を思いっきり吹き込みます(楽器の中の汚れを全て落とす勢いで笑)

B、息をゆっくり吸って満タンになったら、音は鳴らさずに、力を抜いて楽器の中に勝手に息が出ていくようにしてみます(吐いている間は膨らんだ身体が萎んでいくように)

試してみましたか??
Aパターンですと、吐いてる間はどうしても力んでしまいますし、このようにして演奏した時の音色は美しい音が出るとは思えません...

Bパターンは、楽器の中に息がスムーズに出ていったと思います。この状態が【息の流れ】がある状態です。
もちろん!全ての曲や基礎練習をこのBパターンの状態で演奏出来るわけではありません。
もっとパワーが欲しい時、高音を吹く時には少々物足りないですよね。

ただ、この流れがある状態を普段のように演奏する時も意識することが非常に重要です。

どうしても、音域が上がっていくようなフレーズ、クレッシェンドをする場面、体力的に大変な場面ではAパターンモードになりがちです。

ツボで吹くために、まず流れのある息で演奏をしましょう、という話でした。

次回第3話では、「息の流れでツボを狙う」を解説したいと思います。

おまけ

管楽器奏者用に呼吸用練習器具エアバッグというものが販売されております。
海外のマスタークラス等でも多く使用されていて、息の吸い方や吐き方を「視覚的」に学ぶ事ができます。
筋トレのような物に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、実は全く違うのです💦
力任せだったりすると、このエアバッグが膨らんだりせず柔軟な身体の使い方を覚える事ができますので、ぜひ一度試してみてください!

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