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#17 仲間づくり

 我が家にハンドベルがやってきてから1年ほどが過ぎた。お正月には親戚で『🎵アメージンググレイス』を演奏してひとまず大満足したのだが・・・それだけではちょっと違うかも。長年続けている吹奏楽のように、やはり仲間をつくってライフワークとして活動したかった。

 一度、吹奏楽メンバーに声をかけて数名で集まってみたものの、定例の練習日以外に別日を設けてまで練習することがなかなか難しく、残念ながらそう長くは続かなかった。

 東京の叔母が亡くなってからも、月に1度は姉と一緒に母を日曜礼拝に連れて行くことができていた。礼拝堂に入るたび、母がこの場でハンドベルを奏でていたことをなつかしみ、感謝し、いつか私も・・・とイメージだけは描いていたのだが。なかなか思うようにはいかないものだ。

 ある日、急な用事を思い出し、仲の良い後輩に電話をする機会があった。コロナ禍でずっとご無沙汰していたひとつ年下の彼女とは、保育園からの古い仲である。用事を済ませて久々にランチへ行き、会話の流れからハンドベルの話になった。
『見たいっ!見たいっ!』
思わぬ反応でこちらもすごく嬉しくなった。部屋へ案内し、数ある箱の扉をゆっくり開けていくと、
『さわっていい?さわってみたい‼︎』
そういう彼女に、付属品の白い手袋を渡した。

 事情を話しているうちに、
『紹介できる良い人いるよ。』
その方となら一緒にできそうだし、チャレンジしてみたいという彼女に、まずはこちらの状況を先方に伝達してほしいと頼んでみた。

 数週間を過ぎた頃だっただろうか。
『OK!ぜひやってみたいって言ってますよ。むしろぜひやらせて下さい!くらいな乗り気な感じです。』
との返事を頂けたのだ。
話をきいていると、その方は保育士さん、しかも我々が日曜礼拝に伺う教会が営む幼稚園に勤務されており、母が若い頃にクリスマスにハンドベルを演奏していた姿を見て、ずっと憧れていたのだそう。育児から手が離れた今のタイミングで何か始めたいと思い、ちょうど地元のコーラスなどやりたいことを色々調べている最中だったというではないか。
 改めて、この素晴らしいご縁に感謝したい。まずは3人からのヨチヨチ歩きのスタートとなる。
ユニット名だけは早くから独断で決めていた。
『りんりん』
聖書の言葉にある『自分を愛するように隣人を愛せよ』から『隣』を引用させていただき、ハンドベルの響きと重ねた。

『りんりん、始動します。』

 

 


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