とろんば

ときどき、日々の思いつきを残しておこうと思いまして。 へっぽこですが、ギターと一緒にう…

とろんば

ときどき、日々の思いつきを残しておこうと思いまして。 へっぽこですが、ギターと一緒にうたったりもします。

マガジン

  • 今日の物思い

  • 読んだもの

    これは、読んだものについての簡単なメモです。 あまり多くを書くことはできないけれど、ついったでは書き留めるのが難しいようなものについてメモを残しておくことと、関心の共有が目的です。 引用は自分の印象に残ったものを抽出したもので、もちろんそれが原文全体の内容や主張を代表するものではありません。

最近の記事

#うた

かのイスラエル人は言った それはすべて 脳がそう感じさせているのだと 自分が辛いときに限って 声を聞かせてくれる人がいたり あの日あの時 あの子がわたしに柔らかな笑みを向けてくれたり そんなことは ただの偶然 それをただの偶然じゃなくしているのは 電気信号と化学反応 声帯を揺らしめている源泉も その振動から言語を理解することも 微笑みかけるその心持ちも それに込められた想いを受け取る心も みんな 電気信号と化学反応 だけど そんなこと どうだっていいんだ これまでも

    • #うた

      ほんとうに 心というものは こうも簡単に その色を変えてしまうもので いまもこうして みぞおちのあたりでふつふつとしている どうしようもなく いてもたってもいられず そんな心持ちに 追い込まれたりもする 心とは 俺とお前の間の ここにあるんじゃないかって そんなセリフがあったけれど そんなはずないじゃないかって思えるときもあれば そのとおりかもしれないなって思えるときもある 明日の心は今日はわからない 昨日の心も もうわからない 今の心の正しさは いつかの心の過ちか

      • #うた

        岸の上で じっと見ていた 何も言わず ただ 静かに 眼差しの先には 光があったかな 寄せるさざなみの 静けさの中に 真っ直ぐに立つ その姿は 何かに例えてみたくても うまくいかなくて 音もなく彼方を射てた その眼差しは 指で弾けば ぴんと響くようだった 声は染み込んだんだ 砂が覚えてる 踏みしめたなら 優しく包むだろう 見つめるその先 どこでもない なんでもない そしたらもう手のひらに ぜんぶ乗っている

        • #うた

          だけど違っていたんだ いつの間にやら独りよがりで きみがこっちに来れないときも 僕はそっちに行けるんだ ああそうだった ときどき忘れてしまったりする そういつだって 一緒に作るもの 存在に耳を澄ませば 色とりどりの雲のように まるっと包んでもいい そっと寄り添うのもいい かき混ぜたっていい 同じ場所にあれば いい

        マガジン

        • 今日の物思い
          5本
        • 読んだもの
          6本

        記事

          #うた

          今日はパスタを食べに行こうと お仕事すまして街に繰り出したのさ 少し前なら真っ暗だった 今はまだ薄明るいこの雪解け道 白にできた隙間を縫って進むよ まるで呼ばれてるように ああ待っていてくれよ お皿に盛ったおいしいパスタ 魚介トマトにクリームパスタ どれもおいしい頭はいっぱい やあやあお待たせついに来たんだ おしゃれな木張りのパスタのお店 けれどなんだか様子がおかしい 中はなんだか薄暗い ロールは降りてて中は見えない どうやら今日はお休みらしい ああどうして 待

          #うた

          この小さな手のひらでも わしづかみにできてしまうこの額の奥から 次は何が出てくるんだろう 何だかよくわからないものが詰まっていて ときに深淵で ときに空っぽで そして よくポンコツだ ああ 思えば今日もよく働いてくれたなあ ゆっくり休もう よい夢を

          #うた

          気がつけば道は ずいぶん狭くなった こういうの 袋小路って言うんだっけ ふと手を当てれば 柔らかな真綿が やさしく首を包んでる ふわ ふわ ふわ そうか ここは 終着地 なんてことない網の目の 取るに足らない切れっぱし ぐる ぐる ぐる そうか ここは 終着地 少し汚れた 白い紙片は 今もポケットに 入ってる

          #うた 曲がり角

          僕はいま 曲がり角に差し掛かる 塀に囲まれた 曲がり角 覗いてみようか だけど 覗いてみたら それでおしまい 僕はいま 曲がり角に立っている 四角いブロック積み上げた その上に 猫が僕を見下ろしてる 僕と その向こう側 僕が歩いてきたこの線と 誰かが歩いてきた見えない線と 巡り合う ここで 少しだけ触れ合って また行くんだ 見上げた空に くり抜かれた 道と僕 少しおかしな 顔してる そういえば いつだって 曲がり角 少しだけ 立ち止まってみただけ この曲がり角 

          #うた 曲がり角

          #うた

          薄緑色の陽の差し込む窓辺は 少しだけ暗い 干乾びたこの部屋を 柔らかく切り離してるみたい 急な坂道 登った先 木々は囁き 彼方を眺めてたそこへ 着く頃に僕は いつも息を切らして そっと扉を開けて きしむ階段をまた登るとさ 君に会えるような そんな気がしたんだ 窓はいつも世界を切り取ってた 誰に言われるでもなく 容赦もなく そしてここは切り取られてた そう 切り取られてた 切り取った から

          #うた

          ぐるるるるるる ぐるるるるるる おなかもあたまも ぐるるるるるる ぐるるるるるる ぐるるるるるる 怒れる獅子も ぐるるるるるる ぐるるるるるる ぐるるるるるる 世界はまわるよ ぐるるるるるる ぐるるるるるる ぐるるるるるる めんたまぐるぐる ぐるるるるるる なんだかおかしい 世界か自分か なにやらおかしなもの食べたっけ なんで自分が 何やらかしたか ぜんぜんわからん けれどもかまわず 変わらずいつでも ぐるぐるぐるる ここはまっすぐ あそこもまっすぐ そういつだって

          #うた

          背筋を伸ばして ゆっくり息を吸い込んだ 風が吹いたようだった けれど頭の中は静けさが横たわってる 触れてみるんだ 熱いものと 冷たいものが 一緒にいるような そんな気持ちで 語りかけるんだ 静寂と喧騒が 同居するような そんな気持ちで 隙間にはいつだって 残ったものが詰まってる すくい上げたって 上澄みだってわかってるけど 飛び込めたらいい まるごと纏えるならきっと きっと

          #うた

          劇的じゃなく なんてことないもの そこにあったはずのもの 失ったことだけわかるもの 持っていたはずの〇〇は 名前がなくて 形もなくて そこには何かがあったはずと そんな確信だけがあるけれど 覗き込む くり抜いた穴の向こう 飛んでいった小鳥は戻ってくるだろうか さっきテラスで紅茶を飲んだよ おいしい焼きたてのクッキーも 柔らかな光の中に 穏やかにとけていったその後で 声が聞こえた 声が聞こえた ぽっかり空いた 穴の向こうへ

          #うた ふっと笑う

          ふっと笑う ふっと笑う 転んだときは ふっと笑う あったかいコーヒーで ふっと笑う 先を走って振り返っては ふっと笑う 昨日食べたおいしいごはんで ふっと笑う 本屋の店先で ふっと笑う おかしな形の卵焼きに ふっと笑う 輝く道を進む四本脚に ふっと笑う その紐の先を辿ってはまた ふっと笑う 向けられた特別な想いに ふっと笑う 光の中のあなたに ふっと笑う 今日の青空見上げて ふっと笑う あの日 上を向いて歩いた夜道を ふっと笑えなかった夜空にも ふっ

          #うた ふっと笑う

          #うた

          ふと時計を見てみたら もう午後1時 ほんの少し 焦りともつかない ぼんやりとした後ろめたさ そうして彼らの営みは続いていくんだ こうして僕らの営みも続いていくんだ まるで尻切れとんぼの きりの悪い終わりと 少しも収まりのつかない 散らかった心も一緒に 水底に静かに積もったそれは 少し手を入れればまた舞い そしてゆっくりと 新しく沈んでいくのだろう 目を凝らせば 数多の営みがあり 静けさとは程遠い賑やかさと慌ただしさがあるとしても 穏やかな平衡が 悠然と横たわっている

          #うた

          それはそう ただの大袈裟なこと 「黒く沈んだ背景に漂う」みたいな そんな大袈裟なこと 生まれてしまうのが 怖いんだ 生命が吹き込まれるのが 怖いんだ 抽象化されたもの それはそう クリームかなにかのような? 自分に向けた暗号 誰かに向けた暗号 形のないものは 限りなく大きくなってく 重なって 広がって 繋がってもいく 見られたくないものは 薄く記すんだ けれど目を凝らさなくていいように 力強く 見えたなら重畳 見誤ったならまた新しく生まれて 掘ったその先に 何がある

          読書:「野生の科学」中沢新一

          ※ひたすらに長文です。 突然ですが、自分にとっての「バイブル」ってありますか? 「野生の科学 = La Science Sauvage /中沢新一」 これは自分にとってのバイブルだと、自信を持って言える本です。 バイブルは聖書、聖典のことですが、それが転じて「人生の指針として何度も読み返す一冊の本」という意味もあるそうです。聖書は、それを信じる人達がその理想や教義を知り、自分の心や人生の支えとしてずっとそばにあり続けるものだと思います。今も多くの人が、その意味するところ

          読書:「野生の科学」中沢新一