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海と流木

クラゲが眠るのは夢を見たいからじゃない
揺れた指先に体温を感じたくなかったから

生きている言葉を殺すひとたち
否定のための理由を探す検索機
翻訳する必要もなく
今夜終わっていくよ

流れた涙が流れ着く先では待つ人もいない
やがて誰もいなくなるのではなく
そもそもいない
はじめから
いない いらない
それも知らない

進む針の音を聞きたくないから鼠は眠った

夜はまるで海のように広がり
それから収縮していく
いつものいつかに
流れ流された果てに

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