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トローチ
2024年1月13日 19:27
粒となり、弾ける玉の汗が二人の体を流れていく残像が好きだった。あたしの名前を呼ぶ兄の必死そうな顔。その顔が見れるのなら、どんな苦痛でも乗り越えていけると思っていた。兄は、あたしが18歳になった誕生日の朝に、線路に飛込んで死んだ。自殺の理由は今もわからない。最後に肌を重ねたのは、兄が飛込む五時間前だった。兄とあたしは、血の繋がりは無く、あたしが、17歳の時に父の再婚相手の義母が連れてきた子供