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【浦和vs仙台】マッチングを求めて【J1リーグ 13節 感想】

サッカーと赤菱を愛する皆様、こんにちは。
積み感想の消化を進めていますが、今回はユンカー参戦後2試合目となるリーグ仙台戦です。
この時点で手倉森監督の下でもがいていながらも状態の上がってこない仙台を相手にして、下馬評としては浦和がどれくらいの堅さで試合が出来るか、という部分が焦点になったのかな、と思います。
そして、スタメン発表で話題になったのが鈴木彩艶の起用。
これまでルヴァンカップでは落ち着いたプレーぶりを見せていた彩艶がリーグ戦でどのような振る舞いを見せるのかにも注目が集まった試合だったと思います。

結果としては、裏に抜けられた場面での鋭い出足でブロックした場面や、2点をリードしてから緩んでもおかしくない時間帯でのマルティノスのシュートを素晴らしい反応でセーブした場面、守備時以外にもビルドアップ局面で落ち着いてボールを捌く姿を見せるなどそのポテンシャルの高さ以外にも精神面や判断の部分でもJ1の舞台で十分に戦える資質を見せつけてくれたのではないかと思います。

今回の感想は、ちょっと短めではありますが新加入のユンカーとの有力なコンビを見出すシリーズが始まったという事でスタメンでコンビを組んだ武藤について書いておこうと思います。

スタメン

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【浦和】
後半19分 K.ユンカー⇆興梠
後半32分 小泉⇆汰木 武藤⇆杉本
後半38分 関根⇆田中(達) 阿部⇆金子(大)

【仙台】
後半19分 加藤(千)⇆マルティノス 関口⇆赤崎
後半32分 松下⇆中原 氣田⇆真瀬
後半42分 石原⇆フォギーニョ

試合雑感

浦和の注目はルヴァンカップの柏戦でデビューゴールを決めたユンカーと、リーグ戦初スタメンの鈴木彩艶でした。左サイドバックには明本が定着しつつある雰囲気が出てきており、中盤の構成は疲労や負傷を考慮しながらローテーションをしていますが、阿部が出場する頻度が高まっている、という趣。

今節ではユンカーの相方に武藤が入る事になりましたが、前回は杉本と組み、ユンカーとの相性をはかっていく、という趣がありそうな流れになっているのでは、と思っています。
この時点で見えているユンカーの特徴として、動きすぎない、けれども枚数や影響力の足りないエリアだったり最低限押し上げないといけないフェーズではしっかりパワーを使う、という印象が残っています。
ということは、その相方としてはユンカーの動きに合わせて同じように必要な場所に必要な時にいることが出来る能力を持つ選手が求められるのではないかな、と。勝手な想像ですが。
その点で言えば、杉本は幅広いエリアを動きながら局面を助ける志向を持っているプレイヤーに見えますが、やや動きすぎのきらいがあったり、相棒を基準としてプレーをするというよりは自分が基準になるタイプのプレイヤーなのかな、と思っていたりするので杉本自身に何かしら意識の変革が起こらないと今後難しいのでは・・・と想像しています。

さて、今節は武藤が相方として出場していますが、前半を見た感じだとユンカーと左右を入れ替えながらプレーをしている、というよりはユンカーの位置を見ながらプレーをしていたり、シュートの場面でユンカーがインスイングで打てるようなポジションで受けれるように移動している節がありそうだな、と。
その上で、右サイドでの崩しにサポートが必要だと見れば右サイドにも顔を出し、左サイドでプレスバックが必要と見れば下がり、非常に広範囲に動いていた様に思います。ただ、その動きは杉本と比較して他の選手の影響力を邪魔するものではありませんでしたし、様々な局面で潤滑油としての働きを見せたのではないかと思います。

さいごに

今現在、名古屋戦まで消化している状態でこの感想を書いていますが、今後ユンカーの試合中の振る舞いにも少しずつ変化が見られるようになります。
より試合の中で強度を出すシーンが増えていきますが、どこら辺がきっかけになったのかは少し見てみたいな、と。
今節の段階でユンカーとコンビを組んだのは杉本と武藤。それぞれに特徴がありますし、どっちが良いか、という話は場合によるとしか言えないと思いますが、現時点で結果を残し続けているユンカーを軸に据えようとした場合、武藤との組み合わせの方が良いのだろうな、という感じはします。

というのも、今節時点ではユンカーはビルドアップに参加する事はなく前線で機を伺っている事が多かった事もありますが、中盤でタスクを消化できる選手の方が前線にボールを届ける筋道をつけやすい事、武藤は狭い局面でのターンや瞬間のパスルートを循環させやすいことなどがあげられますが、何よりサイドに流れる場面を見ても今節では関根が右サイドに位置していましたが関根がハーフスペースに位置するのに連動して大外に移動するなど、自身のポジションを決定付ける要因が周囲のポジションとのバランスやタイミングをはかって動くことが出来る、という強みに起因します。

杉本はシーズン序盤では前線で「頑張る」という意味では非常に運動量や強度も高く色々な場面に顔を出してチームを助けようとしていたと思いますが、杉本自身が起点となる、強度を出す、楔を打つ、インパクトを残すプレーに強みを出せる選手なのではないかな、と。それこそオフサイドになってしまった開幕戦での裏抜けなど前線で強度を出せるプレーへの専念が杉本の価値をもっと上げてくれるのだと思うのですが、あらゆる場面で頑張ろうとしているのは勿体ないな、という気持ちが少し出てきています。
守備ブロックを築く場面でもしっかり引いていきますし、相手のパスコースを制限するという意味ではその瞬間は中盤を助けるものだったかもしれませんが、引いて守るよりは今の浦和の守備のやり方として誘導してからのプレスバックを含めた前後左右のプレッシャーによって刈り取って、ポジティブトランジション時の前への推進力を出しやすい状況を作るという志向から考えると非常に難しい場面が増えるやり方でもある訳です。
今後、杉本がどのような選択をするのかは分かりませんが、ポテンシャルの高さは誰もが認めるものではありますし、ここでもう一皮むけて大きく飛躍して欲しいなと期待もしています。

というわけで、次はガンバ大阪戦。
どんな試合だったっけ・・・?と「?」がたくさん出ていますが、強い気持ちで。

ではでは。

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