見出し画像

三次(みよし)暮らしの良さ②

文章が長すぎて自分でも読みにくいので分けて投稿し直します!
「私が感じる三次(みよし)暮らしの良さ」二部作の後半です。

子育てと仕事の兼ね合い

一人目の子育て

結婚し子育てをすることは私にとってノルマのようなもので、
嫁いだ時点で周りからも当然煽られて使命として考えていました。
家業の機械も乗る肉体労働は乳児の子育てとの両立は難しいと考え、動けると期待されて苦しくなる未来を見越して
経理事務を主に自分の仕事としてこなし、法人としてちゃんと産休育休が取れる形に持っていって初めての出産を迎えました。
事前情報から産後の生活を想像はして準備していましたが、
自分の思うようにならないことが多く旦那さんが手伝ってくれてもままならないことばかり。
私が子どもを見て合間で事務をしていても同居なので家族が目の前で作業している姿を見ると「仕事していない」と責められているようで、
自分と子どものことでほぼ手一杯の状態を変えられない自身にも嫌気が差す辛い日々でした。
そんな中、加工所のお仕事は子どもを連れながらでもできて、
みんなに可愛がってもらうことで私自身も認めてもらえたようで嬉しかったことを覚えています。

子育てをしながらの仕事

1歳になった子どもを保育所に預けて肉体労働に復帰したものの、フルタイムで働ける訳もなく子どもの体調によって日々左右される働き方。
世間ではそれが当たり前になりつつあるのに、仕事のことを考えるとやはり申し訳無さを感じていました。
でも周りの方々は皆子育てを経験していて「小さい子が熱出すのは当然。ここは大丈夫だからちゃんと見てあげて!」と送り出してくれました。
子どもと一緒に休んだ分、その想いやりに応えたい!と仕事もよりがんばるようになった気がします。

三次暮らしの良さ

田舎の周りとの関係性

田舎では皆どこの誰がどういう人かまで知っており、風の噂はすぐに広まる。
それを聞くと息苦しく感じる方もいるかもしれません。
しかし、他人との関わり方が希薄になり、隣近所でもどんな人なのかまで知らない中で、
周りに迷惑をかけないように、と怯えながら生きる現代の方が私にとってはとても息苦しく感じました。
どこに行っても誰かと関わりながら生きていくことになるのであれば、
最初から土を起こして種を蒔いて手入れをしながら育て、ちゃんと根を張っていける関係性を築いていきたい。
まずは嫁としてでも個人として地域で認めてもらえるように自分にできることをしていこう。
と思うようになりました。

助け合いと想いやりの心

嫁として入った三次で子どもと共に親として成長させてもらい、周りの方々に支えられながら生きていることを実感することができました。
田舎では昔から家庭内でそういう助け合いがなされていたのかもしれません。
それが家庭内だけでは難しくなった現代で、子育てをすると生きづらさを感じてしまうのは、
「周りからの迷惑」を【想い合える心の余裕】が「皆」に足りないからだと考えています。
誰だって子どもだった時はあるはずで、子どもを大人の都合で縛り付けても思うようにいかないことばかり、どこかで歪みが出てきてしまいます。
他人の気分を害するのは良くない、そう子ども達にも言い聞かせていますが、
だからといって個人の事情や価値観を押し付けて、子ども達の権力や自由を奪って良い理由にはなりません。
その時は迷惑をかけてもちゃんとそこで周りに支えてもらうことができれば、「その分恩返しをしよう」
タイミングが違えば「次の世代に繋げていこう」という前向きな捉え方、考え方ができるようになると思うのです。
その想い合える関係性を築くには、誰がどんな人でどんな事情を抱えているか、それなりに知っていることがカギとなるでしょう。

働き方と想いやり

働くこと、仕事も同じです。
男性も育児や家事に参加することが増え、育休制度も見直されてはいますが、
誰が抜けたら回らなくなる、属人化している仕事や会社では、今後どこも人手不足になる日本ではいずれ詰んでしまいます。
ゆとり世代の同期達は半数以上が転職しているので、その理由や転職先に求めるものを個々で聞き取りしていると
「働き方や考え方の自由度」を重視していることがわかります。
社会として働き方自体を見直し、考え方の多様性をちゃんと認めて受け入れられる体制にすることで、
仕事も助け合える関係性から働きやすい環境を実現できると思っています。

自分らしく生きること

最近よく聞くようになった【well-being】。
性別にとらわれず職種や働き方を選んだり、個々がライフワークバランスを考えた働き方ができるようになること。
性別だけでなく考え方も含めて多様性を認め尊重し合えること。
それらは全て【自分が自分らしく生きること】に繋がります。
競争からは逃れられない資本主義社会の中で皆がそれを達成するには難しいことも多々あります。
しかし、限られた土地や資源の中で、他人と奪い合い足を引っ張り蹴落としてまで登った先には何があるのでしょうか?
この先都市や郊外関係なく必然的に人手不足に陥る日本だからこそ、皆がもっと広い視野で現状を見つめ直し子ども達の将来を共に考えることができれば、
個性を活かしパートナーシップで支え合っていける世の中に変えていくことができるのではないかと考えています。

目指す地域づくり

人の繋がりが濃い田舎だからこそ、他人のことでも関わりの中から解り合っていける、そんな関係性を築いていくことができる。
その可能性を信じています。

私はそんな地域づくりの活動を三次(みよし)で始めています。
よろしくお願いいたします。

三良ファーム
橋本 葵

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?