自動車開発の思い出 その9
アウトバーンは全て速度無制限のウソ
今でも「ドイツのアウトバーンは、全線速度無制限」と思い込んでいる人がいますが、それは大きな間違いです。
私が長期滞在していたン十年前の時点でさえ、ほとんどが80km/hの速度制限エリアです。
もっと昔は全線速度無制限だったのかも知れませんが、その時点であるごく一部だけが速度無制限、つまり自己責任で走って構わないという”区間”でした。
昔、トヨタのセルシオが出たばかりの頃に、「アウトバーンで300km/h越えで走った」という雑誌の記事を見た事があります。もちろん、その速度無制限区間で走行したのでしょう。
アウトバーンは道幅が広いかと思いきや、日本の高速道路と変わりません。正確に測った訳ではありませんが、ほぼ同じ。「この車幅で速度無制限区間があるんだ！」と思いました。
なぜそれが出来るのかといえば、話には聞いていた”鉄の掟”があるからです。
アウトバーンを走っていると、常にルーム/バックミラーをチェックする必要があります。特に追い越し車線を走っている時。殆どが80km/h規制とはいえ、法定速度をはるかに超えてあっという間に車が後ろに付く事がしょっちゅうでした。
ベンツ、BMWはもちろん、ポルシャやフェラーリが後ろに付いて、ウィンカーを左に出す。右側通行ですから、中央分離帯側に出すのです。これは、「追い越したいから、走行車線に移れ」というシグナルです。気付かないと、日本のようにパッシングされる事もあります。
車間を詰めた側の心理は、「鉄の掟があって右側からは抜けないのだから、遅いおまえがどけよ！」という気持ち。だから、追い越し車線に入ったら7：3位の割合で前とルームミラー・バックミラーを見る感じです。すごく緊張して走ったのを覚えています。
こちらは、会社の大衆車。高速の安定性は正直あまり良くない。ハンドルは不安定で足回りが頼りないのです。
タイムマシンがあれば、この時にマジ軽ナットがあればかなり改善されたのですが…。
一度だけ右側から抜かれた事はありますが、その一度だけ。鉄の掟は文字通りでした。
日本のように右車線⇒左車線⇒右車線と、車を縫うように追い越すなんてドライバーは絶対いないのです。教習所でも強く指導して欲しいですね。
高齢ドライバーの割合が増えているから、一昔前に比べたら危険度はかなり高くなっています。
日本の速度規制は「この速度で走れば安全ですよ」という設定らしいです。一方、ヨーロッパは「これ以上出すととても危険、曲がり切れない」という設定だと聞いたことがあります。
本当かどうかは定かではありませんが、日本よりはハイスピードな感じでした。そして、まず道端にゴミが落ちている事はありません。
日本ではガンメタは余り人気はありませんが、ドイツの風景に実によく似あうのです。
そして、少し車高を低くしたベンツ・BMWが結構多かった。ヤンキー車ではなく、スポーツサスペンションといった感じです。
米国の田舎と違って、アウトバーンを使って休日の度に遠出しました。
中世の城巡りや観光スポット。他の日本人出張者と仲良くなって一緒に観光に行ったり、ドイツ人スタッフのレーシングカートで一緒にサーキットを走ったり。
カートにもマジ軽ナットは有効です。コーナリングはもちろん、重いハンドルが少し軽くなります。除電でグリスの粘度が高くなるのを抑制するので、軽い力で動かせるから。
ドイツはどこでも森へのアクセスが近いから、ホテルの自転車を借りて森の中を走っていると、馬に乗っているグループによく遭遇しました。通り道には、馬蹄のマークの札があって、「この道は馬も通りますよ」という意味です。もちろん、馬優先。
ドイツの人は森や木陰から空を見るのが好きだと聞いていたけれど、確かにすごくいい。ちょうど緑の多い季節に滞在したのです。時が来れば、教会の鐘の音も聞こえる。その中を自転車で走るのです。
ホテル住まいだから、朝食もビュッフェスタイルで美味しい物が食べられる。森が多いからホテルの庭には普通にリスが遊びに来る。冬の出張はいやですね。夜が長いしとても寒い。
夏は夜の11時でもまだ明るい。寝るのはもったいないけれど、仕事に行かなくてはいけないから、カーテンを閉めて寝ていました。
ミュンヘン-札幌-ミルウォーキーでご存じの通り、ドイツの最南部に近いミュンヘンが札幌とほぼ同緯度なのを考えればお分かり頂けますね。
そのうち、ビールの話も書きたいですね。
7/21(日) 厚木氏市相模川 あゆみ橋河川敷で開催予定のエクスチェンジマートに出店の申し込みをしました。
出店では模倣対策でグログには書かない、突っ込んだ話をしております。
毎回来店される、マジ軽ナットヘビーユーザーの話も聞ける事もよくあります。
都合により急遽出店を中止する場合は、Xにてご報告します。
都合により9時位での閉店を予定しております。
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