チェルノブイリ日記 66 ~ 講堂に残されたものは……?
手の込んだ外装の建物
前回のあらすじ。
道中で見掛けた立て看板に1話を使いました。
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ここが次の目的地のようです。
芸術的というのかキッチュというのか、手の込んだ外装ですね。人手も技術も時間も、お金も掛かっていそうです。
パッと見で深海をモチーフにしているのかなと思いましたが、写真を改めて見ますと……そうでもないか?
調べてみますとモザイクというのかレリーフというのかよく分かりませんが、この外装はIvan Lytovchenko(イワン・リトフチェンコ)という方の、1976年の作品だそうです。この方の作品がプリピャチ市内に他にもいくつかあるとか……。
なお、イワン・リトフチェンコ氏はチェルノブイリ原子力発電所事故の10年後、1996年に亡くなっています。
建物に入る
お邪魔しますよ。
何の建物なのでしょうね。全く分かりません。
ワインの瓶や……。ますます何の建物なのか分かりません。まぁ後の観光客が置いて行ったのでしょうけど。
しかしよく見ますと新品……いやいやまさか?
調べてみますと「OREANDA」というウクライナのワインのようですね。
置き去りにされないように急ぎます。とりあえず撮影して後で見直そうという感覚でした。今なら置き去りにされてでもワインの瓶をじっくり見たのでしょうけど。
2階には何があるのか……。
窓があると明るくて良いですよね。
相変わらず何の建物なのかは全く想像が付きません。
チェルノブイリ名物、座面のない椅子が佇んでいました。どうして座面だけ……というのもありますが、そもそも椅子って建物の中にもっとありそうですよね。民家ならまだしも、それなりに広い建物なら何十脚か何百脚かあってもおかしくはなさそうですけども。そんな大量には見掛けませんよね、椅子。
広くて明るい部屋に出ました。かつては色々な物が置かれていたのかなぁ。
奥に何か黒い物が横たわっているようですが……
これは……?
どこかで見たような、ような?
その答えは次の場所で明らかになります。
講堂に出る
あ!
先程の黒い物は
ピアノだったのか……
ピアノだったのか……?
いやまぁピアノですよね。ピアノも破壊されたのね。マメというのかヤケクソというのか……。
あ、もしかして原発事故の後処理としての破壊ではなく、後の観光客が破壊したのでしょうか。日本でも廃墟となった建物に忍び込んで残留物を破壊する不届き者がいますものね……。それにしたって壊すか、ピアノを。
この建物は音楽学校(Pripyat Music School)だったようです。この講堂で幾度も発表会が行われたのでしょう。
舞台に上がってみたいけど……乗り越えるべき物が多過ぎてちょっと大変そうですね。
イケメンもガイドも舞台の方へ進む様子はありません。とりあえずここから眺めましょう。
手前に椅子が残っています。かつてはズラッと並んでいたのでしょうけどね。
と思いましたが、このような講堂にしてはちょっと立派過ぎるような? 学校ですし、この椅子が並んでいたとはちょっと考えにくいですね。来賓用の椅子? どこかから持って来た?
仮に椅子が並んでいたとしても、わざわざ外して、この段を上って外へ持ち出して、さらに遠くへ運び出して処分したであろうわけで、それってどれだけの時間や労力、費用が必要なのか……そこまでしてそうする必要があったのか?
いやもう今更このような疑問はもうええやろと思うのですが。何回目なのか、チェルノブイリに来てこの疑問。
まぁ学校ですし椅子などなく地べたに座っていたのかなぁ。
ところでこの壁……
剥がれて落ちたのね。
同じような写真ばかりで申し訳ないのですが……。
舞台のあたりにも出入口らしき部分がありますね。
出入口……なのか?
ドアがあった場所をレンガで埋めたように見えますが、わざわざそんなことする? あ、レンガの模様のドア? えー……。
舞台の後ろの壁にはスクリーン……ではないか? 掲示板というのか、何かを掲げるための場所があったようですね。「1985年 卒業記念発表会」みたいな文字が飾り付けられていたのかしら。
壁に立て掛けられたこれは鏡なんですかねぇ?
何か書かれていますが……検索しましても分かりませんでした。
椅子……。
なんとなく立派に見えましたが、座り心地は良くなさそうですね。
講堂を出て先程の部屋に戻りました。
階段を下ります。
しかし改めて見ますと背の低い手すりだなぁ。手すりとして設けられたわけではないのかな。簡単に落ちないためにという程度で……簡単には落ちないかも知れませんが、難しくもなさそうですよね。
次回予告
外へ出ました。
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