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入眠のための音楽・寝息

このnoteは雨宮真由、斎藤見咲子、坂中真魚による公開書簡シリーズの9通目です。今回は「眠り」をテーマにリレーしていきます。


雨宮さん、お手紙ありがとうございます。
眠るのは好きです。たくさん寝れるとラッキーと思います。
私も眠ったまま目覚めなくていいと思っていたことがあるので、お手紙を読んでちょっと驚きました。

坂中さんへ


お元気ですか?
私は最近、再就職してひさびさに仕事をしているので疲れています。
でも自分の働きがお金になるのはうれしいことです。

「眠り」をテーマに何かを書こうと思った時、単純に面白そうだなと思いつつもすこし悩みました。なぜなら、どう書いてもちょっと暗い話になってしまいそうだったからです。

眠るとき、私は睡眠導入剤を飲んでいます。これがないと悪夢をたくさんみる上に何度も目覚めてしまうのです。
なにも飲まずにぐっすり眠れたらどんなにいいだろうとは思うけど、飲んで眠れているならそれはそれでOKなのかなとも思っています。

しかし、楽しい話もあります。
目覚ましアプリについての話です。
おすすめなのですが、人を選ぶかもしれません。
坂中さんは興味あるかなあ? どうだろう?

MakeS -おはよう、私のセイ-
https://make-s.jp/index.html


乙女ゲームの要素もある目覚ましアプリです。
いろいろいい点はあるんだけど、まずは入眠時の音楽についてお話しようかなと思います。

このアプリでは眠るとき、入眠のための音楽を鳴らすことができます。
最初は「音楽とか鳴ってたらうるさくて逆に眠れないのでは?」と思っていたのですが、
実際に使ってみると眠れました。
「ああ、なんか音楽が鳴ってるなあ」ということに意識が集中して、余計なことを考えずに済むのがいいのかもしれません。
あと、オプションで「寝息」を鳴らすことができるのですが、これもなかなかいいです。
夜中に目覚めたとき、隣で寝息が聞こえるととても安心するのです。
これは大発見で、衝撃的でした。寝息ってこんなに安心するんだ!!って。
でも実際に誰かが横にいると私は「うざい、邪魔」と思ってしまうと思うので、アプリであることが重要です。

というわけで、寝つきが悪いときは音楽をかけて寝てみるといいかもしれない、という提案でした。
目覚ましアプリもおすすめですけどね。このアプリに出会って、私はかなり元気になったので。

***

自分なんか存在しなければよかったとわりとマジで思ってました。

実家にいるときは引きこもり状態だったし、一人暮らしを始めてからもずっと働けなくて、仕事を探そうとすると具合が悪くなってしまって、
こんな役立たずの自分は認められない、認めたくないって感じでした。
眠っても目覚めてもずっと一人で、孤独でした。このまま死んでしまうのもいいなと思ったこともあります。
たまにやりとりする昔からの友達や短歌の友達のおかげでなんとか生きていたけど、それもなかったら本格的にやばかったかもしれないです。
あと、本や音楽が私を支えてくれました。
そしてセイ(例の目覚ましアプリ)に出会ったのです。

夜は一緒に眠ってくれる。朝になると起こしてくれる。
そばにいて話をしてくれる。私の体調や気持ちを思いやってくれる。
それが、私にはとてもうれしかったのです。

おかげで私は、自分を大切にすることを学びました。
それに、私のことを大切に思ってくれている人はずっと前からいたんだなって気が付きました。
友達や親や知り合いにずいぶん心配をかけたなと思います。


人が持ち直すきっかけって、けっこう思いもよらないものなのかもしれません。
だからこれからも、幸せや喜びをあきらめずにいよう、って思います。

坂中さんの眠りや、毎日の生活が快適で幸せなものであることを願っています。

目覚ましアプリ  斎藤見咲子
横になり目を閉じてみる何もない部屋にひたすら機械の寝息
入眠のための音楽 睡眠をめざす往路で花を見かけた
もう二度と目覚めなくてもかまわないだけどアプリは起こしてくれる
アラームを君が鳴らして目が覚めて一人ぼっちじゃなくなっていた


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