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オランダの中等教育校の再開にみる子供への信頼

オランダの教育機関は、12月中旬より再ロックダウンに入っていました。
保育園や小学校は2021年2月から再オープンされましたが、中等教育校(中高一貫教育のようなシステム)以降は様子見が続いていたんです。それが満を持して、3月1日からこちらも再オープンしました。

けれども無条件のフルオープンではなく、「最低でも週1日は実際に登校するようにする」という運用です。
12月からの学校ロックダウン中も、オンライン授業はずっと続けられていたのですが、それだけだと補えない内容も多く、政府がついに再開に踏み切ったのです。

実際の運用は学校ごとに

でも政府は事細かに指示は出さず、「週1日以上の登校」をどのようにするかは学校ごとに任せています。
現在オランダの中学一年生にあたるうちのこどもが通う学校は、「クラスをA班とB班に分け、交互に登校する」という方法を選びました。
例えばA班が登校する日は、B班に属する生徒は自宅から「Window Teams」というソフトを使い、教室で行われている授業の様子を閲覧します。自宅から参加している子供も質問できたりするのかは、まだ始まったばかりなので分かりません。ちょうど今日、うちの子が初登校したので帰宅したら聞いてみようと思います。

学校が生徒を信頼

この運用で驚いたことがあります。

「誰がどの班に属し、いつ登校するべきなのか」

そういった情報が、いっさい保護者にこないこと。
学校は、生徒にのみ連絡し、保護者には特に何のお知らせもしないんです。
私はこのことに、ポジティブな驚きを感じました。だって学校は12歳や13歳の子供を信用し、「あなたは来週〇曜日と×曜日の登校だから」と知らせるだけなんですよ?
それに伴うお弁当の(具材)準備とかは、子供から親に交渉しなくちゃいけないっていうことですから。
オランダはパンにハムやチーズを挟むだけのシンプルなお弁当がマジョリティなので、小学校高学年くらいから自分でパッキングする生徒も多いです。うちの子も日本でいう小5から毎朝自分で準備していました。

お弁当のセルフ手配に関しては、過去にも上記記事で書いていました。
中学生くらいになると、そういう手配も自己責任なんですね。

オランダの保護者にも、学校から直接そういう情報をもらいたい人はいるかもしれません。でも私は、今回の学校の対応に清々しさを感じました。生徒をちゃんと自己管理できる個人だと判断していると思うので。

今日ひさびさの登校から娘が戻ったら、もっといろいろ話を聞いてみたいと思います。

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