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BLMとうちの娘

うちの子供が通う小学校には、時事問題のニュースを見て学ぶ授業があります。先日その授業で、Black Lives Matterのことを取り上げたのだそう。
アメリカから起こり、世界中に伝播している黒人に対する反人種差別、人権運動のことです。

その授業で、何が起こっているか学ぶだけではなく、なんと先生がうちの娘にも「オランダに住む有色人種」として語る時間を設けたのだそう。
ちなみに学年40人強(2組)に、外国ルーツの生徒は(私の知る限り)6人。そのうち白人じゃないのは娘とトルコ人の男子のみ。その2人で、「自分たちがマイノリティとして体験したこと」や「見聞きしたこと」を話したそうです。

私はそんなことは露知らず、帰宅した娘に聞いてびっくり。だって結構繊細なテーマで、いくら先生同席でも大事故になる可能性はゼロじゃないじゃないですか。でもクラスメイト達はみんな真剣に耳を傾けて、理解しようとしてくれたのだとか。

恥ずかしいのか、私にはどんなことを話したのか詳しくは教えてくれませんでした。断片でポツポツだけ。そしてトルコ人の級友も「気にはしないようにしているけれど、そういうことは確かにある」と断言したそう。

娘なりに、オーディエンスに沁み渡る手ごたえを感じたらしく、ちょっと感極まり気味でした。いい結果になってよかった。。。このことで、彼女のクラスメイト達は、大人になっても無神経なマジョリティにはならずに居てくれますかね。うちの娘の存在が、将来のヘイトの芽を摘むきっかけになったのなら嬉しいです。

※ただしBLMもオランダの差別も、社会構造を巻き込んだ差別なので、根は深いです。「いじめない」とかのレベルではないんですけどね。
蘭の大学による「オランダ国籍があっても移民のバックグラウンドを持つ若者がどれくらい就活で苦労するか」という社会実験を行った記事を読んだことがあります。一般的オランダ人の若者が「ポジティブな反応を得るまでに」履歴書2.2通で済むところを、ポーランド系は2.5通、ブルガリア系2.9通、トルコ系3.2通とモロッコ3.3通。かかるそうです。名前でふるい落とされるようです。オランダの旧植民地スリナム系は、2.8から3.9通だそう。

ちなみにうちの子は、8月中旬から中学生になります。でも進学先には、同じ小学校から行く子はいないんですよね。知人の男の子が第一志望で願書だしたそうですが、残念ながら抽選もれしちゃったみたいで。
いまの小学校の同級生たちは、マイノリティとして一人で新しい環境に入っていく娘のことを心配してくれてるのだそう。
なにそれ泣ける。
別々の中学校に行っても、引き続き仲良くしていって欲しいです。

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