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焦らず偽らず、実直に巧みに

 オンライン研修だった。

 こういう時、同じ職業の人たちと出会うと、自分で勝手に作った職業的理想像を基準に、相手を値踏みしてしまうことがある。尊敬できる人と出会いたい気持ちが強いからというのもある。

 普段仕事をしていると、経験豊富さをアピールしていながら、ちょっとした未熟さが露呈する人に出会うことがある。人間は未熟で当たり前なんだから、最初から大きく見せる必要なんてないのに、と残念に思う。

 そう感じることが多いから、顕示欲が多少湧いてきても、自分を仕事のできる人に見せようとは思わない。

 正直に言えば、良い評価を受けるのはとても気分がいい。天狗になる時もある。でも、これまで、仕事ができるかのように振る舞っていた人に幻滅する機会を何度か経験し、未熟な今は、基本的なことを丁寧に取り組むのが大事だと自分に言い聞かせている。

 たぶん、いつか正当な評価を受ける人になりたいと思っているから。簡単にはがれる仮面ではない確かなものが欲しいから。

ただ、どのようにキャリアを形成していくかは、したたかさは必要だとは思う。実直さと巧みさをあわせ持った職業人でありたい。

と今日の研修では、こんな思いを強くしたのでした。研修の内容もためになったけど、そこで出会った人の観察が何より自分の職業意識を高めた時間だったな。

今日も一日お疲れ様でした。


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