見出し画像

そして会社へ「育休取りたいです」と言う

今回は、育休取得の意思を固めた後の、会社への意思表示までの経験を書いてみる。

と、自分で書いてみたものの、なんと内容の狭いことだろうか。ぞっとする。


でも、この私の拙い経験談が誰かの何かのヒントになるかもしれない。


そして、ならないかもしれない。



何のことはない、

「育休取りたいです。」

って会社に言えば良いだけなのだが、これが何故にか躊躇される。まぁそこは会社の雰囲気によるところも大きいのだろう。

実際、メンタルがペロンチョしてしまっている私にとっては、もの凄く勇気の要る行動だった。

色々と育休に関して振り返ってみたが、私みたいなメンペロな男性会社員が一番悩むのは、おそらく会社へ伝えるときだろう。

・育休のルール上は、原則的に現職通りに復帰できるようだが、本当に信じてよいのか。
・キャリア面など大丈夫なのか、故意に暗黒評価などされないか。
・権利だからと言って、本当に本当に問題ないのか。
・存在するかは定かではないが、「育休、カッコ悪い」派閥から隠れた嫌がらせに遭うのではないか。

など、よく分からないけど、とりあえず漠然とした不安や波風立てたくないよ感に苛まれることになる。


まだまだ少ないだろうが、会社からも環境づくりがあったりして、既に男性育休の実績が多い会社であれば、きっと周りには育休経験者がちらほら存在し、育休準備時から復帰後の人事配置や諸々のノウハウなんかも会社に蓄積されているのだろう。

まぁ、それでもライフプランやら何やらで皆さんそれぞれの悩みがあるのだろうけども。


私の場合、会社の男性育休取得の実績はゼロに等しかったのだが、運良くなのか、人事部に気持ちを汲んでくれそうな年の近い男性の先輩が在籍していた。

そこで私は、嫁の妊娠が安定期に入った頃(11月前後だっただろうか)に先輩を訪ね、育休は権利として存在するものの、実際のところどうなのかを何度も相談させてもらった。

あの時の自分は本当に、細かいことを何度も何度もまぁウジウジとしつこかったと思う。
何をそんなに恐れていたのか。アホだったのだろう。

そんな私の相談に嫌な顔せず、更には事前に管理本部のキーパーソンに根回しをしてくれていた。渋い。渋すぎる。お前は風車の弥七か。先輩には本当に感謝している。


その先輩にも小さい娘さんがいて、育休という育休は取らなかったものの、直属の上司の計らいで出勤時間や退勤時間を慮ってもらっていたのだという。

会社としては、来期4月の人事が今年12月中にほぼ固まるということなので、それならば11月中旬には、直近の上司に意思を伝えた方が良さそうだ、ということになった。

上司とは特段仲良くも悪くもないような関係であったので、どんな反応をされるのか全く読めなかった。


そしてその日はやってきた。

上司に相談がある旨を伝え、個室へ移動する。

ひと言目が躊躇われる。

躊躇われた末に出た言葉は、こうだった。


「...育休が...取りたいです。」


スラムダンクの三井を意識した訳ではない。
気づいたら私は緊張しながら、三井であった。
何だかNUMBER GIRLのようでもある。


率直な反応としては、
「え、◯◯さん育休取るの?男性が育休を取ると何がどうなって、どうすれば良いんだろう?」な感じではあったが、非常にマイルドに話を聞いてくれた。
もちろん、嫁の妊娠についてもとっても喜んでくれた。

とりあえず、既に担当者間では人事部とも相談していて、育休制度ってそもそもこんな内容で、社内ではこんな手続きすればOK的なことも確認済みであることを伝え、それなら私から正式に動くからね、と言う具合にザ・コンセンサスなものを得ることができた。


なんだ、そんな身構えること、無かったじゃないか。
いやいや、就業規則のコピー(いまどき印刷するんじゃないよ)にアピール気味に引きまくられたマーカー、補足内容の書き足し、社内への入念な根回し、上司の質問に対する即答、これらの真摯な姿勢も、コトが潤滑に進んだ一因なのではないか、無駄ではなかったのではないか、と思っておきたい。


かくして、私は正式に1年間の育休を取ることとなった。


◆本日の1冊◆
「共働き夫婦の教科書」
著者:山崎俊輔
発売日:2018年9月12日
これも会社の先輩からオススメされていて、ずっと読めていなかった1冊。
単身世帯、専業主婦世帯、共働き世帯、子供いるいないなど、世帯タイプごとの老後に向けた人生の攻め方を見える化してくれる。年金事情や退職金シミュなど具体的な数値化もしてくれていて、とても勉強になる。人生少し前向きに生きてみようという気になる。ついでにFPの資格も取りたくなる。
https://a.r10.to/hbx7Ox

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?