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とりふぁ
2014年11月14日 10:59
『酒場にて #21 』店主が見つめる先には、一人の客がテーブルについていた。しかし、その客の胸から上の部分は、醜く消し飛んでいる。そして、あちこちに散らばる、赤黒い何か。店内の誰もが、それらを見つめていた。そして、壁に空いた大穴を。凶弾の軌跡。絶対なる、死。
2014年11月20日 13:27
『酒場にて #22 』店内の誰もが死の予感に凍てついた一瞬は、一人の客の咆哮によって破られた。その客は、穴の向こうへ向けて銃を抜き、そこにいるでろう襲撃者へと引き鉄を引く。客は、あっと言う間に弾を打ち尽くし、カチリカチリと空撃ちの音が三度鳴った直後、客の身体は吹き飛んだ。
2014年11月23日 21:20
『酒場にて #23 』それを皮切りに、店内の誰もが銃を抜き、喚きながら壁の穴を撃ちまくった。男は、その様子を背中で感じながら、ポケットから、くしゃくしゃになったタバコと古ぼけたマッチを取り出し、火をつけた。店主は、目の前の光景をただ呆然と眺めるだけだ。そして、銃声が止んだ。