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【Common Disease】 クループ

みなさんどうも、救急医のかたかたです🚑
初めての人は、はじめまして!
私は日々活用できる、知ってて自慢できる救急の知識を提供しています👊🏻

今回はクループについてです。
子どもが身近にいない方はピンと来ない病気でしょう。
なのでどちらかというと子どもがいる家庭の方が対象の記事です。
よくわからない方がほとんどと思いますので、これを機に知っていきましょう!

結論

クループは、ウイルスによりのどの炎症や浮腫により生じ、進行すると犬の吠えるような咳や息を吸った時の詰まるような音が特徴の病気。
自然に治ることが多いが、心配が強ければ受診を!
対応は加湿や水分摂取、重症度に応じて吸入やステロイド内服を行う。


クループとは

概要

クループとは喉頭気管炎といわれ、のどの炎症の一種です。
炎症が進行すると空気の通り道である喉頭が狭くなり、狭いところを通るような特徴的な呼吸音や咳がでます。
クループとは原則、ウイルスによって起こるものを言いますが、細菌やアレルギーによって引き起こされることも稀にあります。
主に6歳以下の子どもに生じ、男児の方が少しなりやすく、家族にクループの経験がある場合、子どもがクループになるリスクは高まるとも言われています。
経験された方は「確かに!」となるかもしれませんが、クループは通常夜間から朝方にかけてが多いです。

原因

先述した通り、ウイルスが原因です。
多くはパラインフルエンザウイルスによるものです。
他のウイルスとしては、インフルエンザ、コロナ、アデノ、RS、麻疹などがあげられ、多数のウイルスにより引き起こされ得ます
これらのウイルスが流行する時期、つまり秋から冬がクループの発症時期です。

マイコプラズマなどの細菌感染やアレルギーなども原因として挙げられます。

症状

通常は、鼻水や鼻づまりの鼻風邪症状で始まり、半日から2日ほどかけて発熱やかしゃがれ声、そして特徴的な犬吠様咳嗽(犬が吠えるような咳)や喘鳴などに進行します。

子どもにとって不快であるため機嫌が悪くなったり泣いたりして、状況がさらに悪くなる傾向もあります。
そういった時は呼吸が速くなったり、陥没呼吸(肋骨の間や首元付近が呼吸時に凹む)がみられます。


対応、治療

クループは通常、自然に治るものとされています
病院に連れてくるとすでに症状が軽減していたという経験をした人もいるのではないでしょうか?

自宅でできることは、子どもが不安に感じないように声を掛けたりスキンシップをとったりすることです。
これらは大事なことではありますが、最終的には重症化の前に病院受診をお勧めします。
重症化は稀な方ですが、心配な時間をずっと過ごされるくらいなら、病院に来ていただいた方が良いです🏥
原則は救急車ではなく、ご自身での受診が望ましいです。

病院での対応は主に吸入(薬剤を入れてミストがでるものを吸う)やシロップ(ステロイドという薬)を処方されることがメインです。
軽症の場合、吸入は通常勧められていないです。

ごくまれに、重症の場合は入院が必要となることもあります。
私自身は経験がありませんが、小児科医や長年経験のある救急医はクループの重症は少し怖いと言っていました。

多くの場合は軽症から中等症で病院で処方対応や吸入をすることで帰宅できる症例ですので、過度に心配されなくても大丈夫です😂


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また、いつもスキやコメントをいただきありがとうございます🤩
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