未完成品論【詩の練習帳 3】

「制作物の完成品は

自分自身では見られない」


見てくれる人がいて

初めて完成するという文章を読んだ


確かに、

自分自身だけで見ても

それは自分自身での

心情の観察でしかないものな


ひとりでも見てくれたなら

何か違う解釈をしてくれるはず


ぼくの中には

未完成の美学がある


今まで作品は完成することはない

と思っていたが、

なるほど、それは

永遠に未完成なのではなく

自分自身が完成品を見られない

ということだったのか


それでもぼくは

いつまでも未完成品を

眺めていたいと思う


あなたにとっての完成品なら

それでいいや

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