※この文章は『ウルトラなガール。〜獣人の宴2〜』の続編となっておりますので購入の際にはご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。
※この文章は『ウルトラなガール。〜獣人の宴1〜』の続編となっておりますので購入の際はご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。
「おかえり!お兄ちゃん!」 はあはあと息を切らせる男に彼女はそう言って笑顔を向けた。 薄暗い部屋の、その中に座っている彼女の笑顔には屈託というものがまるでない。
※この文章は『ウルトラなガール。〜変になった世界〜』の続編となっておりますので購入の際にはご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。
「困ったことになったのぅ・・・。これじゃあまるで、恐竜時代じゃわい。」 白髪をもうもうと蓄えた壮年の男が水晶を眺めながら眉を顰める。 ムフー。と深いため息をつく。ここは天界。 「あら、どうしましたか。」 コロコロと地面を転がるように近づいてくるのは、 男のペット。「ゴロリ」である。 「おお、ゴロリ。」 ゴロリはふんわりとした真っ白の毛並みに身を包み、 ぴょこんとふたつの耳を立てる。 喋ることと、死なないことを除けば ただの猫のような見た目だ。 「そんな深いため息
※この文章は『春になれば。2』の続編となっておりますので購入の際はご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。
※この文章は『春になれば。』の続編となっておりますので購入の際はご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。
僕には一人、親友と呼べるような男がいる。 小学生からの縁で、中学はもちろん高校まで同じだ。 彼は小沢蓮と言ってまあ、そこそこ顔のいいヒョロ系男子だ。 まあ僕も同じような見た目だから人のことは言えないが。 高校二年の春が来て、懐かしかった中学生活もいい感じに美化されて 付き合うとか付き合わないとかで悶々としたあの青すぎる青春の日々を 僕は思い返すことが多くなった。 高校というのはなんというか、中途半端で。 それならいっそのこと、思い切りガキっぽく振った方が 僕としてはやりや
※この文章は『気になること。2』の続編となっておりますので購入の際はご注意くださいますよう宜しくお願い申し上げます。
※この文章は『気になること。』の続編ですので、購入の際はご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。
岡田将には気になることがあった。 それは将来のこと。 25歳。 高校を卒業して専門学校に行ったはいいが 岡田将には就職先がなかった。 世界からあぶれてしまったような、 凄まじい疎外感の中から望む街並みというのは いかにも排他的で、 どこからも必要とされない と自覚する人間に対して とことんまで冷たかった。 周りの友人が就職し、慌ただしい日々の中に飛び込んでいくのを 中学生の頃から変わらないテンポで過ぎていく時間の中から観測する。 その気になれば、 やる気を出せば。 本
最近、なんかおかしい。 まあ別にいつも通りのクラスであり、東三中の二年二組なのだ。 先生も相変わらず機嫌がいいし、春から少したった陽気は元気が良すぎるほどだ。窓から望む景色も素晴らしい、といっても体育館の屋根が見えるばかりなのだが。 何がおかしいと思うかというと、みんなが暗いのだ。 いつも馬鹿みたいに騒いでいる健太も、 いつもゲームのことばかり話す祐希も。 男ばかりやたら暗い。 なんだか、変だと思う。 「なあ健太。お前なんか変だよな?」 そう聞くと、健太は眼を逸らす
※この文章は『その後の日常。1』の続編となっております。購入の際はご注意くださいますようよろしくお願い申し上げます。
僕は拗れていた。 まあ、表向きは健康な柔道少年でありインターハイを目指すこともできる位置にいる選手。 ということになっているしそれは間違ってはいない。 実際この夏には勝負をかけるべく部活は頑張っているし、 学校全体からの、もしくは県の柔道連盟からの期待も厚い。 しかしプレッシャーに感じることはほとんどなかった。 特に絶対的な自信があるわけでもなければ 特に絶対的に自信がないわけでもない。 凄まじくフラットで、 例えば言葉を選ばないのだとすれば 「それどころではない」 とい
※この文章は『彼女は僕のもの。』の続編となっておりますので購入の際はご注意くださいませ。
僕には好きな人がいる。 竹内由香。という彼女の名前も美しく、そのビジュアルはほとんど天女だ。 まあ、天女見たことないからもしかしたら天女より美しいかもしれない。 うん。きっとそうだ。 そうに違いない。 彼女は僕の大学の同級生で、 時折言葉を交わすだけの間柄だが まあ彼女も僕のことを認識している、という点ですでに満足をきたしている。 彼女は僕のことを遠藤君、とよそよそしく苗字で呼ぶ。 早くタクヤ、と呼んでくれないかなあと期待しているがまあ、無理なことだ。 まだまだ道のりは