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海外の方への手土産探し - ビジネス編2 今夜調べてみました -

さて、前回の話で、「相手に手土産を喜んでもらうには、自分の基準で選んじゃダメ、絶対」ということを学びました。
出だしに躓いたYuko(当時)は、この学びをどう活かせるのでしょうか。
続きです。

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相手をよく分析して相手に喜ばれる基準を見つけろ

平たく言えば、前回ハイソ上司(注)に指摘されたのはこのポイントでした。

(注:「ハイソ上司」とは、東京出身&ハイソな育ちでYukoを圧倒してくる上司である)

自分の立場ではなく、相手の立場で考える。
お客様や取引先と仕事をするときは鉄則です。
社内の同僚との仕事でも当てはまります。

しかしこれには難しさもあります。
身近な相手ほどその人の立場を「読みやすい」、逆に言えば自分と属性の違う相手ほど「読みにくい」からです。

例えば、家族や友人の好みは読みやすいです。
付き合いが長いのもありますが、経済圏や行動範囲が似ているからです。

しかし、ハイソ上司と自分では、東京という同じ土地でも知っているお菓子屋さんが違いました。
私もすでに5年くらい東京に住んでいましたが、それでもこういうギャップがあります。

海外で、しかも役員クラスの相手となると、シャンパン片手にキャビアを食べてるイメージは持っていても、それ以外は(というかそれが正解かどうかすらも)わかりません。

悩んだ挙句、まず始めたのは・・・
相手のプロフィールを徹底的に調べること
でした。

会社HPの役員紹介を始め、近年ではLinkedInやSNSでさらに詳しい情報(出身地、経歴、趣味など)をご自身で公開している方も多いです。
メディアにインタビューされている方もいます。こういったデスクトップサーチで、どういう仕事に情熱を注いできたか、どの地域・国に長くいたかがある程度わかります。

また、社内や関係者に僅かな情報でも持っている人がいるかどうか、ヒアリングをします。
趣味、家族構成、好きなもの、苦手なもの、etc・・・。

・・・相手のプロフィール、そこまで探すの?と思われるかもしれません。
確かに、探している時の自分は、自分でもちょっと・・・という気持ちになってきます。

ですが、例えば
「中東の会社の役員で中東出身の方
「中東の会社の役員で欧州に20年程住んだことのある方
「中東の会社の役員でインド出身の方
では、喜ばれる手土産はおそらく全員違います。

まず、「中東」という共通のキーワードで、酒類持ち込み制限や、宗教上の食事制限がおそらくあるだろう、と推測できます。

では、この推測が全員に当てはまるか?というと、そういうわけでもありません。

中東には現在進行形で今住んでいても、仕事の都合でたまたま中東にいる場合、つまり「西欧に何十年いた」「インド出身」といった過去の経歴の方が、相手を知る鍵となる場合もあります。

さらにいうと「中東出身」と一言に言っても、国によって、また人によって、宗教や信仰(それによる食事制限の内容)が実は違います。

「インド出身」も同じで、インドはベジタリアンの方が多いですが、こちらも多種多様、卵もNGだったりビーガンに近いベジタリアンの方もいます。

そして、「〇〇国で以前働いていた」「留学をしていた」という情報は意外とスルーされがちですが、過去に滞在したことのある場所には思い入れがあったり、その地域の食事や習慣をご自身の生活に取り入れていらっしゃる可能性もあります。

単身赴任か、家族帯同か、お子さんは何歳か、同居しているかといった点も、手土産の量を考える時に参考になるポイントです。

△△さん、週末はゴルフされるの?

え、しない?週末はご家族で過ごす?

◇◇さんは、お酒は飲むのかな?ワインとか。

あ、お酒は飲まないんだ。でも食事制限は特にないんだね。日本食はお好きかな。

・・・

このように、相手のご迷惑とならないよう気をつけながら地道に情報を集め、相手のイメージの輪郭を掴んでいきます。
そこからさらに細かい情報を繋ぎ合わせて、推測も加えながら、できるだけ正解に近い人物像を描きます。

そして、相手(イメージ)の生活スタイルに合いそうか、使っていただくシチュエーションが想像できるかなど、手土産選びの条件を複数出し、多くの条件を満たすお土産を探していくことにしました。

次はいよいよ、手土産を探しに街へ繰り出します。

ハイソ上司をギャフンと言わせ・・・るぞー!

長くなったので次回に続きます。

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