かみくだく

「お互いについてどう思うか」を話したいと、突然夫が言い出した。深刻な話ではなく、相手の目から見た印象を知りたいとか、そんな軽い感じである。

いろいろ話したが(それについては後日詳しく書くかも)その中で一番印象に残ったのは私の読書スタイルに関することだった。

「きょくさんは説明する時、難しい言葉を使わないよね。本の内容を聞いた時に、自分の言葉で伝えてる。俺は難しい言葉でも本の文章そのまま言っちゃうだろうからさ。ちゃんと噛み砕いて自分に取り込んでるんだなーと思うよ」

たまに夫から「今何の本読んでるの?」と聞かれて「こういう内容だよ」と話すことがある。しかしまさか、そんな風に思われているとは思わなかった。

私自身は、「難しい言葉を使わないようにしよう」などとは全く思っていない。ただ、読んでいない相手に内容を伝えるのだから、当然本の中に出てくる専門用語は使わないし(使ったとしても補足で説明する)内容もある程度まとめたもの「要するにこういう話だよ」と伝えることになる。

それが結果的に「難しい言葉を使わず、噛み砕いたものになっている」ということなのではないだろうか。

まぁ、考えてみれば当たり前の話で、「人に説明する」時には誰でも大なり小なりそうなるのだと思う。ただもしかしたら、私はその度合が大きいのかもしれない。

「何故本を読むのか?」と言えば、単純に面白い部分があるからだし、今後にも活かしたいからである。よくよく考えてみると、読みながら常に自分に使える形に変換はしていっている気がする。難しい内容ならとりあえず理解しようと気になる部分は何度か読んでみて、しかしそんな難しいものを覚えていられないから、「つまりこういうことだね」と自分なりにわかる範囲でまとめてそこだけ覚えようとしている。

常日頃から難しい言葉でなど考えないし、読んだ内容を日常で使おうと思うと、どうしても自分の思考と同じレベル、簡単な言葉になっていくのではないだろうか。

夫からの話は、自分の読書スタイルについて改めて考える良いきっかけになった。無意識でやっていること、他にも沢山あるんだろうな。


ではまた明日。