コマ回し

息子がコマを持ってきた。七五三の時に神社で千歳飴と共にもらったものである。お参りに行ったのは一月以上前なのに、今になってコマが気になったようだ。

指先を使って回すコマはやったことがあるが、紐を巻くちゃんとしたコマを息子はしたことがない。まずは大人が手本を見せるか、と夫。袋に書いてあるやり方を見て紐を巻き、投げた。…うまく回らなかった。聞けば子どもの頃にちゃんと遊んだことはないもよう。それでよく手本とか言ったな。いやしかし、私にはできないその言動、夫のいいところでもあると思うよ。

さて。ならば母の出番だね!ということで、次は私がやってみた。私は子どもの頃に遊んだので、コツさえ思い出せば回せるはず。とはいえ百発百中ではなかったので、どうかなぁと思いつつ。

1回目→失敗
2回目→失敗
3回目→成功!

コマは綺麗にくるくると回った。

ちゃんと回るとこんな感じになるんだよ、と息子に見せることもできたので、今度は息子の番である。おそらく息子の指の力的に紐を巻くことはできないので私が巻き、巻いた状態のものを投げてもらった。結果、紐ごと全部投げた。

考えてみればコマの投げ方って、独特なのだ。まず紐が緩まないようにコマを持ち、更に自分が引っ張るために紐の端は持った状態にしなければならない。この時点で指や手の力の入れ具合というか、器用さが要求される。更にフリスビーのように水平に投げなければいけない。水平投げだけでも、息子はあまりしたことのない動作である。更に言うならば手首のしなりが必要というか、投げた後で引き戻す動作がいるわけで、こうして分解して考えていくと、「コマを回す」ってとても高度な技術が必要なのではないだろうか。大人なら数回練習すればできるかもしれないが、子ども(特に小さいうち)は繊細な作業がそもそも難しいと思われるので、もっと指先を自由に使えるようにならないとできないかもしれない。

それでも何度か練習するうちに紐を手元に残したまま投げられるようにはなったので、いつか回せるようになるかなぁとは思う。それまでやる気が続けば、の話だが。

もらったコマは、大きさは息子でも投げられる小ささで良いのだが、紐が細く、大人でも巻くのに少々力がいる。息子自身が巻いて投げられる方がいいだろうし、これからもコマ熱が続くようならもっと太い紐のコマを買ってもいいかなぁと思いつつ。

手先の感覚を使うし、回すためにどうすればいいか考えるし、回ったらやっぱり嬉しいし。大人になった今やってみると、コマっていい玩具だな。

いつか息子が回せる日がきたら、また記事を書くかもしれない。


ではまた明日。