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10月最低賃金改定!お給料の最低ライン、クリアしていますか?

今年度の最低賃金改定

10月1日から順次、各都道府県で最低賃金の改定が行われます。
最低賃金とは、会社が働く人に対して、国が決めた額以上の賃金を払わなければならないという仕組みで、時間あたりの額で決められています。

令和4年度地域別最低賃金改定一覧

最も高い都道府県は、東京の1072円
最も安い都道府県は、青森、秋田など10県の853円
全国加重平均は、961円、31円の引上げ額、3.3%の引き上げ率

弊所の所在する静岡県では、令和4年10月5日から944円となります。
前年の913円から31円の上昇です。

物価の上昇が続いていることなどを踏まえ、過去最大の引上げ率(昭和53年度の目安制度開始から)となり、働く人にとっては生活を下支えする結果となりました。
反対に、コロナ禍や原材料費の高騰の影響を大きく受けた業界や企業にとっては、なかなか厳しい結果といえるかもしれません。

10月からの改正は間近です。最低賃金がクリアできているか賃金の見直しが大切です。

最低賃金のチェック方法

最低賃金には、上記のように都道府県別に決められている地域別最低賃金とは別に、産業別に決められている特定最低賃金があったり、最低賃金の対象者、計算方法が決められていたりと、ルールがたくさんあります。

わかりやすく簡単に最低賃金がチェックできる特設サイトを、厚生労働省が提供しているので活用してみましょう。

厚生労働省の最低賃金特設サイト

特設サイトのなかで特によい点は、
最低賃金の計算の範囲となる賃金をわかりやすく解説していること
簡単に結果がわかるチェックツールがあること
です。
給与が、日給+月給、固定給+歩合給など複雑な場合には、ケーススタディも用意されています。

最低賃金をチェックするうえで基本となる「計算の範囲」がわかりやすく解説されており、自分で計算しなくても簡単に結果がわかるチェックツールがあるのは、誰でも利用しやすいポイントです。

最低賃金の計算範囲

出典:厚生労働省特設サイト「☑必ずチェック最低賃金☑使用者も☑労働者も」

チェックツール

あなたの賃金を比較チェック

チェックツールでは、地域や対象期間、給与種別(時給、日給、月給、歩合給)、給与額、労働時間などを入力すると、最低賃金との比較結果がわかります。
10月に改定される新しい最低賃金との比較をしたい場合は、「対象期間」を各都道府県の改正日(発効年月日)以降に設定します。設定する場所に「改正日を確認する」とあるので、調べたい都道府県の改正日を確認して入力してください。
個人情報の登録などは必要なく入力するだけなので、いろんなパターンを試してみることもでき、気軽に使うことができます。

確認してみよう!

働く人も経営者の方も、10月からの最低賃金改定に向けて、今の給料が最低賃金を下回らないか確認してみてください。

経営者の方で、「計算方法が正しいかどうか不安」、「ここでいう労働時間って?」、「適正な賃金が設定できている?」、「生産性の向上をしたい」、「長時間労働をやめたい」など、働くことに関してお困りのことがあれば、社労士などの専門家に相談する方法もあります。

特設サイトには、中小企業支援事業として「働き方改革推進支援センター」の案内もありますので、ぜひご覧ください。