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愛猫は、うれしくなかったこともよく覚えている

「猫は、うれしかったことしか覚えていない」という良書がうちの本棚にある。
何度もお風呂の中で読んだ好きな本だ。

しかし、うちの愛猫に関しては、臆病すぎる性格であるが故、嬉しくなかったことも物凄く覚えている、ように見える。

先日、健康診断のため、動物病院へやや強引に連れて行ったところ、愛猫は激怒した。
ものすごく怖かったんだと思う。

それ以来、毎朝、私が出かける準備を始めると、愛猫はクローゼットの中に避難するようになった。そして、クローゼットの高い位置から私をずっと監視している。

それは、まるで
『まさばーんは出かけるみたいだけど、あたしゃ行かないからね。一人で勝手に出かけて。』とアピールしているかのようだ。

しかも、かなり徹底していて、私が玄関から出る瞬間までは絶対に降りてこない。多分。

そして、悲しいかな、
愛猫の警戒心は私のある行動によって、 
さらに強くなってしまった。あの日に戻りたい。

その日も災害級の猛暑日であった。
午後、なんとなく愛猫の身体を久しぶりに洗ってあげたいなーと軽く思った。
(愛猫が風呂嫌いである事はもちろん知っていた)

私のその日の気分のノリで、
愛猫をお風呂場に連れて行ったところ、
まだお湯もかけていないのに、

「んぐにゃーーーーーーーー!!!!!」
と地鳴りのような激しい鳴き声で抗議し、次の瞬間、猛ダッシュでクローゼットの森に隠れてしまった。

こちらは呆然。。。

これはまずいぞ、と思い、チュールを超特急で用意して愛猫の元に。

「ごめんね。大丈夫?」と白々しく声をかけ、
チュールをクローゼット前に差し出した。

しかし、愛猫は、どんなに大好きなチュールでも、こういう時は絶対に釣られない、ブレない猫である。
結局、その日は夕方まで出てこなかった。

その日以来、愛猫は、私が休みの日にゆっくり起きて家でのんびりしていても、クローゼットに昼近くまで隠れている。(T_T)

それから、今までは私が家に帰ると、
玄関まで猛ダッシュで迎えにきてくれて、
顔をベロベロ舐めてくれたが、あのお風呂未遂事件以来、愛猫は私が家に帰っても玄関まで迎えに来てくれなくなった。 

uuu、悲しい。。。(T_T)

ある日、玄関で「ねえええええ、迎えに来てよおおお。」とアホみたいに叫んでみた。

愛猫は奥の部屋から顔をヒョッコリ出して、
「お前がこっちに来い」と言わんばかりに
「にゃー」と返事をしたきり、こちらを厳しい顔でじっと見ていた。

うちの愛猫に関しては、うれしくなかったことも、よく覚えている、ようだ。   

また、玄関までにゃーと言って迎えにきて欲しいな。

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