見出し画像

アンソロジーZINE『エモセルシオ―ルでエモーヒー』を企画するまで

初のアンソロジーZINE

初めてアンソロジーを作っている。テーマは「記憶に残る喫茶店」だ。
後輩と企画してスケジュールを組み、今は自分の原稿を書きながら各メンバーの原稿を待っている。
企画にあたっては、今までに縁があり参加してくれそうな人や、その知り合いへ声を掛けた。人とZINEを作るのは初めてなので不安もあったが、みんな二つ返事で「面白そう!」と引き受けてくれた。

自分の喫茶店好きをさかのぼると、実は高校生のころまでたどり着く。
勉強するためによくベローチェを利用していた。当時はまだ分煙が進んでいなかったので、少し長居すると服にタバコの匂いがつく。帰宅してから親にタバコを吸っていると疑われたこともあった。
予備校の授業で現代文の先生が、休日に高いコーヒー屋で本を読むと言っていた。単純な私は「カッコいい大人像」として、素敵な喫茶店で本を読む姿を思い浮かべた。高校生が安いチェーン店以外の喫茶店へ行くのは金銭的にも心理的にも難しかったが、当時から漠然と本と喫茶にあこがれていた。
「サードプレイス」という言葉を知る前からずっと。

大学へ入ってからは実際に喫茶店へ行った。個人店の行きつけもあったが、大手チェーンも好きだった。
ベローチェ、ドトール、イタリアントマト。店員に顔を覚えられるくらいには通った。昔は200円ちょっとでコーヒーが飲めた。
エクセルシオールは近所になかったが、都心へ出かけるとたまに利用する。就職してから本社の研修期間中は、コメダ珈琲にお世話になった。一度店で会社のお偉いさんを見かけて驚いた。
思えば私のエッセイにも、喫茶店がよく登場する。

場所の記憶は、当時の思い出や感情と結びついている。たとえ同じ喫茶店について書いたとしても、人によって全く違うエピソードが出来上がるだろう。アンソロジーを通して、十人十色の記憶を集めたら面白いのではないかと考えた。

今月には原稿が揃う予定だ。自分の原稿と校正、DTPを自分で進める予定なので、きっとこれから忙しくなる。
それでも誰かと一緒にZINEを作るのはきっと楽しいし、自分だけでは作れないものが作れるに違いない。

ブログも運営中

アンソロジーのスケジュールやテーマの決め方はこちら。

ZINEの作り方、売り方についても発信しています。

シェア本棚「たいやき書房」始めました

9月から埼玉県のでこぼこ書店にて、ZINEを集めた本棚「たいやき書房」を運営しています。

寄稿してくれたまり子さんのエッセイ


よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはZINEの制作費に使わせていただきます。