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星空散歩(春)〜初級編

春。寒かった冬も終わり暖かくなってきますが、誰もが知っているお誕生星座が輝いています。
そんなお誕生星座を探して、星空を散歩してみましょう。

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<星空を説明するときは、上下左右ではなく、東西南北を使用するのが通常ですが、>
<わかりやすさを優先させるため、北半球で南を向いて立っていることを前提に上下左右でまとめています。>
<4月1日22時、5月1日20時、6月1日18時ごろの北海道札幌市で見える星空になります。>

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一般的に春の見やすいお誕生星座は右側(西)から順に次の4つになります。
 ・ふたご座
 ・かに座
 ・しし座
 ・おとめ座

『ふたご座』は冬の星座に分類されるかもしれませんが、南東の空にはっきりと見えています。
同じく『かに座』も『星空散歩(冬)初級編』の note で取り上げましたが、冬の終わりから春の初めごろに見やすい星座になります。
(『ふたご座』と『かに座』については、『星空散歩(冬)初級編』の note をご覧ください)

春を代表する星座にも上げられる『しし座』は非常に形の美しい星座です。
星空散歩(春)入門編』の note でも登場した、春の大三角形の一つ『デネボラ』を起点に右に目をやると、"?"マークを左右逆にさような星並びがあります。
これが獅子の頭にあたり、『獅子の大鎌』と呼ばれる星並びになります。
そして、"?"マークの"・"の位置に輝く星が、1等星『レグルス』です。

『獅子の大鎌』から『デネボラ』にかけてが胴体にあたります。
ちょうど、エジプトのスフィンクスを横から見ているイメージでしょうか。
慣れてくると、『レグルス』から『獅子の大鎌』を見つけられるようになります。

『しし座』と言えば、2001年11月18日から11月19日未明にかけての大出現した『しし座流星群』ですが、この流星群の放射点はちょうど『獅子の大鎌』にある二重星『アルギエバ』のあたりになります。

次に登場するお誕生星座は『春の大曲線』の形作る1等星『スピカ』のある『おとめ座』になります。
『おとめ座』は全天で『うみへび座』に次いで2番目に広い星座ですが、明るい星が少なく、少し寂しい星座になります。
『スピカ』はギリシャ語名で穀物の「穂先」を意味し、『麦穂星』とも訳されることがあります。
もともとの意味は「尖ったもの」の意味で、英語のスパイク(Spike)と同じ語源になります。
そのため、『おとめ座』は豊穣の女神デーメーテールとする説がありますが(実際に星座絵を見ると、左手に麦を持っている)、右手には羽根ペンを持っており、足元で輝く『てんびん座』と合わせて、正義と天文の女神アストレアとする説もあります。
(個別の詳しい解説は別の機会にいたしましょう。)

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