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黄道十二星座一言紹介

星の観望会で、たとえ見えづらくても話をすることが多い、お誕生日星座。
子供たちの興味を引けるように星座神話を一言レベルでまとめてみました。
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おひつじ座(牡羊座、Aries)

ボイオーティア王アタマースとネペレーの息子プリクソスと妹にヘレーを助けた金の羊ですが、プリクソスの逃亡先で生贄にされるという可哀想な結果に。
その後、剥がされた黄金の皮は当地の王アイエテスに送られたそうです。

おうし座(牡牛座、Taurus)

ゼウスがエウローペー(エウロパ)に恋をしたため、近づくために化けた白い牡牛。
二人はギリシャのクレタ島に移住し、結婚しますが、この時にエウローペーを乗せて飛び回った地が、ヨーロッパになります。

ふたご座(双子座、Gemini)

カストール(カストル)とポリュデウケース(ポルックス)の双子ですが、弟ポリュデウケースは父がゼウスなので不死身でした。
カストールが戦争で矢が当たり死ぬとポリュデウケースも死のうとしますが、不死身のため死ねず、神に慈悲を乞って兄とともに天にいることを許されました。
(ちなみに兄カストルの父親はスパルタ王テュンダレオースなので、厳密には双子ではなく、一種の重複妊娠になります。)

かに座(蟹座、Cancer)

ヘーラクレース(ヘルクレス座)の十二冒険の一つ、レルネーのヒュドラー退治で、同じレルネー沼に住む化け蟹カルキノスになります。
カルキノスは形成不利となったヒュドラーを助けるためにヘーラクレースに近づきますが、逆にヘーラクレースに踏み潰されてしまいます。

しし座(獅子座、Leo)

かに座同様、ヘーラクレースの十二冒険に登場するネメアーの獅子です。
弓矢も通らない獅子は、三日間も首を絞められた末に倒されます。その後、毛皮は獅子の足の爪で引き裂かれてヘーラクレースの服にされ、肉は食べられてしまいました。
(先に登場したヒュドラーも、うみへび座として輝いています)

おとめ座(乙女座、Virgo)

おとめ座は正体がわかっていません。正義と天文の女神アストライアーとする説と、豊穣の女神デーメーテールとする説があります。
デーメーテールは娘ペルセポネーが冥界の王ハーデスに拐われ激怒してゼウスに訴えて取り戻します。しかし、ペルセポネーが冥界のザクロを4つ口にしていたため、四ヶ月は冥界で過ごさなくてならず、娘のいない間は悲しみに暮れ、結果、穀物の育たない冬が生まれました。
(私は恒星スピカが「穂先」を意味するため、デーメーテールと紹介することが多いです)

てんびん座(天秤座、Libra)

おとめ座をアストライアーとし、その手に持つ「魂の善悪をはかる天秤」になります。
魂の善悪とは、古代エジプトの死者の書に描かれた死者の裁判を連想させますね。

さそり座(蠍座、Scorpius)

英雄オリオンの傲慢さに怒った女神ヘラが送った蠍になります。
オリオンを倒した功績で星座になります。
オリオンは蠍が怖く、さそり座が東の空から上がってくると、逃げるように西の空に沈んでしまいます。

いて座(射手座、Sagittarius)

暴れ者のケンタウロス族の中でも温厚なケイローンは、その弟子であるヘーラクレースが他のケンタウロス族がする喧嘩を止めに行きますが、ヘーラクレースが放った矢が当たってしまいます。
不死身のケイローンは死ぬことができず、ゼウスに死を願って星座となります。

ちなみにいて座の弓矢がさそり座の心臓(アンタレス)を狙っていると言われます。
これは蠍が太陽の神アポロンの息子パエトーン(フェアトン)が操る太陽の馬車を引く馬を刺し、馬車が暴走し天と地を焼きつくしそうになったので、前科のある蠍を見張っているためと言われています。

やぎ座(山羊座、Capricornus)

羊飼いと羊の群れを監視する神アイギパーン(パーン)で、神々がナイル川沿いで宴会を開いていたところ、突然、怪物テューポーンが現れます。
驚いて川に飛び込んだ際に下半身だけ魚になってしまい、その姿をゼウスによって星座されました。
パニックの語源は、このアイギパーンにちなみます。
(古代ギリシャで家畜の群れが何の前触れもなく突然騒ぎだし、集団で逃げ出す現象を「パーンに関係するもの」と言いました。半分魚になった慌てた様子ではないそうです。)

みずがめ座(水瓶座、Aquarius)

不死の酒ネクタールを給仕するガニュメーデース(ガニメデ)と持つ水瓶になります。
このガニュメーデースは大そうな美少年でワシに化けたゼウスに拐われてしまいます。
その拐っている最中の姿がわし座に描かれています。

うお座(魚座、Pisces)

美の女神アプロディーテーとその子エロースが怪物テューポーンに襲われた際に化けた魚の姿です。
尻尾がリボンで結ばれているのは、飛び込んだユーフラテス川のなかで離れないように結ばれたものです。

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お誕生星座を実際の夜空で見ようとすると、誕生日の三ヶ月ぐらい前がおすすめです。(しし座なら5月とか)
その頃だと、20時前後に南の空で輝いていますので、空の暗いところへ行って探してみてはどうでしょうか。

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