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眠れない夜はいつも誰かが死ぬ

 深夜、眠れない時、「凶暴な考え」に支配される事がある。
 実在する家族や友人、知人が登場して、実在しない事象を起こし、怒りをぶつける。
 怒鳴り散らしたり、殴り殺したり、殺されたり、ただの妄想だ。

 そんな架空の物語を夢想して、眠れないまま朝を迎える。
 ありもしないデタラメな事柄。中学生の、教室にテロリストが襲撃して、自分だけが無双する。夢物語。

 いつでも主人公は自分で、周囲の観客達に見守られながら、オペラのように演じきる。
 現実の私は、眉間に皺を寄せ、歯を食いしばり、身体を強張らせ、拳を握っている。

 醜い人間を作り出しては、粛清する。瞳の裏の出来事。
 1人遊びの弊害。怖いのか。苦しいのか。呼吸も忘れて。

 こいつのメリットは「時間が早く進む」ってことと、思いの外「心がスッキリする」ってことだろう。

 デメリットは、「良くない」ってことだ。

 朝日に気付いて、寝不足のまま今日を過ごすのを何日も行った。
 その度に後悔して不機嫌になる。
 上手な眠り方。眠くないのに眠れない。眠る方法なんて知らない。この身体にはそんな機能付いてない。
 イライラする。

 睡眠薬なんていらない。カフェインなんていらない。ただ、暇な時間が1番いらない。
 ろくでもない考えが巡る。

 良い夢は観れるだろうか。

 然様然らば是にて御免。

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