海賊版サイトとサブスクに違いなんてない

「新刊以外の漫画なんて物好き以外に10円の価値もない」

そんな意見を言う人がいた

漫画の価値

その本質を考え直さなければいけないだろう


【新刊460円は高い】

週刊少年ジャンプが290円で、その中には20作以上の作品が掲載されている

単行本はどうだ

1話毎のページ数が多ければ約7話

大概9話程度がまとめられているんじゃないだろうか

ジャンプと単行本で倍の差がある

値段は約1.5倍

定期購読なら980円

これでもジャンプは値上がりしたばかりだ


現在(2021年4月5日時点)DMMブックスでは70%OFFセールをしている

そこで例えば『呪術廻戦』を購入すると

459円の単行本が322円(70%OFF)で137円だ

137円、ジャンプの半額以下

2冊買って274円

ジャンプの掲載話数には及ばないが、それでも破格だろう


問題はこれを行っているのがDMMブックスという事だ

ジャンプブックストアではなく、DMMなのだ

Amazon KindleやBookLive、その他にもコミックシーモアやらがセールを行っている

これら全て、電子書籍版だ

漫画は、売れる時代を終えようとしている


【サブスクと海賊版サイトに違いはない】

サブスクと言えば聞こえはいいが、質の良い海賊版サイトだ

無論、合法か違法か、著作権や著作者の収益、利用者の質という事を無視している

しかし、ではサブスクに作品を載せている人達は全てに納得しているのだろうか

苦虫を噛み潰したような納得ではないだろうか

Apple MusicやSpotifyといった音楽サブスク

とても素晴らしいサービスだと思う

消費者としては、だ

本ならば、AmazonKindle Unlimitedやブックパス、シーモア読み放題なんかもそうだ

AmazonKindle Unlimitedなら月約1,000円

DMMブックスのセール約7冊分だ

こんな損得勘定をしても意味はないが、サブスクとは何か

その本質も見なければいけないだろう


海賊版サイトとは、著作者や出版者の許諾を得ずに、複製しインターネットで公開するサイトの事だ

利用者は「無料」で著作物を見ることができる

犯罪だ


サブスクは、月額、または年間、決まった金額を支払う事で、提供するサービスを受けられるというもの

音楽聴き放題、漫画読み放題、ドラマや映画、アニメも見放題

著作物以外にも服や美容室、飲食、車、ライブ、雑貨、スペース、酒、ゲームまである

ゲームは著作物か

ライブもか


海賊版サイトとサブスクは合法と違法という違いがある

しかし、提供している「物」自体に違いがない

漫画の絵が違うか?音楽の音が違うか?

違わないのだ

そしてサブスクは、お金がかかる

海賊版サイトは、お金がかからないのだ

同じ物が読める

無料を選ぶか有料を選ぶか

勿論、私は、合法を選ぶが、そうしない、そうできない人達もいる

そして、私も、違法な物を、見た事がないわけではない

イエス様の「石を投げなさい」ではないが、私は罪の女に石を投げる事はできない


【音楽や映画は「海賊版サイトよりサブスク」という意識が定着したのに、なぜ漫画は「海賊版サイトよりサブスク」が定着しないのか】

言わなくてもわかるだろうが、クオリティに差がないからだ

利便性にも差がないと感じる

例えば、昔は、アニメの海賊版は今の漫画の海賊版よりも酷かった

しかし現在は、無くなった訳ではないが、マシになった

それには、クオリティの差、利便性の差、安全性の差があった

音楽もそうだ

現状も酷さはそこまで変わらないが、海賊版とサブスクでの差がある

しかし漫画は、差がない

実際は差はあるのだが、提供側がそれを実感させる行いをしていない

無料トライアル、お試し期間、試用期間

言い方は様々だが、つまりは「タダで使える」ということだ

言うなれば「合法化された海賊版サイト」だ


解決策は【諦める】

諦めるというのは海賊版サイトを許すということではない

海賊版サイトは犯罪だ

許されない

しかし、大金を出す時代は終わった

CDが売れない様に、円盤が売れない様に、漫画は売れないのだ

『鬼滅の刃』は売れた?

他の漫画は売れていない

漫画ブームが来た訳じゃない、鬼滅ブームだ


私は、単行本派だ

沢山の友人が、私の家に、漫画を読みに来た

これも言わば「海賊版サイトの家バージョン」だろう

音楽は複製して他人に渡すのは違法だ

だが、車のスピーカーから流れる音楽を、同乗者が聞くのは何の違法でもない

映画の円盤も、購入者ではない人間が、その映画を観る事に何の違法性もないのだ

これらも「海賊版サイトの〇〇バージョン』と言えるだろう


そうだ、そもそも著作物に対する法律が未完成なのだ

JASRACの様に、今更でもいいから頑張るか

NHKの様に、強引に、反感を買いながらでも頑張るか


グレーゾーンと呼ばれる著作権違反、グレーゾーンにしているのは誰の責任か

面倒なのはわかる

まるで久し振りに会った親戚一同のなすりつけ合い

答えを出さない事を疑問にも思っていない愚か者の集いか

金をくれるなら私がやる


解決策は1つ

誰かが頑張る

それしかない


漫画が好きならわかるだろう

「誰か」なんて、いつだって「自分」しかいないんだ

然様然らば是にて御免

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