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【ドイツで子育て】金太郎、イチゴ畑で出入り差し止め

[初出:2008年7月]

イチゴの収穫は重労働である。深く身をかがめての作業は骨が折れる。露地栽培が主流のドイツでは、そのせいかイチゴ狩りをよく見かける。子連れで出かけてみた。

もぎたてのイチゴはつやつやと輝き、甘い香りがする。一緒に来た女の子はかわいいと喜んで、夢中になって摘む。しかし、悪がき坊主のわが子は食べるのが専門で、しまいには畑で他の男の子と取っ組み合いを始めた。やれやれと、その後は近くのカフェで一服。農家が経営している素朴な店である。週末に田園地帯を散策する人々にお茶とケーキを出して繁盛しているようだ。

それから数週間もするとイチゴの季節は終わり、今度は隣のラズベリー畑が一般に解放された。いさんで子供と駆けつけたところ、13歳未満の子供はお断りだという。どうも、うちが悪い前例になったような気がしてならない。

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