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【旅行記2-2】伊豆箱根週末パス遠征〜伊豆編〜

四国から神戸に帰ってきた翌日の深夜、東へ向かうため再び旅に出る。22時にバイトを終えて帰宅し、例の徳島→安積永盛のきっぷを持って急いで三宮へ向かう。

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三宮から乗車するのはサンライズ瀬戸・出雲号。14両編成で入線するので迫力がある。

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前側の7両「サンライズ瀬戸号」のノビノビ座席に乗車した。

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通常サンライズ号に乗車するには、乗車券の他に、指定席特急券並びに寝台券が必要となる。寝台券は最も安くて¥6,600なので、乗ろうと思うとなかなかハードルが高い。しかし、このノビノビ座席は「座席」扱いなので、寝台券は不要で、指定席特急券を追加するだけで乗れてしまうお得な席である。ノビノビ座席はカーペット敷きでパーテーションで仕切られており、プライベートの空間もある程度確保されている。イメージするなら、ネットカフェのフラットシートのようなものに近い。

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ノビノビ座席は上下に席が分かれているのだが、乗るなら断然下側をおすすめする。上側の席は室内灯の明かりが常についているので、睡眠の妨げになるが、下側の席は天井があるぶん少し暗めで、寝るのには適している。しかし、上側に比べてモーター音が多少響くので、耳栓を持っておくと安心だろう。

サンライズ号にはシャワールームも備えられている。シャワールームを利用するにはシャワーカードの購入が必要なのだが、数量が限られているので始発駅で売り切れとなることもしばしばである。しかし、私が乗った時は、大阪を過ぎた後にもシャワーカードが売れ残っていたので、確保することができた。

シャワーは明朝に浴びることにして、ひとまず眠りにつく。耳栓にアイマスクと完全防備で就寝し、熱海で降りるところが気づけば小田原にいた。

やらかした。次は横浜までこの列車は停まらない。痛恨の絶起をかましたが、とりあえず座席は熱海までしか取っていなかったためすぐに撤退し、前日買っていたシャワーカードでシャワーを浴びることにした。シャワーを浴びてしばらくすると横浜に到着。

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伊豆に行く予定が少し狂ったが、予定より少し長めにサンライズに乗れたのでよかったことにする。

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サンライズを見送って横浜から折り返す。東海道線に乗り熱海に向かった。この日は祝日だったので思ったより人は少ない印象だった。

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熱海からはいよいよ伊豆に向かう。伊東線から伊豆急行線に直通するリゾート21黒船電車に乗車する。展望席があるが、マリンライナーや名鉄パノラマSuperとは異なり、追加料金なしで利用できるのがありがたい。ただ、着いたのが結構ギリギリだったので展望席はすでに埋まっていた。

ちなみに今回伊豆行きに使用したきっぷは「ひがしIzuko」である。「Izuko」とはスマートフォンで利用できる電車・バスの周遊券で、2日間使用できる。料金は少々高めだが、単純に熱海ー伊豆急下田間を往復するよりも安いのがありがたい。

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車内は混雑していた。まあ休日なので仕方ない。やはり伊豆は関東からの観光客で賑わっているのだろう。座った席の大きな窓から海が見える。

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前側の展望席は埋まっていたが、後側の展望席は空いていた。展望席は傾斜がついており、近鉄「楽」や名鉄「パノラマSuper」のような感じである。

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展望席から海を眺める。結構高いところを走っているようだ。

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展望席からだと伊豆の海がよく見える。この辺りは有名な撮影スポットにもなっている。

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河津駅で黒船電車を降りる。

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駅を出て南側に進むと河津桜と菜の花が見られた。2月は河津桜がちょうど見頃で、朝にもかかわらず多くの観光客が訪れているようだった。

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川沿いに出るとちょうど良さげな撮影スポットがあったので、撮影していくことにした。

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まずやってきたのはE257系。湘南の新しい顔として活躍を続けている。車体の青いラインと快晴の空、手前の河津桜のコントラストが美しい。

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もう1本E257系がやってきたので西側の橋から東向きに撮影。

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次の列車までしばらく時間があるので、あたりを散策してみる。こちらは駅の西側の河川敷に咲く河津桜と菜の花。2月だというのに春の雰囲気が感じられる。

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こちらは駅の東側の桜並木。朝から多くの観光客で賑わっていた。

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今度は上向きに撮影。まだ満開とはいえないが、、2月にこれだけ花が咲くとは、さすが早咲きの河津桜である。

とまあこんな感じで河津桜を楽しんでいると列車の時間が迫ってきたので、先ほどの撮影地に戻って撮影をすることにした。

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先ほどの撮影地で185系特急踊り子を撮影。185系は3月のダイヤ改正に伴って伊豆方面の特急踊り子号から引退することとなった。桜と絡めた撮影ができる機会もこれで最後となった。

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こちらはE257系。少し場所を変えて桜の花が列車の上にかかるように再配置したもの。この構図で次の185系を狙ってみる。

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185系がやってきた。ヘッドマークにピントを合わせて撮影した。桜が影にかかって意外と映えていないのが残念だったが、いい記念になった。

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185系の撮影を終えて、昼食を取ることにした。伊豆といえば金目鯛ということで、金目鯛そばを食べた。

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河津駅に戻ってきた。駅前には伊豆の踊り子の像が飾られてあった。マスクをつけてコロナ対策も万全だ。

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河津駅のホームに上がってみると、伊豆急下田方面から回送列車が入線してきた。E257系10両編成。

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伊豆急下田方面の列車がやってきたので、いよいよ終点伊豆急下田に向かう。元東急の8000系。

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先ほど巡ってきた川沿いの道を橋の上から眺めてみる。桜並木が美しいだけでなく、奥には伊豆大島が見える。

伊豆急行線は河津から少し山際に入る。海沿いのルートは白浜海岸と呼ばれ、主に西武が開発した地区である。一方で、東急の子会社である伊豆急は、そこを山沿いに迂回して下田につながっている。西武と東急の伊豆を巡る競争が垣間見える。このトピックを深く掘り下げてしまうとややこしそうなのでこのくらいにしておこう。

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蓮台寺駅で185系踊り子とすれ違う。

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8000系電車の車内はかなり独特で、山側にロングシート、海側に(転換クロスシートに見える)ボックスシートが備わっている。左右でシートの種類を分けているのは、普通列車ではあまり見たことがない。なお、リクライニングはレバーはついているものの作動しない。

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伊豆急下田駅に到着。これで伊豆急行線は完乗を達成した。

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奥から185系が回送幕で入線してくる。

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次にやってきたのは185系踊り子。1番線の先端から撮影。柱が邪魔だが前面は綺麗に撮れている。

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その次にはE261系サフィール踊り子が入線してきた。先頭のフォルムやデザインが東武のリバティに見えなくもない。

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185系とE261系が横に並んだ。新旧の共演が見られるのもこれが最後だった。

伊豆急下田からの予定は一切決まっていなかった。185系の撮影に行こうかとも考えていたのだが、休日で人出が多そうな感じがしたのと、すでに185系の写真を撮れて満足していたことから、撮影に行かないことにした。そういえば私が使っていた「ひがしIzuko」はバスにも乗れるということで、バスの時間を調べていると、龍宮窟に向かうバスがすぐに出るとのことで、まずは龍宮窟を見に行ってみることにした。

駅前から田牛行きの東海バスに乗った。休日で人が多いことも予想できたが案外バスの乗客は少なく、みんな途中で降りていくので地元の方が多かったようだ。ちなみに東海バスは小田急の系列。東急に西武に小田急とかなりややこしくなったので、これ以上話を膨らますのはやめておこう。

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終点の田牛の1つ手前のバス停で下車。海がよく見える。

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天気が良く、2月なのにそれなりに暖かく、過ごしやすかった。

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そしていよいよお目当ての龍宮窟に入ってみる。

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洞窟に天窓が開いたような構造で、神秘的に見える。

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近年はインスタ映えスポットとして人気を集めているらしい。実際にスマホで写真を撮影していた人も多く見受けられた。

そして、龍宮窟の楽しみ方はこれだけではない。洞窟を出て階段を上っていくと、上から洞窟を覗くことができる。

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綺麗なハート型に見える。先ほど入った洞窟が左奥になるので、洞窟の中からではハート型がわかりにくかったのだが、上から見ると確かにハート型に見える。このことから龍宮窟はデートスポットとしても人気を集めているのだそう。

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ちなみに洞窟の上からは一面の海が望める。奥には伊豆諸島が見える。

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望遠レンズで拡大してみてみると、大きな灯台のついた島が見える。これは神子元島というらしい。

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これは洞窟の北東側から撮影したもの。左手に見えているのはサンドスキー場で、そりさえあれば自由に滑ることができる。

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サンドスキー場に降りてみると、結構傾斜がついているのが分かる。パッとみた感じ傾斜は30度を超えている気がする。上側は地層が露わになっていて面白い。

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バス停にバスがやってきた。ちなみにこのバス、本日の最終バスである。これを逃すと明日までバスはやってこない。観光するにはバスの本数が少なすぎる気がするがまあ仕方ない。

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バスを途中で降りて、次に向かうのは石廊崎。「ひがしIzuko」が利用できる南限である。せっかく高い周遊券を買ったので、鉄道は一旦置いといてバスで元を取ってやろうという作戦だった。

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石廊崎に到着。ここが伊豆半島最南端である。時刻はすでに15時を回っていた。

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岬の先端の岩場に遊歩道が整備されている。ここだけみるとすごく危なっかしく見える。

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岬から東側を望む。浸食を受けて崖や大小の岩が点在している。写真に見える船は石廊崎港から出ている遊覧船である。

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これは別の地点から撮影したもの。遊覧船が石廊崎に向かってきている。

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岬の先端の少し手前に建物があった。岩場の隙間に窮屈に建てられていて、一目見るだけで迫力がある。ここは石室神社という神社で、この日は残念ながら休みだった。

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バス停に戻ってバスに乗車する。通常の低床の路線バスとは違って、前乗り前降りの高床のバスだった。

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下田まで戻らずに再び途中で下車し、バスを乗り換えて、今度は南伊豆町の日詰というところで下車した。ここでは川沿いに河津桜と菜の花が咲き乱れ、毎年春に「みなみの桜と菜の花まつり」が開催されている。

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夕方ですでに山の影に入ってしまったものの、綺麗な桜並木である。河津駅周辺で見た河津桜もよかったが、こちらの方が規模が大きい。

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河川敷に降りて桜を撮影してみる。夕日に照らされて濃いピンク色がいっそう鮮やかに映る。

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少し逆光気味だが、桜と菜の花を並べて撮影することもできる。

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先ほどの写真は菜の花が少し寂しげだったので、別のスポットで菜の花メインで撮影。少し感度が高めで粗い写真だが、黄色とピンクの色味が春を感じさせてくれる。

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川面が穏やかだったので水鏡も綺麗に捉えることができた。できればもう少し早い時間に来てみたかったのだが、龍宮窟や石廊崎の方が終バスが早かったので仕方がない。

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バスに乗って下田に戻ってきた時には夜になっていた。8000系電車に乗って伊東、伊東からはまた8000系電車に乗り換えて熱海まで戻った。熱海は静岡県なので、神奈川県で出ていた時短営業の対象外だろうと思い、熱海で夜ご飯にすることにしたが、ほとんどのお店が休業していたので、仕方なくマックで夕食を取った。

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熱海から新幹線で小田原へ向かう。この新幹線はサンライズ号の乗り継ぎで取ったもの。乗り継ぎ割引適用でサンライズ号の特急料金は半額となるので、普通に熱海までサンライズに乗るより、熱海から小田原まで新幹線で乗り継いだ方が安く利用できる。乗り継ぎは同日中であればいつでも可能なので、朝にサンライズ号を降りて夜に使用してもよい。なお、乗車券は例の徳島→安積永盛を使用している。改札も普通に通ったのでよかった。

小田原では翌日の行程の都合で一旦途中下車をして、ICカードで再入場して東海道線に乗車し、隣の鴨宮駅で下車した。鴨宮から少し歩いていつものお宿・快活CLUBで一泊した。

この日は伊豆を満喫した一日だった。朝からサンライズ号で寝過ごすというトラブルはあったものの、河津桜や龍宮窟、石廊崎を満喫できた。今となっては185系が引退してしまったものの、鉄道関係なく時間があれば是非とも伊豆半島に訪れてみたい。今度はレンタカーで伊豆半島の隅々まで巡ってみたいものだ。

2日目(箱根編)につづく……

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