自由律かるたのあいうえお
自由律俳句でかるたをつくる「自由律かるた製作委員会」。自由律俳人界隈で今盛り上がっています。
50週かけて50音を完成させるゆったりとしたコンセプトで、気軽に参加できる企画が魅力です。
皆様いつも積極的な投句をありがとうございます😀
— 自由律かるた製作委員会 (@JI_karuta) January 29, 2020
あ行もついに佳境(？)に入って参りましたので、この辺で改めてルールをひとまとめにしました。
文字が多くてすみませんが、ぜひご一読ください🙏
※ちなみに直近でのお知らせ以降の変更点は特にありません。 pic.twitter.com/YfrPth4Tm6
私は、あるテーマを掲げながらこの企画に参加しています。
自由律かるた製作委員会(@JI_karuta)
— とらみな (@tramina_tramine) January 9, 2020
私の中で、小テーマを掲げて参加しようと思う。
・ホッと白い句
・ぴりり黒い句
・食べ物句
・ワイン句
4種を毎週作り、50音繰り返す。最後は自分の句を全部並べてみよう。待ち遠しい。
主催のタグチユウスケさん(@taguchi_yusuke_)、楽しい企画をありがとう✏️ https://t.co/UM0vv5gKZn
白・黒・食べ物・ワイン。
テーマを決めた四句を毎週つくり、先週で「あ」から「お」まで揃ったので、noteにまとめてみました。しばしお付き合いください。
ホッと白い句
▶︎あ
足並みを揃えたい赤ん坊
▶︎い
今いない人の分も念のため取り分けておく
▶︎う
うがいしつつ唄う
→うがいしながら歌唄う
※矢印先の句は、投稿後アドバイスをいただき改作したもの。アドバイスいただいたのは、いつもお世話になっている啓司さん。ありがとうございます！
▶︎え
縁日の腕輪もう一度光れと折り曲げる
▶︎お
おのおの持参した菓子の種類の被る
白い句では、平和でのほほんとした印象を持ってくれたらいいなと思いながらつくっています。この五つの中だと、縁日の句が一番投稿後の反応が多かったです。
ぴりり黒い句
▶︎あ
愛想笑いをし合う
▶︎い
言い直しても違和感
▶︎う
噂される前に嘘広める
▶︎え
延期の文字見て悔しがる演戯
▶︎お
おまけ目当てで買われた清涼飲料水
黒い句の定義は曖昧ですが、物事にうっすら落ちる影の部分を拾っていければと思っています。反応の多さは五つとも同じくらいでした。
食べ物句
▶︎あ
油揚げを冷凍庫に入れて忘れて半年
▶︎い
イクラの人工か天然か判定し始める
▶︎う
薄めたうどんつゆ煮詰める
▶︎え
エクレアの空洞も一緒にほおばる
▶︎お
オムレツとしては成り立たずこれはスクランブルエッグ
食べ物句は個人的に一番思いつきやすく、つくっているとお腹が空いてきます。エクレアの句は、「え」の句として選んでいただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。
ワイン句
▶︎あ
アイスワインのアタックを味わう
〈ワイン用語解説〉
— とらみな (@tramina_tramine) January 10, 2020
アイスワイン: アイスヴァイン(Eiswein)。葡萄を秋に収穫せず、寒い冬まで樹に放置させてから収穫する。実が凍っている状態で搾った果汁でワインをつくるので、できあがるワインは非常に甘い。
アタック: ワインを口に含んだときの第一印象。
(日本ソムリエ協会教本より一部引用)
▶︎い
イタリアの土着品種はまだ覚えきれずにいる
→ イタリアの土着品種覚えきれず増える付箋
※アドバイスをいただき改作。啓司さん、ありがとうございます！
〈ワイン用語解説〉
— とらみな (@tramina_tramine) January 17, 2020
土着品種: その土地で生まれ育った、固有の遺伝子形をもつ品種。イタリアの土着品種は500種を超えると言われる。(一例:インツォリア)
⇔国際品種:多くのワイン生産地域で広く栽培され、消費者にも広く認知されているブドウ品種(一例:シャルドネ)#ワイン勉強用
▶︎う
右岸と左岸の特徴を取り違えて話す
〈ワイン用語解説〉
— とらみな (@tramina_tramine) January 24, 2020
右岸・左岸:
川の上流に立って下流方向を見たとき、川の右側の岸を右岸、左側の岸を左岸と呼ぶ。
同じ地区でも、右岸と左岸で土壌の特徴が異なったりしていると、育てやすい葡萄の種類も変わってくる。フランスのボルドー地方は特に違いがはっきりしている。#ワイン勉強用
▶︎え
エチケットに染みつくらせまいと瓶口ぎゆつと拭う
〈ワイン用語解説〉
— とらみな (@tramina_tramine) January 30, 2020
エチケット:ワイン瓶に付いているラベル。
ワインを注いだ後うっかりしていると、瓶口に付着したワインの滴が垂れ、ラベルを汚してしまう。
ワインコレクターは得てしてラベルコレクターなので、レアなワインを注いだ時には、瓶を立てる前にしっかりと瓶口を拭う人が多い(はず)。
▶︎お
オークの香りを頼りに産地を絞りこむ
〈ワイン用語解説〉 #ワイン句
— とらみな (@tramina_tramine) February 7, 2020
オークの香り:ワインをオークの木樽で熟成したときに樽から移る香り、通称樽香。バニラやトーストなどに近い香り。
オーク材はアメリカ産とヨーロッパ産が主流だが、それぞれ香りの特徴が異なるので、どこ産地か飲み当てる時の一つの鍵となる。
もちろん産地によっては木樽ではなくステンレスタンクで熟成しているワインもある。そのため
— とらみな (@tramina_tramine) February 7, 2020
①木樽の香りはあるかどうか
②ある場合、木樽の香りはどんな特徴か
といった流れで産地を絞り込んでいく。
ワイン句は完全に自分の趣味を前面に出していてマニアックなので、毎回解説をつけています。五つの中ではオークの句に多く反応がありました。
かるた自選句あいうえお
おかげさまで「あ行」が完成しました！
— 自由律かるた製作委員会 (@JI_karuta) February 9, 2020
そこでこんなタグを作ってみました。#かるた自選句あいうえお
お気づきでしたか？
活動に参加していると一人一人の「あ」～「ん」も自然とできあがります✨
ぜひ皆さんの「あいうえお」を見せてください。
※投票はありません。交流の一助となれば幸いです。
良いコンセプトのタグ。このタグを使って、上記二十句の中から私が選んだのはこちら。
▶︎あ
愛想笑いをし合う
▶︎い
今いない人の分も念のため取り分けておく
▶︎う
噂される前に嘘広める
▶︎え
エクレアの空洞も一緒にほおばる
▶︎お
おのおの持参した菓子の種類の被る
— とらみな (@tramina_tramine) February 9, 2020
見返してみると、「お」は四句とも食べ物句として分類できますね。「この句はこのカテゴリに入っていたのか」などといったように、印象が変わった句などはありましたでしょうか。
おわりに
毎週、自由律かるたに参加されている作品をハッシュタグ検索で鑑賞するのが楽しい日課となっています。タグで検索されたことがない方は一度覗いてみるのをお勧めします。
また、かるたタグはついていないが丁度その週の音から始まる素敵な自由律俳句の投稿を見つけることがあります。後付けでもいいのでタグ付けして企画にエントリーされたら私得だなと心の中で思う今日この頃です。
長文お付き合いいただきありがとうございました。次回は、か行が完成した頃に！
ここまでお読みいただきありがとうございました。 いただいた御恩は忘れません。