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山本諒馬 2023年上期のレースを振り返って気づいた自分らしい走り

今年上期のレースが全て終了した山本選手が、レースを振り返ります。

文 山本諒馬

2023年のレース結果は以下のとおりです。

⚫︎Ultra Trail Mt.FUJI FUJI  DNF
⚫︎TAMBA100アドベンチャートレイル 100mile 3位
⚫︎奥武蔵ロングトレイルレース 105k  優勝
⚫︎OSJ ONTAKE100 100mile  3位

FUJIでリタイヤをし、考えを改めました。FUJIの時は「総合入賞するんだ」という気負いと、速くなったという自負から、キツくなっているのにも関わらずペースを落とす勇気がなく、早々に脱水症状になってしまいました。
順位にこだわる走りは楽しくなく、視野が狭くなっていることに気付きました。

切磋琢磨してきた仲間とFUJIに出場

次のTAMBA100アドベンチャートレイルでは、とにかく楽しむことを目標にしました。苦しい時は後ろの人に道を譲るし、無理に前を追いかけることはしませんでした。すると、非常に身体が軽く、頑張っているつもりはないのに自ずとペースが上がる感覚がありました。レース中も常に笑顔で入れたし、会話する余裕もありました。

その走り方は奥武蔵でも実践できました。開始早々先頭にはついていけず、ズルズルペースが落ちていきましたが、いつか調子が上がってくるだろうと、長い目で見ることができました。ペーサーをつけていることも相まって、レース中は常に楽しく、脱水のトラブルすら冷静に対処することができました。

奥武蔵で復活! ペーサーは目標とする万場選手


もう気負って走ることはマイナスなパフォーマンスしか生まないことが分かったので、次のONTAKEでもすごくリラックスして走れました。

スタート前は緊張しなさすぎて逆に心配になるくらい。100km過ぎて潰れてしまいましたが、完走することに意味があるとFUJIで身をもって体験したので、今自分にできることをしました。ゆっくり水を飲んでジェルを摂って、テーピングを貼って、ストレッチして。100kmの選手に抜かれても気にしない。そうしているうちに身体は動くようになり、心も前向きになりました。「心身相関」とはよく言ったもので、身体が動かせる楽しさでどんどんペースが上がりました。

苦しい展開ながら勝ち取ったONTAKE100マイル3位


もともと人と競うのが嫌になって始めたランニング。もちろん上位入賞するのはうれしいけれど、そればかり気にして調子が悪いからリタイヤしたり、上手くいかない自分を受け入れられなかったりするのは、やはり違うと思いました。力がついてきても、走り始めた頃に目標としていた「楽しんで完走」を今こそ意識したいです。

自分の走りで誰かに喜んでもらえるのが一番うれしい


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